活版印刷がすき
活版印刷はいまや特別感のあるものになって、名刺などで、ふかふかの紙にややおおげさに凹むように刷られたりしてるイメージだけど、少し昔の本を手に取ればそこに当時の活字があらわれる。
本に印刷された活字はおおげさな凹凸はない。ただよく見ると、わずかにくぼんで薄いページに波をたて、印刷の細い線はゆらいでいる。
それがなにってわけじゃないけど、みるのがたのしい。ふれることも。
天が不揃いな天アンカットの本もときめく。物質としての奥行きがある。いまひとから借りているほんがまさしくそれで、活版印刷で、天アンカットで、表紙の紙も大きくて折りたたんでいるフランス装だ。
そういえば昔、廃業した活版印刷所に片付けの手伝いに行ったことがある。
そこにあるほとんどのものは、もしほしかったらもってかえっていいよーとのことで色々と分類したり片付けながら目をつけて、活字の箱をいくつかと、ふるびた丸い時計と、小さな黒板と、「年」「中」「無」「休」の活字をもらって帰ったのだった。
あの街がどこか忘れてしまった。どこにでもあるような街でその一度しか行かなかったけどすきになった。使われなくなった活字やその設備を片付けながら、当たり前に存在してたものがなくなってさみしいけど、その価値を変えながら継承されていくのっていいかもと思った。
もうすぐバレンタインだね。
谷川俊太郎の詩を活字でエンボスしたチョコレートが好きであれは活版印刷から着想を得たとたしか書いてあったな。
一度食べたら不思議な味のチョコレートでこれって言葉の味!?って感じがしたけど、そのくらいなにこれって思わせるのおもしろい。
〜これからのイベント告知〜
来月の2/18には一箱古本市イベントに参加します!場所は埼玉県のでこぼこ書店です。
そして3/12-18はグループ展示『showcase#1』に参加します。
内容おいおい告知しますががんばるので来てくれるとうれしいです。
最近は調子が悪いわけじゃなくて良いけど変だから気をつけなければいけない。
おわり
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