【第1回ネタバレ注意】「アンボックス」1話を見てからの展開と考察

「ハコヅメ」の番外編「アンボックス」が今週2021.09号から始まり、10話完結の物語。その1話を見てからの考察をダラダラと書いてみます。ネタバレも含むのでまだ見ていない方はココでストップ!

「主人公」:黒田カナ

予告や扉絵でもある通り、この物語の主人公は黒田カナ。生活安全課の潜入・尾行等を行う秘匿捜査官。仲間内では「くノ一捜査官」と呼ばれる。普段のハコヅメでは登場回数はそこまで多くはない。

扉絵ではカナが左顔面を隠しコスモスを持っているのは何を意味してるのか・・・。様々な憶測をよんでいる。

ちなみに1話目の1ページ目、過去にありましたね。「山田クン」の回、懐かしい。

「事件の規模」:1話目ではカナの過去の話のみなのでまだ分からない。ただ最近、これまでのハコヅメで登場した人物から推察するに管轄の町山署だけでなく県警が入るような大きな捜査ではないかと想像する。そして最近、何かと登場する県警捜査一課に所属する源・藤の同期の松島巡査部長や如月巡査部長の元カノ玄田部長。特に松島は同期の中でも登場回数が極端に少ないので今回多く出てくるのでは。

「事件の内容」:1話目では描かれていないが、予告では「くの一捜査官・黒田カナ。警察学校卒業から数年後、『男女間トラブル』に端を発するとある事件が彼女の警察人生を大きく変える」とある。

そして前回のハコヅメ最終コマのファイルの背表紙に「町山市における殺人・死体遺棄事件」

男女間のトラブル・・・生活安全課絡みのDVかストーカーでの殺人事件かと推察するが、『端を発する』とあるので単純な殺人事件でなく県警も絡むとなると複雑な予感がする。

そしてハコヅメでは、奥岡島事件は終了しているのに突如出てくる伊賀崎交番所長。内偵・情報収集のスペシャリスト。

ここで交番所長が登場するという事は犯罪組織と絡むのか・・・。異動届が受理されない交番所長。町山署に必要な存在なのか、外に出してはいけない存在なのか。謎である。

猿渡署長と交番所長が何気なく会話しているが、お互いの懐を探り合っているようにも見える。

「現段階の事実」:1話目で黒田カナは20年前の「岡島災害」で源誠二巡査部長の実父(マコ)を巻き込んで死んだ「くそババア」のひ孫。まさかそこに繋げるとは思わなかった。

そのカナの素性を知っている人物は横井教官を除いて・・・

・猿渡署長:岡島災害の当事者で犠牲になったマコと親友であり、マコの家族とも懇意であることから、当然「くそババア」の家族の顛末も把握しているだろうし、ハコヅメでも匂わせている。アンボックスの事件においてどこまで登場するかは不明だが、全てを把握し見えない所で駆け引きやサポートをする予感がある。

・マコの父親:交通安全をしているおじいさん。犠牲になったマコの父。誠二の実祖父。思春期の時にグレているカナを諭し、更生させたのは偶然ではないだろう。ただアンボックスに登場はしないと想像する。

・マコの妻、亜衣:夫の仇であるカナの家族のことは耳にしているだろう。ただカナが警察になって誠二(亜衣の息子)の同僚という事は知らないと思う。アンボックスに出てこなそうだが、奥岡島事件の最後に出てくるかと思ってたけど、全く触れてなかったのでどこかで出てくるかも。事件には絡みそうにない。この災害のシーンは全国民に見せたい。

・伊賀崎交番所長:情報収集のスペシャリストで最近登場していることからおそらくカナの過去も知っているのではないかと想像する。もし事件が組織犯罪で内偵があり、伊賀崎交番所長が組織側と仮定するとカナを利用するのかも・・・。

・源(元)班長:誠二の育ての父であり亜衣の兄。情報収集チームのリーダーで凄腕。現在は田舎の交番に勤めている。猿渡署長と同様、マコと親友であり、情報収集のスペシャリストなのでカナの事も当然知っていると想像する。ただアンボックスに登場するかは疑問。

カナの素性を知っている人物は以上と考察する。ちなみに源フェイジー(誠二)はカナの素性は父から教えられてないだろう。教えてもフェイジーの心の負担が増すだけなのだから。

「事件の詳細」:具体的な事件の詳細の考察。おそらくハコヅメファンは様々なストーリーを推測しているだろう。「裏切り者」「楽しい事は何も出てこない」などイヤな展開しか思いつかないファンも多いはず。自分もその一人。

なのでココから先は見たくない、考えたくないという方は閉じることをお勧めする。だがもちろん個人的な考察に過ぎないことも改めて明記する。


まずは作者的にただの殺人事件では、わざわざタイトルを変えてまで番外編としてやらないであろう。そして「楽しい事は何も出てこない」と公言している。そこから連想するのは「仲間の死」。

最近のタイトルからも「最後の昼飯」「残せない写真」からも連想させる。殉職を描くに当り、普段のコメディー調では描けないためタイトルを変えたのだと思う。

ではそれが誰なのか。。。自分でも記したくないが、予告の「男女間トラブル」と最近のハコヅメから推察するに・・・

・・・ではないかと思う。ただ前にも記述したように、ただの男女間トラブルだけの事件ではなさそうなので分からない。そうであって欲しくない事を祈るばかり。

そしてよく出てくるワード「裏切り」。先週まではただ言葉通りの裏切りかと思いきや、1話目の「正義感」。

警察の正義感とは本当に正しいものなのか。その中で裏切りという言葉はどのような意味を持つのか。とても多く考えさせられる1コマ。この1コマでカナの死も脳裏によぎった。

ちなみにアンボックスは10話。同期の桜が約10話、奥岡島が約11話。もちろん付随する話はある。大きな事件となればダラダラとせずに詰め込んでくる・・・となると次の2話目で何か大きなアクションがあると思う。

そして作者の予告の「10話終わったらまた日常に戻ります」。この「日常」は何を意味するのか。文字通りいつもの日常なのか。それとも仲間の死の後、成長した川合「巡査部長」として数年後からの日常を描くのか。作者自身も漫道コバヤシで連載が続けられれば川合の巡査部長も描きたいと言っていたし・・・。藤の代わりに桜が登場するという流れもあるかもしれない。

ただ数年後を描く場合、避けて通れないのが異動によるキャラクターの減少。マンガにおいてキャラクターは命そのもの。それを大きく変えることはとてもリスクが高い。しかしそのリスクを乗り越える作者の力が日々感じられるのもまた事実。成功するか分からないマンガの世界に、慣れ親しんだ警察をパッと辞める覚悟を持った作者なら十分ありうるだろう。

色々と考察してみましたけど、こういうのは外れるのが常ですし、外れたストーリーを見たい。そして1週1週考えるこの時間が一番楽しい時間なのだろうし、二度とは訪れない時間。楽しんでいこう。

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