左派プロテスタント人脈 ~奥田知志氏に明治学院を添えて~ (Colabo騒動)

奥田知志氏という人物


東八幡教会の牧師さんである。
日本バプテスト連盟所属の教会だ。

奥田知志氏はホームレスの支援活動を30年以上にわたって続けており
NHKプロフェッショナルにも2009年に出演している。

奥田知志氏はSEALDs 奥田愛基氏の父としても有名であるが、先に有名になったのは父であった。
主張は、ホームレス支援や人類愛についてが中心であり
ここ数年、政治活動に直結する運動はあまり見られない、というのが私のファーストインプレッションだった。

特に、相模原障害者施設殺傷事件については植松聖被告について
非常に示唆に富んだ主張をされており、大変考えさせられるものであった。

私の奥田知志氏への第一印象はこのように非常に良好で、息子の活動と親の活動は切り離して考えるべき、だと思っていた……。

奥田知志氏の政治活動家としての側面

結論から述べよう
奥田知志氏は政治活動家だ。
日米安保、米軍基地、特定秘密保護法、天皇制への反対など
その活動は多岐にわたる。

辺野古ツアーは複数回これまでに行っていることが明らかになっている。

天皇制への反対については
日本バプテスト連盟の「靖国神社問題特別委員会」の委員長を務めていたこともあった。

勿論、委員長を務めていたからといって
委員会の思想に100%賛同とは限らない。
但し、委員会が発行しているヤスクニ通信を当たると

「象徴天皇制も含めて天皇制に反対してきた歴史がある。」
猛烈に異議を申し立てたのが当時、東八幡キリスト教会代議員として出席され、靖国神社問題特別委員会委員でもあった奥田知志さんでした。

 日本バプテスト連盟靖国神社問題特別委員会発行 ヤスクニ通信 No.18(2022年2月15日)

ということで、奥田知志氏は象徴天皇制にも反対という立場なのだ
なお、奥田知志氏が委員長を務めていたヤスクニ通信No.2(2013)では
首相の伊勢神宮参拝は国と天皇制の結びつきを強化するから反対
「真の神を神とする」べきだから天皇制に反対すべき
というような考えが委員から述べられており、ちょっと驚くような内容だった。
(天皇への敬愛と、自派の信仰は両立する日本人が多いのではないだろうか。天皇制反対は日本では7%程である)

奥田知志氏がいかなる政治思想を持っているかは理解いただけたと思う。さて、この奥田知志氏、キリスト教プロテスタントの中では、なかなかの大物のようなのだ。

次は奥田知志氏と仁藤夢乃氏をつなぐキーワード
明治学院大学について記載したいと思う。

明治学院大学と奥田親子と仁藤氏のコラボについて

明治学院大学はプロテスタント系の大学である。
昨今話題のColaboの仁藤夢乃氏やSEALDsの奥田愛基氏などを排出している。

仁藤夢乃氏はキリスト教プロテスタント系の
恵泉女学園高校を中退し、河合塾コスモ東京塾で
阿蘇敏文氏(百人町教会:日本キリスト教団=プロテスタント)と出会い
ボランティアや難民問題など社会福祉活動に目覚めたといわれる。
フィリピンでのボランティア活動経験などをアピールし
2008年に明治学院大学にAO入試で入学している。

奥田愛基氏は中学時代にイジメに遭い不登校も経験
「日の丸、君が代は掲揚・斉唱しない」ことを重要条件として
全寮制でプロテスタント系の愛真高校へ入学する。
日の丸、君が代を掲揚、斉唱なしについては、奥田知志氏も息子の考えを非常に誇らしく思ったらしくわざわざブログに書いている。

明治学院大学には指定校推薦で入学している。
その入試で面接を務めたのは高橋源一郎氏である。
ちなみに高橋源一郎氏は後に奥田愛基氏のゼミの指導教授も
務めているし、SEALDsを盛んに取り上げ、協働していたことはよく知られている。

高橋源一郎氏は奥田知志氏とも仲がよく
対談や講演などで同席する機会も多い

ちなみに、奥田愛基氏が入学した2011年の5月に
奥田知志氏の出版記念講演会が行われており
この講演会の呼びかけ人3人のうち1人が大西晴樹氏。
当時の明治学院大学学長である。

(他2人はNHKプロフェッショナルの茂木健一郎氏、関田寛雄青山学院大学名誉教授)

奥田パパの威光ってすげーんだな。
今年は希望のまちプロジェクトの大詰めだから明治学院で抱樸イベントをやったらしい。プロテスタントの絆かな?仲良しですね。

さて、明治学院大学「国際平和研究所」人脈も気になるところだが
こちらは三品純氏が記事にされているので、今のところ私の深掘りは無い。

代わりに、明治学院大学とキリスト教の関係のヒントとなりそうな
一つの事件を取り上げたいと思う。

明治学院大学がキリスト教批判をした教授を不当解雇!?

「明治学院大学事件」である。

ざっくり言えば
倫理学の教授のガイダンスを大学側が無断録音していた。
大学の方針やキリスト教を批判する発言があったため大学側は教授を厳重注意とした。
教授は不服に思い無断録音について情報提供を学生たちに呼びかけた。
その結果、大学側は教授を解雇してしまう。

という事件である。明治学院大学の解雇は不当であるとの東京地裁判決が降り、大学側は控訴するも最終的には高裁で和解成立したとのことである。

授業でキリスト教に批判的な発言があれば解雇する。
学問は批判的な視点も時に必要となるのに、疑問を挟むことは許さない。
明治学院大学は学究の場なのだろうか。

教育の自由への重大な危機でもあるのに
どうやらこのニュース、記事にしたのは東京新聞と上智新聞だけだという。
上智はカトリック系であるから、プロテスタント系大学の醜聞を書くことに問題は無かったのだろう。

次はプロテスタント教会の政治活動について調査したことを書きたいと思うが長くなってきたので一旦ここまでとする。



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