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レコードストアデイは楽しい

3月上旬以来の更新です。仕事や何やかんやで忙しく、なかなか筆が進みませんでした。

4月に入り、音楽仲間のフォロワー様数人から「与良さんまたnote書かへんの?楽しみにしてるんだけど。」
こんなおっさんの拙い文章を楽しみにしてくれているなんて、嬉しくて涙が出そうです。頑張ります。

さてレコードストアデイ。毎年4月の第3土曜日に開催されるアナログレコードの祭典。日本の初参加が2011年だからもう14回目(ブラックフライデー入れたらもっと)なんですね。

日本が初参加した2011年当時、私はレコードを1枚も持っていませんでした。一生懸命買っていたのは90年代、レコードやCDをほぼ毎日買っていました。
出勤経路に今はなきスターレコード、ちょっと足を伸ばせばアメ村にタワレコ。給料のほとんどがレコードとライブに消えていきました。
今では価格が高騰している当時物のオルタナレコードもたくさん持ってましたが、結婚を機にほとんど処分してしまったんです。今考えるととても勿体ないことをしましたね。

でも結局また買い直すんですよ、レコード。歴史は繰り返す。一体何周目だろう。

今使ってるターンテーブルはDENON(デノン)のDP-200USB、手頃な価格ですが悪くないですね。最近入手したレコードはこれで回してます。

それでは、軽く過去のRSDを振り返りつつ、今年のRSDがどんな感じだったかまとめてみたいと思います。

過去に購入したRSDタイトル

過去に購入したタイトルを振り返る前に、日本が初参加した2011年、こんなレコードがラインナップされていた。

フーファイターズのシングルB面に収録されたカバー曲を纏めたコンピとすぐに廃盤になったニルヴァーナの未発表曲の超限定コンピ。

デイヴの顔をツイッターのアイコンに掲げ「なにわのデイヴグロール」と呼ばれたこの私、この2枚はマストバイであるところ、実はどちらも買ってないし、RSDのことも知らなかった。この時期、ターンテーブルを持っていなかったのだ。数年後、RSDの存在を知るわけだが、だいたい狭いレコード店にあんなに人が押しかけてレコード取り合いするなんて狂気の沙汰やんと思っていたし、なかなか行く気にはなれなかった。

2017年、ようやくRSD当日にレコード店に足を運ぶが、何とおやつ時を過ぎてから。最早RSDに行ったとは言えない。だって混んでるの嫌だし。

このビートルズ最強のシングルを買いにユニオン大阪に行ったけど既に売り切れ、急いでタワレコ丸ビルに行くと何枚か残っており無事ゲット。この日のユニオン、店内の様子はまさに祭りのあと、人気タイトルは跡形もなく消え去っていたと記憶している。

実質初のRSDは2018年のブラックフライデー。開店時間少し前にディスクユニオン梅田店に到着し、購入したのはこの2枚。

シェリルクロウのこれ、昔レコードで持っていたと記憶していたけど、調べたらどうも欧米では出てないらしい。もう歳だし昔の記憶が曖昧だ。一緒に購入したのはポールのタッグオブウォー以来なんと36年ぶりに全米ナンバーワンに輝いたアルバムEgypt Stationからのシングル。

開店前にスタッフが人気タイトルの陳列場所を教えてくれる。〇〇は入って左に壁陳列、○○の7インチは7インチコーナーに壁陳列という具合に。

入店してからはもう戦場。狭い店内に殺到する手と手。ちょっと、レコード折れるで。いや下手すりゃ手も折れるやろ。だから嫌だったんだよなRSD。

一番頑張ったのが2019年。10時にタワレコ、11時にユニオンと素早く移動した後、新橋、アメ村、難波に向かい、合計8店舗回った。フレッドペリーとRSDのコラボ企画、レシートを見せたら貰えるトートバッグが目的の一つでもあったが、3店舗回って3つゲットした。

購入したのはこちらの3枚。

この年面白かったのが、00年代初頭にバンダイから発売され話題になった玩具、8盤レコードとポータブルプレーヤーのアイデアと技術を海外メーカーが受け継いで発売されたRSD3 Mini Turntable。

付属の3インチレコードは何とFoo FightersのBig Me。同時発売されたThird Man Recordsの3インチは日本の8盤レコードのように中身が何かわからないブラインド方式で、開封するドキドキもあり楽しかったが、その後あまりいいタイトルが続かなかった。

