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「PSYCHO-PASS」を通じて考える未来

こんにちは!mamaです。
今回も、noteで開催されている「2023→2024連続投稿チャレンジ」に関する投稿となります。(5件以上の投稿でプレゼント対象らしいですが、特に狙っているわけではないので、マイペースで投稿していきますw)


2023年のマイベスト映画はこれ!!

本来なら昨年中に書くべき内容ではありますが、ちょっと観るタイミングが年明けになってしまったので悪しからず。
私の完全なる趣味嗜好のもとで選んだ2023年のベスト映画はこちらです!!

「劇場版PSYCHO-PASS PROVIDENCE」

PSYCHO-PASS作品について

まずは、この作品について簡単に概要とあらすじを説明します。

フジテレビ「ノイタミナ」枠にて放送されたオリジナル作品。人間の感情や心理状態が数値で管理されるようになった近未来を舞台に、「正義」と向き合いつつ治安維持にあたる公安局刑事課メンバーたちの活躍と葛藤を描く。

■概要・あらすじ
シビュラシステムの導入により人間のあらゆる感情や欲望、心理傾向が全て数値化され、記録・管理されるようになった近未来の日本。人々はこの数値を「PSYCHO-PASS」と呼び、その平穏によりもたらされる理想的生活を享受する一方で、値の一つ「犯罪係数」が規定値以上の上昇を見せた際には、例え罪を犯す前であろうと「潜在犯」として裁かれてしまう可能性に内心では怯えつつ暮らしていた。
そんな社会において治安維持にあたる公安局刑事課は、実動部隊であり自らも潜在犯である執行官と、その監視・指揮を担当する監視官とのチームで活動。
公安局刑事課一係へと配属された新人監視官・常守朱は、当初はその過酷な職務内容に戸惑いを見せたものの、執行官の狡噛慎也ら同僚からの叱咤激励を受けながら着実に監視官としての成長を見せていく。

マンガぺディア 一部抜粋
https://mangapedia.com/PSYCHO%E2%88%92PASS%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%91%E3%82%B9-r4njfewr1

※いくつか、本作の中で登場する人物やオリジナルの言葉があると思いますが、そちらはリンクをつけているので、気になる方は読んでいただけますと幸いです。

本作品の魅力的な点

私自身、テレビシリーズの2012年から追っかけて見ている作品なので、10年以上、映画を含めてここまで長く続いていることがシンプルに嬉しいですし、長く続くということは、ファンも多くそれだけ魅力的な作品であると社会から認知されているのかなと思います。
本作の私が感じる魅力について、月並みではありますがいくつか紹介したいと思います。

1. キャラクターが魅力的

第一にはやはりこれですね。登場するキャラクターがとても多い作品だと思いますが、どのキャラクターも個性的かつ魅力があるキャラクターが多いです。本作では、潜在犯と呼ばれるシステム上では犯罪者予備軍としてカテゴライズされているキャラクターも多く登場するのですが、どこか今の世の中で言うと他の人が真似できないスキルや知識を持つ優れた人だったり、自分の判断軸で行動できる人が、本作の世界では危険人物として捉えられてしまっていて、我々の現代の価値観とシステムの価値観が異なっています。ざっくり言うと人間くさい人ほど、PSYCHO-PASSの世界では生きにくくなっているんですが、その人間臭さが私の価値観では魅力的に繋がるんだなと改めて感じさせられました。
あとは、キャラクターをより生き生きと感じさせてくれる要因としては、声優さんの演技力の高さは外すことができません。アニメ好きな私としては、本作に関わる声優さんはどの方も色々な作品で活躍されている一流の方ばかりだと思っているので、魅力をさらに上乗せしていることにつながっているではないでしょうか。
さらに、キャラデザインも秀逸です。漫画家の天野明先生が担当しており、「家庭教師ヒットマンREBORN!」など、とても絵が綺麗なイメージがあって、何より男性、女性キャラ問わずみんなカッコ良いんですよね。普通に一時期、本作の刑事課の面々は皆、細身の黒スーツでビシッと決め込んでいるので、恥ずかしながら、私もブラックスーツにハマってた時期があります。

2. リアル感と近未来感を両立した、現実離れしていない世界観

もう1つの魅力としては、今から約100年後の日本を舞台にしているわけですが、街並みや住居、個人が利用するデバイスなど、ちゃんと今の世界が進化していったらそのぐらいは実現できていそうなリアルな世界観を描いていることがあると思います。
個人的には、この作品を観ていて「いつか本当にこんな世界が来てしまうんではないか」という不安だったり、ドキドキ感を度々感じることがあります。それは、現実とあまりにもかけ離れすぎているとフィクションになってしまい、自分の住む世界とは別世界だと思ってしまうと思うのですが、本作はどこか今の世の中が進む未来の1つの形のような気がしていて、どこか他人事にはさせない臨場感を感じさせてくれます。
100年後の世界には恐らく私は生きていないので答え合わせはできないのですが、この作品で描いていた世界観とを対比してみたいなという気持ちにさせてくれる点でも、本作の魅力は十分にあるかなと感じています。

