見出し画像

隙間風ってこの世に存在するんだぜ

避難所といっても、その場しのぎの集会所である。
人が暮らすことに特化されて作られているわけではない。

人が暮らす上で支障あることがいつくもあり、当然、その全てを解消できるわけもないから、暮らす人が妥協に妥協を重ねて暮らすことになる。

例えば、トイレは集会に来る人が、ちょっと催した時に使用する程度で想定されている。
毎日数十人が使うようなタフな作りではない。
(それでも日本の高い技術は間違いないが)

そのうち、トイレが詰まり、トイレを敬遠し、体調を崩していく。
いわゆる負のループに陥りがちだ。

突然、トイレが使えなくなる。
隣の施設のトイレを使おう、ということになる。
今まで、夜中に起きて、それでも冷えた集会所内を移動し、さらに冷えたトイレに行くだけでも苦痛であった。
そこにきて、一旦外に出て、隣の施設に入り、そのトイレを使う、である。

好き好んでここで暮らしているわけではない。
家が全壊で帰る場所がないからである。

怒号を浴びせられてもしょうがないのではないか。

それでも、穏やかに、そのうち直るんやな?と確認するだけの高齢者。

その境地に僕はいつか至るだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?