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通年採用の先にあるもの

経団連・大学が通年採用の拡大で合意した。経団連はかねてから春の一括採用のシステムに問題を提起していて議論を重ねていた。ここにある背景は何なのか。

もともと日本は年功序列、終身雇用という独特の仕組みで成長してきた。それは人口が増加し、経済成長があった時代にはよかった仕組みであった。しかし、今は環境が異なってきた。人口は増えない、経済は成長しない。そのような中では、外資との採用競争には負けるし、終身雇用を続けていらない人を雇い続けて生産性を下げるわけにもいかない。

だから、年功序列の廃止、終身雇用の廃止、新卒一律給与の廃止、ということを行なっていきたいのだろう。さらには解雇規制の緩和も行なって、より柔軟に経営できる体制にもっていきたいはずだ。

外部環境要因によって、こういった状況に進むのは思ったよりも急に進むかもしれない。大学でしっかりと知識を身につけ、その後インターンなどでスキルを見につけ、大学卒業後に正社員となっていく。就職後も、就社なのではなく、個人が会社と業務委託契約をしている感覚で常にスキルアップしながら成長させていく必要がある。そうでなければ給与は増えないし、いつ仕事がなくなるかわからない。就職後もスキルアップのために勉強をしていくのは必須であり、リカレント教育は盛んになる。こんな社会にすぐになるだろうことを想定し、皆、それぞれの立場で準備しておく必要があるであろう。


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