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手作りの絵本棚

近所の友人が手作りしていた絵本棚がとても素敵だったので、我が家も手作りしたい!と思っていた。教えてもらったDIYのブログなどの情報を夫にシェアしたものの、うーんむにゃむにゃと言ってなかなか進まずかれこれ2年弱。私に靴を作ってくれるという約束ももう7年放置されている。ふと、この年末年始は帰省しないので今しかないのでは?と思い立って、長女が破いた落書き帳の裏に絵本棚のイメージ図とサイズと必要材料を書いた。ホームセンターの営業時間、木材カットをしてくれる時間、トラックを貸してくれるかどうか、なども全部調べて、「12月30日の朝、買いに行けるんじゃない?」と夫を追い詰めた。

もともとモノを作るのが好きな夫は、せっかく作るならと木材をきれいに加工し始めた。カットしてもらった木材を釘かねじでとめるだけかと思っていたけれど、いろいろ気になるらしい。私はお菓子作りが好きで、美味しく作るために工程を省かない。たとえば粉は必ずふるうし、木べらで混ぜるところを泡立て器で混ぜたりしない。夫が木材の加工を気にするのもそういうことなのかな。好きってそういうことか。

夫の荷物の多さには結婚してから何度となく発狂しそうになっているが、何が入っとんじゃ全部捨てろやと思っていたブラックボックスから見たこともない工具がいろいろと出てきて、木材がどんどんいい感じになっていった。あと、工程を説明する聞いたこともない用語をいろいろと使っていた。英語は私のほうがわかるはずなのに、ねじはスクリュー、釘はネイル、などと饒舌にいろんな言葉を使っていた。知らない世界って面白いなー。

私の作戦は、冬休みは夫と長女(3歳1か月)にこの大工仕事をさせ、私はまだねんねの次女(0歳6か月)を見ながら年末の家の片付けとおせちを作るというものだった。でも長女は一瞬で飽き、お尻に火がついた夫は逆に黙々と作業している。結果私が二児にヤイヤイ言われながらおせちを作るというえらい冬休みになったが、絵本棚はできた。どうも私の図面では強度が低いらしく、補強をするのに木材を買い足しに行ったのだが、桐は弱いとかなんとか言っていて、そんなことも私にはちんぷんかんぷんなので、面白いなぁと思った。

夫の提案で背面と側面の板だけ黄色に塗った。ルイス・バラガンという建築家が好きでその人の建築ような雰囲気にしたいとのことで。どうして背面と側面だけなのと聞いたら「センスがいいのよ」とのことなのでもう仰せの通りにした。長女に塗らせて、あえて刷毛の跡を残す。これも、夫は「ジャクソン・ポロックみたい」と喜んでいた。だ、誰?あ、ポロックか。ファーストネームから呼ぶところがなんとなくツウっぽくて憎い。

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作ったあと、夫は「家に手作りのものがあるのはいいことだと思う。俺も小さいころ、父親が作ったものが家にあってすごいなあと思った」と言っていたが、なんだなんだ?DIYを提案したのは私だぞ?買ったほうが安いかもとか言ってたのは誰や?いつも私がなんやかんや言い、夫は「うーん」といってなかなか進まない。今回も、やはり家庭のいろいろなことは母ちゃんがリードして進めていくものなのだな!と思い「私のイニシアチブのおかげでしょ」と言ってみた。でも、作ったのは全部夫です。

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