見出し画像

異次元へようこそ(1)

あなたの知らない世界。
もしかしたら、知ってる世界。
ようこそ。

ここで話すことは、全て事実に基づいたものです。

さて、1回目は、私の体験。

ある日のこと、夕飯を済ませ、2階の自室に戻ります。
ドアを開け、ドアの電灯のスイッチをいれないまま、窓際のデスクまで歩きました。

そのとき、後ろに人の気配を感じ、振り向くと、
ドアが開き階段上の電灯に照らされて誰かが入ってくるシルエットが見えたのです。
そして、そのシルエットはドアを閉めながら、右に歩いていくのです。

その瞬間、異様な恐怖心に見舞われ私の全身の毛穴が閉まり、
毛が逆立ちました。もちろん、髪の毛も。

そのシルエットは階下にいる父でもなく、母でもない。

震えながら、デスク上のライトのスイッチに手を伸ばしました。
部屋の中がぼんやりと明るくなり、影が動いていったほうへ目をやると、

だれもいない。
そう、だれもいない。
いても、いなくても恐怖です。

そして、その影は私の影そのもの。
そう、ドッペルゲンガー。

ドッペルゲンガーと出会うと死が近いという。
あれから、もう50年以上。
まだ、わたしはあの世に行っていない。

香坂 秋


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?