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GAFAと、もうひとつの世界

最近GAFAという言葉をよく聞きます。GAFAとは、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンのことらしいです。

今朝もこの記事をふむふむと読んでました。

ざっくり要約すると、GAFAのおかげで世の中格段に便利になったけど、彼らに個人情報の多くを握られ、力やお金が集約しすぎているのでは?それで今後も大丈夫なの?もしかしたら規制が設けられ、2019年以降はGAFAを取り巻く環境は大きく変わるかも、という内容です。ベンチャーが育ちづらくなるのでは?ということも書かれていました。(アップルは製品作ってる会社のイメージなので、個人情報についてはあんまり関係なさそうな気もします。)

私も、
「検索したキーワードとか購入履歴、メアドとかいろんな個人情報が紐づいて、AIの学習データになったり広告に活用されてるんだろうなぁ、でも便利だし無料(リーズナブル)だからなかなかやめられないなぁ……。うーん、まいっか」
と思いながらグーグルやアマゾンを利用しているので、書いてあるニュアンスはよくわかります。

そこでふと、マストドンのことを思い出しました。そしてマストドンのaboutページに書いてある、この一文を読み直してみました。

【あなたは人間であり、商品ではありません】
Mastodon は営利的な SNS ではありません。広告や、データの収集・解析は無く、またユーザーの囲い込みもありません。ここには中央権力はありません。

オイゲンさん(マストドンの開発者)、なんか堅苦しいこと言ってるなぁと正直このときまで思ってましたが、“あなたは商品ではない”“マストドンは営利的ではない”の意味が分かった気がします。

つまり、マストドンから得た情報を勝手に解析して、ユーザーが想定していないやり方や目的で収益化したりしませんよ、そして個々の管理者に対しても、ユーザーの承諾なくそんなことしちゃいけませんよ、と釘を刺しているわけでしょうね、たぶん。

(“マストドンは営利的ではない”という表現から、マネタイズ自体に消極的なのかな?とも思いましたが、そういうことではなさそうです。)

AIが注目されて情報の価値がさらに上がり、今年の5月にEUでGDPRが施行され、GAFAのネガティブな面も注目されるようになった今、オイゲンさんが懸念してたのはこういうことだったんだなぁと。オイゲンさんはEUの方なので、日本の私たちより敏感だったのでしょうか。たしかマストドンの開発が始まったのは2016年らしいです。

マストドンは分散型SNSで、技術面でも運営面でも分散している、おもしろい!ツイッターのように広告に占領されてもない、とふわっと理解したつもりでしたが、今になって上記のようなコアな理由に気づけました。

ちなみにこちらは、去年のマストドンブームの頃のオイゲンさんのインタビューです。「シリコンバレーのルールを適用しなくてもいい」というようなこともおっしゃってます。(サービスの運営や育て方も含めて、非シリコンバレー的ということなんでしょうか?)

◇◇◇

冒頭の記事ではGAFAのネガティブな面がクローズアップされてますが、力が一ヶ所に集まるおかげで世の中各段に便利になることも多いし、魅力的な商品も開発されるし、ポジティブな面も大きいと思います。私も、グーグルの自動運転車などは楽しみにしています。

しかしそれ全てではないでしょうし、今後は少し流れが変わるかもしれません。マストドンも、そんなもうひとつの世界に存在するのかもしれません。

実際、マストドン内で知り合った人の商品を買ったり、イベントに行ったりということを目の当たりにします。アマゾンも楽天も介さずに、個人のつながりだけで取引が成立するんですね。そういえば、mstdn.jpのほうではマストドン婚もあったと聞きました。

マストドン内は、企業の広告はほとんどありませんが、銀河丼内では手動の宣伝投稿は歓迎しております。(もしかしたら、他のインスタンスでは宣伝を禁止しているインスタンスもあるかもしれません。)

(そういう意味では、マストドンは同人活動の場であるコミケなどに近いのかな?)

ということで、大きなサービスも捨てがたいけどこっちの世界も覗いてみてはいかがでしょう?あなたの都合に合わせてどっちも楽しんでねと、暗い穴の奥のネットワークからのいざないでした。

(くまかん)

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