2020年は予想もしなかったコロナ禍。混雑を避けるため、発売されるタイトルを3カ月に渡り3回に分けてドロップするという変則開催の時期が続く。やっぱり何となく行ってなかったな、この時期は。

次に行ったのは去年、ユニオンで久々に朝から整理券。前には60人以上の人が並び、入店した時には欲しかったタイトルはもうなかった。しかもあの店内はものすごい人混み。これが嫌やねんなRSD。

今年のRSDは

さて今年。大阪にタワーバイナルとHMVレコードの大型資本レコード専門店が3月に開店し、ますます盛り上がる関西のRSD。独立資本系レコード店のサポートが目的のイベントだということは置いといて。

今回の狙いはブラーの限定2000枚のZoetropeレコード、これだけは絶対にゲットしたい。

何となく梅田にしようとぼんやり決意。タワーバイナルは開店したばかりでどんな並び方をさせるのか不明だったので、入荷予定のタイトルと並びのルールなどをスタッフに尋ねてみる。ふむふむなるほど。

前日夜、梅田2店舗の様子を見に行く。ユニオンは壁陳列の準備中。スタッフが運ぶ何箱もの段ボールを見ていると、まだ何も始まってないけど焦ってくる。

当日朝4時、HMV渋谷に並ぶ猛者が現る。怖いわRSDガチ勢(様子を見に行っただけですぐに帰って寝たらしい)。

これで目が覚めた。もちろんこんな早朝には行かないけど。6時頃、仲間と連絡を取ってみる。もうシャワーを浴びて出かける準備をするらしい。じゃあ、俺も準備するか。

7時30分、バイナル神社で狙ったタイトルを無事に入手できるように祈願。

タワーバイナル梅田、先日聞いた並び場所に行くと既に6人が並んでいた。これから2時間30分並ぶのか。

8時頃、スタッフが出勤して来る。先日私が今日のRSDについて尋ねたあのスタッフだ。並んでいる客に今日のルールを説明。どうやら開店10分前にエレベーターに数人づつ乗せて店に案内してくれるらしい。並んでる人が次々に質問するが、それにも丁寧に対応してくれる。いい人だ。

今回は仲間も一緒にお喋りしながら並んだので、2時間なんてあっという間だった。しかしまあよく飽きずにいつも音楽の話ばかりできるもんだな、彼も俺も。

10分前、スタッフがエレベーターに誘導してくれる。とてもスムーズな案内、快適そのものだ。
店の前に並んで待機。後ろを見ると50人ぐらいの人が列を作っている。
前から順番にカゴを配ってくれる。いや、カゴまではいらんけど、まあいいか貰っておこう。

RSDタイトルはあのちゃんの左側に陳列されているとのこと。チラッと覗くと、あの2匹のワンちゃんが目をギラつかせながらワンワン吠えとるやないか!

少し早いけど、約5分前に4人づつ入店。1人レジに向かうとまた1人入店するルール。皆さん、そのワンちゃんたちに触らないで、噛まれるよ!

遂に入店。焦りながらワンちゃんの陳列されたラックの前に行くと、手前のラックに20匹(10枚ってコトです)ぐらいおるではないか!

余裕で1枚ゲットし、他の棚をパラパラ見る。4人しかおらず全く混雑してないので優雅にディグる。ストーンズ、今回1stやんな。え、何コレ?あそうや、先日のシークレットギグがアナログリリースされるって言ってたなあ。棚にはたった1枚。

ちょい待ち。ライブにも行かないといけないし、宇多田ヒカル当選したらどうする?もう音楽破産やで。どうしよう…

いや、レコードは一期一会、出会った時に買っておかないと後悔する。この2枚をカゴに入れてレジへ。

お会計は1万ちょい。近年高騰してる割にまあまあ安いんちゃうかな。とても満足じゃ。仲間は4枚購入。やりおるわ。

その後、ユニオンにハシゴして並ぼうとしたら何ともう開店していた。今日は10時開店だったのね。まあ既に祭りのあとだった。

おわりに

いやあ、やっぱり楽しいですねRSD。
先ほど触れた2019年のRSDで貰ったフレッドペリーのトート、実は後日談があります。

去年ヨ・ラ・テンゴのライブの時、サインを貰うためにそのトートにレコードを入れて持っていったのです。サインの後、アイラが「そのトート、レコードストアデイのやつやん!」と言ってくれました。「はいはい!そうです!」と応え、再び握手を。アイラは大のレコード好きで、今回の来日でも東京でディグっていたのです。

言語と立場の違いを超える共通言語「レコード」。
やっぱりレコードっていいものですね。

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