湘南戦、1失点目について。木を見て森を語る。

今更感。アホの戯言。

湘南戦、DAZNでは20:00から撤退までの流れについて。そこから失点に繋がっていく。

(ハイライトのゴール直前しか見せないスタンス、いい加減にしろ)

垣間見える戦略とメリット・デメリット

右サイドで攻守が定まらず、ボールが前後しているシーン。

汰木も山中も、その間ワイドに開いて幅を取る気配はない。

チームとしてネガティブトランジションの準備を重視し、ボール保持に移行する判断を急いだ結果中央にポッカリ空きうる穴を嫌がっていることが伺える。

“攻守に切れ目なく”は、“浦和を背負う責任"に次ぐ魂のキャッチフレーズであり、大枠としてはこれに沿った戦略になっている気がする。

このようなピッチの使い方をする場合、まず相手の横幅が広がらないのがボール保持への移行を妨げやすいデメリット。

また、その一方で比較的早い段階でボールサイドのワイドレーンに近いエリアに人数を掛ける傾向にある。

(同サイドで閉じ込める為にセンターレーン付近の密度を高く設定するのと比べると)大外のスペースがより広大になる。これはネガトラにおける潜在的なリスク。

セット攻撃への移行のタイミングが左右で共有できていない場合、特に柏木は高い位置やワイドのレーンまではっきり流れることも多いので、この副作用がより強く出る。

相手スローインにおいても、同数で合わせていながら大外に逃げられるケースは多く、単純に上下動が増えてしまうので心配しているポイント。

一方で、単純にボール付近に人が多くなるので、上手くハマれば相手はボールを奪っても窮屈で仕方ない。

いかにデメリットを長所で上回るか、そしていかにハメるか。

相手の横幅

相手の横幅については、狭いには狭い。

一方で、重心が低すぎて興梠が1人前線で苦しんでいた去年とは違い、相方の存在によってプレッシャーが弱まり前線で時間を作れるようになると考えられる。これは大きい。

シンゾーの理不尽なプレーを見逃すな。

また、ポジトラやセット攻撃に切り替わった直後、

1.柏木の特徴のひとつである"ランニングに伴って生じる近くの味方とのローテーション"で相手中盤のラインを攻略する
2.一瞬でもDFラインを曝せば興梠・レオで裏を取ったり、関根の前向きのプレー、もしくはカットインに持ち込める

といった感じの流れで、直接ゴールを目指しうるのも右サイドの強みになりそう。40:37あたりとか。

ユニットによる局面の打開と個人の能力のマッチングによって、シーズン通してみれば黒字に持ち込める気もする。

さらっと済ませるのは、次のを書きたかったから。

大外のスペース

これに関しては、2つの考え方がある。

大外は積極的に使わせる、もしくは断固として使わせないのどちらかだ。

積極的に使わせる

前向きにプレッシャーをかけたりせず逆サイドを使わせて戻る時間を作るパターン。"横断させて撤退”、とでも。

奪われたら撤退するのが前提のチームならセオリーになってくる。Jはそういったチームが多かったのでわかりやすい。

断固として使わせない

ボールを奪い返して再度攻撃に出るために、相手にプレッシシャーをかけていくパターン。“横断させず圧力”といったところ。

この場合、柏木の相方と絞っているワイドの選手に求められるのは、DFラインの選手がパスコースにアプローチに行きやすい状況を作りながら、同サイドに閉じ込めること。

特に決め打ちする必要はない。

相手のチームとの相性はもちろん、時間帯や季節等、様々な要因によって使いわけるのが理想。

ただ、とにかくネガトラでは中途半端になってはいけない。判断が割れてはいけない。遅れも許されない。ボールサイドに寄るなら特に。

横断させず圧力

後者の場合、勘所として押さえる必要があるのが、攻撃時のポジショニング。

このシーンでは

・関根が落としを受ける前ラインブレイクの気配見せることがなかったので、マーカーの矢印を外せなかった
・柴戸が柏木の前進に合わせず、次の相手のライン上にリポジショニングできなかった

攻撃時の2つの個人戦術のエラーが、それぞれボールロストと失点に繋がる撤退の引き金になっているが、特に後者は、前述のように前線に関与する相方の(前後だけではなく左右も含めた)背後を担当することになるドイスボランチの一角としてチームの今後を決めるポイントになってくる。

この場面では、柴戸がタリクのライン上に、岩波がそれに合わせてタリクの前にポジショニングできていると、縦が出た際にタッチライン側を向かせて圧力を高めることができる確率が高い

また、中央を向かれたとしても岩波と合わせて制限ができているので、石原直樹へのパスコースへは鈴木がアプローチに行ける。

山中と汰木が絞っている意味も活きやすい。

湘南はこの圧力に耐えられる個人やギミックを用意できていただろうか。

有機体か、個人の連続か

さて、その次のチェーンでは、柴戸と鈴木で逆サイドに行かせるor前に行くの判断が割れていて、結果的には、山中も汰木も内向きのプレッシャーをかけることのできるポジショニングを諦め、大外を駆け上がる石原のケアで撤退を余儀なくされる。

鈴木だけが間違ったということもできるけれど、どこを見て決めるか共有されていないから起きる現象だと思う。

こういった不一致は、町田とのトレーニングマッチでも散見された。

再開して間もないし、昨シーズンまでと思想から違うので、仕方ない。改宗は一朝一夕では成し遂げられない。

整理できたら、その時は"Make Urawa Great Again"の最初の一歩を踏み出すことに成功した!と豪語して良さそう。

その前いつGreatだったかについては、意見が割れるところ。

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