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旭志織選手と2022年の3WAY業界

はじめに(読み飛ばし可)

これは先日書いたnote中で提起した件について、結局自分で集計した結果を発表するものである。

進垣さんが行った試合形式の割合をグラフにしたものを以下に示す。結果はタッグマッチ・シングルマッチ・6人タッグマッチで9割を超えた。対して3wayなどの特殊形式の試合は10%にも届かなかった。(中略)というか、大体の選手はこのような割合になのではなかろうか。例外的に旭さんは3wayが多そうなので、旭さんの試合形式の割合を集計してみると面白そうだ。

進垣リナ選手の戦績(2AW) 進垣リナ選手の試合形式 より

旭さんの試合が3WAYが多い、というのは我々観客側のイメージもあるが、本人もそう感じていた模様で、2022/8/20のブログでは以下のように心境を綴っている。

笹村復帰に伴って、もう今年何回目かわからんレベルの3WAYマッチにカード変更。

旭志織の波の数だけ抱きしめて・リターンズ
2022-08-20  「ヤキュウブ」より

自他ともに認める3WAYの多さだということである。

しかし自他が認めたとしても、データも認めるかどうかはわからない。

そこで、旭さんの3WAYの多さを客観的なデータで検証するために、調査を行った。

調査方法

調査は2AW公式サイトの試合結果に記載されている、旭志織選手の2022年に行った試合の試合形式を集計した。

ただし、今回は傾向を調べることが目的であり、正確性は要求されないと判断したため、2AWブログによる情報の補填は行わなかった。

調査結果

結果発表の前に、前回の進垣さんの結果を見てもらう。

進垣リナ選手の試合形式の割合

進垣さんが2AWで行った試合の内、3WAYが占める割合は3.8%である。しかし、これはデビューから引退までの3年7ヶ月の累計データである。デビューしたての新人に3WAYが組まれることはあまりないと考えるので、集計期間を引退前の1年間とした結果がこちらだ。

進垣リナ選手の試合形式の割合
(2020/11/23~2021/11/23)

3WAYの割合は3.8%→5.8%に増加した。おそらく世間一般のレスラーも似たような傾向になるのではなかろうか。
さて、それに対して旭さんの2022年の試合形式の割合が以下である。グラフの緑部分に着目して頂きたい。

旭志織選手の試合形式の割合(2022年)

全然違った。3WAYは進垣さん5.8%に対して旭さん19.6%と、およそ3倍の比率になっている。文字通り桁違いだ。
以下は旭さんの2020~2022年における3WAY率の推移である。

旭志織選手の3WAY率推移

こうみると、2020年はまともな割合だったことがわかる。しかし2021年からその比率は高騰している。この調子で行けば2023年は20%を超え、5試合に1試合は旭さんの3WAYが見られることになる。

それは観たいので、是非そうしてほしい。

3WAYの試合数を他の選手と比較してみる。
2022年に3WAYを行った回数を選手ごとに集計すると下表のようになった。他選手との比較でも、旭さんの3WAY数が異常であることがわかる。旭さんは2位の選手たちに2倍近くの大差をつけて堂々の第1位であった。

2022年3WAY実施回数順

追加考察:2022年のミスター3WAYは旭志織選手で良いのか

ミスター3WAY。それは柏大五郎選手を指す言葉である。称号と言っても良いだろう。Twitterで「ミスター3WAY」を検索をしたら柏さんばかり出てきたので間違いない。例えば、これである。

しかし、そんな柏さんも2018年に引退し、2AWではミスター3WAYが空座になっている。
本項では、旭志織選手がミスター3WAYを継承する資格を有しているかを検証する。

そもそも、なぜ柏さんは「ミスター3WAY」だったのか。「ミスター3WAY」とは一体何なのか。
最近2AWを観始めた方々はご存知ないだろう。私も知らなかったので調査を行った。
結果、2012年の2AWブログ(当時はKAIENTAI DOJO情報ブログだったのだろうか)に答えがああることがわかった。

ここでは柏さんへのインタビューという形で、ミスター3WAYとは何なのかが語られている。
内容を紐解いて見ていこう。

柏 この前のCLUB-K3000で、俺には3WAYの神様が味方に付いたんだ。それにチャンピオンの旭は、3WAYでの防衛戦も受けて立つって言ってたんだから、このチャンスを逃してしまったら勿体無いでしょ?
(※6月9日CLUB-K 3000にて柏大五郎 vs バンビ vs シルバー・ウェイブの3WAYマッチに勝利)

どうやらミスター3WAYとは3WAYの神様が味方に付いた者であるらしい。
更に読み進めよう。

― 先週「3WAYの神が降りた!」と言っていましたが、試合のどの辺でそう感じられたのですか?

柏 シルバー・ウェイブがダイビングボディプレスを失敗した時に、チャンスだ!と思って動こうとしたら、『ダメです!今は動いては行けません。』って声が聞こえたんだよ。それにビックリして動くに動けないでいたら今度は、シルバー・ウェイブが逆さ押さえ込みに入ろうとした時に『今です!あれを利用して二人まとめて押さえるのです!』って聞こえて、その声の指示通りに動いたら見事に勝ったんだよ。こんなの信じられる?でも、本当に聞こえたんだよ!あれは、間違いなく3WAYの神の御告げだね。俺は今、神に愛されているんだよ。

思っていたよりスピリチュアルな話だった。しかも具体的だ。
さらに読み進めよう。

― ……。旭選手もこの形式のタイトルマッチをかなり得意とされていますが、何か作戦等は考えられておられるのでしょうか?

柏 特に無いよ。あいつの3WAYでの強さは神様に愛されていたからであって、神は今や俺に付いている。

過去には旭さんも愛されていたらしい。この時点で旭志織選手はミスター3WAYを継承する資格を失効している気もするが気にしないこととする。

ちょっと眉唾ものの話ではあるのだが、事実として柏さんはこの2012年6月9日のCLUB-K 3000から2012年9月9日の選手会興行まで3WAYで7連勝している(*1)。3WAYの神が付いてからは破竹の勢いだ。
残念ながら2012年11月4日のCLUB-K TOUR in YOKOHAMAで佐藤悠己選手に敗れてしまったが、2012年の全試合形式を通しての勝率は54.7%であるのに対して、3WAYだけを見ると8戦7勝1敗、勝率は87.5%にも及ぶ。

ここまでの話を総合すると、ミスター3WAYの条件は以下のようになる。

  • 3WAYの神が付いている

  • 3WAYの神の声が聞こえる

  • 3WAYの神に愛されている

ただし、我々一般人には3WAYの神を認識できないため、これらの条件を元に旭さんがミスター3WAYであるかを判断ができない。

そこで上記調査は全部無視して、ここでは3WAYの勝率が高いことをミスター3WAYの判断基準とした。
ただし、1回だけ3WAYを行って勝利した場合、1戦1勝で勝率100%となってしまう。これをミスター3WAYと呼ぶことはできないため、2022年の1年間で4回以上3WAYを行った選手に限定して、勝率の集計を行った。
その結果が以下である。

2022年 3WAY勝率順
(3WAYを4回以上行った選手に限定)

2022年のミスター3WAYは花見さんだった。
きっと花見さんは3WAYの神と交信しているはずだ。

以上


*1:2012年の試合結果は2AW公式サイトには掲載がなかったため、結局2AWブログから集計した。

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