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構築済み統率者に収録されているカードのみでデッキを組んだらどんなに強いカードが入っていてもカジュアル統率者デッキになる説


前回この記事を書いて思いついた構築ルールでのデッキ構築を試してみる。


上記の記事のルールは公式におけるカジュアルEDH記事や構築済み統率者デッキの構築カード、カジュアルプレイヤーの意見としてよく見かける意見をルールにしてみた記事だ。
この中で唯一デッキ構築の明確な基準にできるものがある、構築済み統率者デッキに収録されているカードだ。
構築済み統率者デッキをそのまま使う場合は、カジュアルなデッキであるとされており、強力すぎるカードやカジュアルな対戦に相応しくないカードはほぼ収録されていない。
つまり、構築済み統率者に収録されているカードのみでデッキを構築すれば強力なカードを使っていてもカジュアルデッキが出来上がるのでは?という思い付きから試しにデッキを組んでみるのがこの記事だ。

まずはカードプールを調べてみよう、scryfallでcommanderセットを日本語で検索して出てくるカルロフ邸宅までの統率者デッキ収録カード3574枚のカードにfalloutコラボセットとドクターフーコラボセットを追加したこちらの検索結果をカードプールとする
(falloutのショーケースカードも出てくるがそちらはパックからしか出ないので使用不可)

また、あくまで構築済みのみを対象として統率者レジェンズ、統率者マスターズのブースターは対象外とした。

次に、各色カードピックアップ



《剣を鋤に》《流刑の道》の2枚がまず目を引く、全体除去も《神の怒り》《告別》からはじまり一通りそろっておりまずまず。
妨害系のパーマネントは、《盲従》《沈黙のオーラ》があるものの数が少なく構築の中心に据えるのは難しそう。
クリーチャーは《放浪の騎士、バーラン》《純鋼の聖騎士》《上級建設官、スラム》等装備シナジーに優秀なものが固まっているのでデッキになるか?
無限コンボパーツである《鏡の生体》《目覚ましヒバリ》と《即時換装》が存在。

《渦まく知識》《脅迫的な研究》《宝船の巡航》とドロースペルは良好、しかし《激情の後見》や《白鳥の歌》、《狼狽の嵐》なんかは、使えるものの打消しの種類が極端に少ない。
《蒸気の連鎖》《サイクロンの裂け目》等バウンスは充実しているので妨害はこちらと打消しを併用する形になりそうだ。
《精神の願望》と《精神の大魔術師》は、うまく形になるか微妙。
《船砕きの怪物》と《粗石の魔導士》が使えるのでぜひ悪用したいが強力な0マナアーティファクト群や《歩行バリスタ》がないのでフィニッシュルートをやや意識した構築が必要。
《加工》や《粗石の魔導士》で《太陽の指輪》をサーチできるのは特筆事項

単体除去は2マナ以上のものが中心だが《殺し》と《致命的なはしゃぎ周り》でピッチ除去を2枚取れるのは強み、全体除去に《毒の濁流》や《黒の太陽の頂点》のような−修正のものが多いのは一長一短。
《再活性》や《戦慄の復活》、《生ける屍》とリアニメイト手段は充実《生き埋め》と一緒にどうぞ。
《臓物の予見者》や《ナントゥーコの鞘虫》に《血の芸術家》《ズーラポートの殺し屋》とサクリファイス関連のクリーチャーもやたらと充実している。
4マナとはいえ万能サーチである《魔性の教示者》が使えるのはこの環境では貴重。
《意志の大魔術師》が使えるが墓地から使えるマナ加速が少ないこの環境でどこまでやれるかは未知数
《極上の血》と《血生臭い結合》即死コンボが存在

軽くて取り回しのいい単体除去は《削剥》《混沌のねじれ》くらいであとはX火力が多めでやや頼りない。
《信仰なきもの漁り》は2色以上で構築する際に輝くだろう。
《ブラッドサースター》、《戦闘の祝賀者》等追加コンバットは、充実しているが、《勝利への高まり》で無限コンバットになるカードが、赤単で存在しないのは残念。
《命運の輪》、《輪の魔術師》、《魂の再誕》と《wheel of fortune》系のカードがやたらと多いので7ドローしたいならオススメ。
マナ加速は《煮えたぎる歌》と不安定ながら《マナ噴出》《熱狂のリフレイン》、パワーカードである《波止場の恐喝者》が存在
《ミジックスの熟達》《炎の中の過去》《ゴブリンの太公スクイー》と怪しめのカードが多いので悪用するデッキが組めるかも。

クリーチャー除去は《内なる獣》に《ドライアドの歌》ぐらいだが緑らしく《自然への回帰》《クローサの掌握》等、置物破壊は充実している。
《ラノワールのエルフ》から始まり《極楽鳥》に《東家のエルフ》等に《繁茂》《楽園の拡散》さらに《花の絨毯》まであり通常の構築と遜色ないマナ加速が可能。
さらに《三顧の礼》《不屈の自然》等の土地加速に《有毒の蘇生》《永遠の証人》の墓地再利用と本当に構築済みのプールか疑うようなカード群が続く。
《エルフの大ドルイド》や《ティタニアの僧侶》等エルフも充実している、《孔蹄のビヒモス》はいないのでフィニッシャーは、《背教の主導者、エズーリ》か?
ドローも《守護者計画》や《獣に囁く者》等クリーチャー参照のものが一通り揃っており優秀。
無限マナパーツとしては《献身のドルイド》、《ティムールの剣歯虎》が存在。
なぜかある《ドルイドの誓い》は悪用できるか?