この作品のメッセージについて

私は、漫画やアニメーションを見るのが単純に好きですし、作品に込められたメッセージみたいなものを思い計ることでより作品を楽しむことができると思っています。昔だとガンダムやエヴァンゲリオン、最近は特にメッセージ性の強いものが多い気がしています。漫画家さんたちの頭の中ってすげえなーといろんな作品を見るたびに思います。
本作も、作品の題材や多くのキャラクターが語る言葉や考え自体の考察をしたり、作品を通じて発信しているメッセージの内容について言語化している方々がたくさんいると思います。基本的には、個人で消費し、個人が楽しめればどのような解釈をしても良いと思っているし、それに正解/不正解はないと思っています。
マイルドオタクぐらいの私の考えはどこでもありふれたものかもしれませんが、ちょうど自分自身、仕事をしている中でも関わる「AI(人工知能)」がこの作品の1つのキーワードになっているので、そこに関する部分での私の考えを少し整理してみたいと思います。

AI(合理)の世界において、人間(非合理)は不要なのか

本作の中で出てくる「シビュラシステム」は人工知能型のシステム(実際はただの情報処理・演算システムではないのですが、ネタバレになるので気になる方は作品見て欲しい)で、現代でいうAIシステムの将来系だと思ってもらえれば良いかと思います。この世界では、システムが全てに優先されるもので、法律に基づく裁判システムは無くなっています。
これは、合理性の究極を追求し、人間という非合理的な判断を完全に除外することによって公平かつ平和な世界を目指した結果の1つの形だと思います。
一方で、システムには必ずバグがあり、そのバグを掻い潜る人間やまた新たな仕組みが生まれることは回避できません。そういった事件や現場に直面する刑事課のキャラクターたちは、システムに全て頼らず、個人個人の判断で意思決定・行動することも必要なのではないか、前近代的な価値観を捨てることが本当に正しいのか、というジレンマに向き合うことを作品を通じて問うているように感じています。

私個人としては、現状だとAIというものは人間が意思決定をする上でのあくまで手段(ツール)であり、補助的に活用するものてあるという認識です。本作品のように、AIが最終決定者のように振る舞うためには、越えなければいけない壁が無数にあると思います。それは、単純にシンギュラリティ(人間を上回る知性を人工知能が獲得するという仮説)を迎えることだけではないと私は思っています。
私が問いたい論点の1つとして、「合理的な判断が全て正義なのか?」ということです。「人間は非合理的な生き物である」ということを、行動経済学では前提としていて、この考え方に私自身も共感しています。
なので、人間を超えて、論理的に全てを合理的に判断できるAIができたとして、その判断に人間が意思決定を委ねることは必ずしもできないのではないか、どこか生きている人間の判断を介入する仕組みが求められるのではないかと考えてしまいます。テクノロジーとしてのAIとの主従関係を、単純に知性の優劣で主従を逆転させられない理由がその恩恵を享受したり、運用する人間側に大いにあると感じています。
ここで重要なのは、一方的なポジションからの良い悪いの意見だけで物事を判断するのではなく、常に何が正しいのか、いま正しくても、将来的には正しくないこともあるということを誠実に認めることだと思います。答えを出すことが正解ではなく、より良い答えを探求するために行動すること、そしてその行動は、結局社会を運営する主体が人間である以上(この前提が崩れるのであればまた話は変わると思いますが、、、)、人間が意思決定・行動していかなければならないということではないでしょうか。

まあ、まどろっこしい話をしましたが、単純に上記のような議論が今でもそうですが、世界中で起きると考えているし、それを大好きなアニメを通じて擬似的に体験できていることを勝手に有意義だなと感じています。

終わりに

ベスト映画と言いつつ、内容自体はネタバレになるのでほとんど書きませんでした。(気になった方はレンタルして観ていただければ)
どちらかというと、「PSYCHO-PASS」という作品自体が私自身すごく大好きで、約10年という月日を飽きずに追いかけ続け、謎の熱量をもって観てきた作品ということもとり、その身勝手な熱量をちょっとでも外に向けて発したい思いから思わず書き始めてしまったことをここにお詫びしますw
文字に起こせない思いがたくさんあり過ぎて、本当はベラベラと誰かに語りたい思いをグッと胸にしまって、これからもより作品の奥深さを味わっていければなと思います(続編が待ち遠しい。。。)

最後になりますが、日本の漫画、アニメーションについて。
今作品に限らず、これらは本当に日本を象徴する素晴らしいコンテンツであり文化だと思っていますし、滅んでほしくないですね。
そこだけは「PSYCHO-PASS世界」のようにはなってほしくないこととして声高に宣言しておきます!!頼むぜ!!!!

それではまた。

#2023年 #今年のベスト映画 #PSYCHO-PASS 

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