終業式の話の途中で倒れた校長先生

30年も教師をやっていると予期せぬ事態や大変な事故に1度や2度は出くわします。今日は未だにトラウマになっていることを…。

どこの学校でもそうだと思いますが、終業式ではその学期の評価や次の学期に向けて休み期間をどう過ごすかなど校長先生や生活担当者からお話ありますよね。その終業式で大変なことが起こりました。

1学期の修行式で

勤務していた学校でのこと。全校が体育館に集まり、「校長先生のお話」を聞いていた時、話の途中で校長が突然倒れたんです。驚きました。すぐさま職員が人工呼吸をするとともに救急車を呼びました。子どもたちは倒れるその瞬間を見ているわけですから当然動揺しています。「大丈夫だからみんな落ち着いて!」と子どもたち落ち着かせるわけですが、我々職員も動揺しないはずがありません。終業式を中断し教室に帰って配布物を配り、なんとか下校させました。

そして一番に職員室に戻ると

教頭先生の顔が明らかにおかしい。「校長先生、どうです?」と尋ねると、「亡くなりました…」と。本当にショックでした。

いくら教員がしゃべることに慣れているとはいえ、大勢の人の前で話をすることは結構な緊張感があり、ストレスがかかります。私は教師の仕事で一番苦手だったことが、「全校集会で話すこと」でしたから他人ごとではありませんでした。校長先生ですら全校に向けて話をすることはやはりストレスであったに違いありません。

パニック障害、そしてうつ病

それから十数年後、私はパニック障害で神経科に通うことになったのですが、「その場を離れることができないような状況で緊張を伴うこと」が全くダメになりました。この一件でパニック障害が起こったのではなく、仕事の中での緊張感の積み重ねがストレスとして残ってきたのだと思います。

そして、パニック障害が今度はうつ病になっていくまでに、そんなに時間はかかりませんでした。仕事を辞めた現在も抗うつ剤、安定剤は継続中です。

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