マルチカラー

特筆すべきは《概念泥棒》《リム=ドゥールの櫃》のある青黒と白青の《至高の評決》に無限コンバットを狙える赤緑の《最後の夜を一緒に》ぐらいであとはまあまあ。

無色アーティファクト

何はともあれマナファクト
《太陽の指輪》と《秘儀の印鑑》《友なる石》にあとはデッキの色に合わせて各種印鑑にタリスマン、大メダルを選んでいくことになるだろう。
《頭蓋骨締め》《稲妻のすね当て》のような定番カードに《玄武岩のモノリス》《千年霊薬》《両替機》のような怪しげなカードもあるので統率者やほかのカードをみて適宜採用したい。
《忘却石》や《ネビニラルの円盤》は除去の取れない色なら一考の余地あり。

土地

安定した5色土地は、風変わりな果樹園と禁忌の果樹園、統率の塔の3枚
3色土地はタップインのものがいくつか、
2色土地もタップインが基本でアンタップインがいくつかあるという感じ
3色以上のデッキを組むのであればタップインは覚悟のうえで構築することになるだろう。
2マナランドとして使い捨ての《水晶鉱脈》が存在するのでスピードを追い求めるならぜひ。
詳細なリストはこちら
(不毛の大地は使用不可なので注意)



無限コンボが意外とある時点で少し嫌な予感がしてきたが、次に統率者の選定をしよう。

今回の目的は、構築済み統率者のプールで強いデッキを組んでみた場合どの程度のものが出来上がるのか検証するのが目的である。
よって上記カード群を踏まえたうえで強い統率者になりそうなカードをピックアップしていくことにする。

統率者選定

まずはコンボパーツをサーチできる統率者がいないか探してみよう。
複数のコンボパーツを入れても基本的にはお互いのパーツが邪魔になるだけなので
・赤緑含みでソーサリーを探せる統率者《最後の夜を一緒に》《勝利への高まり》
・赤緑含みでクリーチャーを探せる統率者《ティムールの剣歯虎》《波止場の恐喝者》
・青含みでクリーチャーを探せる統率者《船砕きの怪物》《粗石の魔導士》
・黒含みでエンチャントを探せる統率者《極上の血》《血生臭い結合》
・青黒含みでソーサリーを探せる統率者《リムドゥールの櫃》
・緑白含みでクリーチャーとエンチャントを探せる統率者《献身のドルイド》《即時換装》
以上の条件のどれかを満たせる統率者がいればこの環境でコンボを成立させやすい統率者とみていいだろう、無限マナの場合はさらに無限マナを勝ち手段にできればさらに良い。
と言うわけで調べてみたのだが、なんとロクなサーチ能力を持つ統率者がいない。
安定して上記のサーチを行えるカードがないのである。
こうなると次は、ドローでコンボパーツを探す統率者が良いだろう。
そうなると探すのは、簡単だ。
通常の統率者戦でも活躍する統率者がこのカードプールにはいる、《織り手のティムナ》と共闘クリーチャーだ。
相方は緑のマナ加速が使えることと《船砕きの怪物》《粗石の魔導士》コンボが強力だとみて《トリトンの英雄、トラシオス》とした。
そしてカードプールを調べながら構築したのがこちらのデッキだ。


デッキの動きとしては、マナクリーチャーから統率者を展開して、緑の大量ドローや統率者の能力で無限マナのパーツを探し、無色でも無限マナが成立したら《トリトンの英雄、トラシオス》の能力でライブラリーをすべて引いて《霊体のヤギ角》で有色無限マナにして《青の太陽の頂点》連打で勝ちである。
ゲームスピードと細部のパーツ違うだけでやってることガチじゃねえか!って感じのデッキになってしまった。
つまり構築済み統率者に収録されているカードのみでデッキを組んだらどんなに強いカードが入っていてもカジュアル統率者デッキになる説の答えは、

さすがにこれでカジュアルは無理あるだろって感じのデッキが出来上がる。 


まあ無限パーツとトラティムが出てきた時点で何となく想像がついていたオチとなりました。

ただ統率者構築済みのカードプールはサーチや打消し、妨害置物や追加ターンも少なくかなりカジュアルに寄せて考えられているのはカードプールを検索していて感じました。
カジュアルデッキを組むのに困ったときに無限コンボを禁止してこのプールでデッキを組むともしかすると何かの参考になるかもしれません。

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