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水彩スケッチ(桑名・六華苑)

 この絵は、三重県桑名市の揖斐川近くに在る六華苑(旧諸戸清六邸)を描いたもの。諸戸清六氏は実業家で、西南戦争の際に大隈重信等から兵糧運送を請負い、それを契機に次第に財を築いて行ったという。六華苑はその諸戸家の二代目当主の住居として1913年(大正2年)に建てられた。

 六華苑は和館と洋館から成り、洋館は、鹿鳴館の設計者として知られるイギリス人の建築家ジョサイア・コンドルが設計した。初代の諸戸氏は三菱財閥の岩崎家とも交流があり、その関係でコンドルの知遇を得たそうだ。東京、神奈川以外の地に在るコンドル設計の建物はこの六華苑の洋館だけだという。

 六華苑の敷地は18、000㎡(約5、454坪)で、建物の南側には広い芝生の庭があり、更にその先には池泉回遊式の庭園が拡がっている。

 桑名市はその後、諸戸家から建物の寄贈を受け、敷地は同家から買い取った。で、現在は、六華苑は桑名市が所有し維持管理している。                               
 和館と洋館の建物は、平成9年に国の重要文化財に指定され、池泉回遊式庭園は平成13年に国の名勝に指定された。

六華苑全景
洋館2階のサンテラス
洋館2階の部屋
和館南側の廊下から庭を望む
和館北側の廊下から内庭を望む
池泉回遊式庭園(部分)
同 上


       

    


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