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アウトドア会議で必要なアイテムをつくったら、ワークショップにおける“場作り”のあるべき姿が見えてきた!

 先日の記事「アウトドア・ワークショップのすゝめ」では、開放的な空間で楽しくワークショップをやることの効果と可能性について触れました。その記事を書きながら、ふと考えました。

「これって、インドアでも同じことなのでは???」

開放的な空間でなくても、四角くて閉鎖的な空間でも、いやむしろ、そういう空間でこそ、この場作りのノウハウが必要なのではないか?そう思ったのです。

そこで今回は、アウトドア・ワークショップで必要だと思い、おこなってきた場作りの工夫から、ワークショップにおけるファシリテーションのあるべき姿について考えてみたいと思います!

まず最初は「グランドルール紙皿」です。こちらは、紙皿の裏に、ワークショップに参加する上で大事な考え方やその場のルール、いわば『グランドルール』を書きだしています。自分のことだけを話したりしないように、「みんなの意見に耳をすまそう」とか、議論に没頭しすぎて創る作業がおろそかにならないように「つくりながら考えよう」とか。毎回グランドルールをその場にあわせて描いています。

こういったワークショップを進める上で大事な概念は、“常に見える位置にわかりやすく掲げる”ことを意識しています。ついつい忘れてしまうことだからこそ、ふとした瞬間に目にできるように。

アウトドアのワークショップでは、どこにでも置けるように「紙皿」を使っていますが、インドアのワークショップでも、お菓子の近くに置いてみたり、入り口に貼り出したり、目につきやすいように工夫することができます。

続いて「タイムキープうちわ」。ワークショップでよくある発表シーン。グループワークを行った成果を発表する時には、ついつい熱が入ってしまって、時間を超過してしまいがち。ベルを「チーン!」と鳴らしても、屋外だと聞こえにくい。そんな時、スマートに時間切れを防ぐために、わたしたちはアピール力の抜群のうちわで視覚サインを送ります。このうちわ、インドアでも意外と使えるんです。

タイムコントロールは、時間内に最大の効果をもたらすためにとても大事なことです。しかし、時間を押してでもやるべきことがある時は、時間に関係なくその内容に集中するという判断が必要になってきます。そんな時には、“場の空気を邪魔することなく、時間を意識させる”方法が結構役に立つんですよね。

そして、お次は、先週ご紹介した「アジェンダ・タペストリー」。会議の式次第を大きく書き出し、木から吊るしたり、テントに引っ掛けたりします。どこからでも見やすく、ワクワクする気分を盛り上げることができます。

実は、このツール、インドアのワークショップでも毎回使っていて、もはや、無いとワークショップの進行が不安になるくらい、心の拠り所になっています。休憩中になると、このアジェンダ・タペストリーの周りに人が集まってきて、プロセスについて振り返りだしたり、次の内容についての期待を会話したり、場に一体感を生み出すような仕掛けにも。

紙コップに大きな名前を書く「ネーム・コップ」も、アウトドアワークショップから生まれたアイデアです。誰のコップかわからない状態を防ぐため、大きく名前を書いてもらいます。このコップをもってうろうろしながら、「はじめまして、○○です!」なんて自己紹介も。

ネームタグ以外にも、自分の名前や好きなものを自由にかけるモノを用意しておくことで、互いのことを知り合ったり、語りやすくなる仕掛けとなります。コーヒーブレイクの時間にネットワーキングを行いやすくするためのファシリテーションの方法の1つです。

そして、アウトドア・ワークショップでつくった環境全体を見てみましょう。まさに、どこに描いても良い!どこに座っても良い!この開放感と自由度こそ、普段のワークショップに取り入れたい場作りではないでしょうか。

さて、ここまでワークショップで楽しく効果的な場をつくる工夫を紹介してまいりました。簡単におさらいをしてみたいと思います。

・ワークショップを進める上で大事な概念、グランドルールは、常に見える位置にわかりやすく掲げる!

・場の空気を邪魔することなく、時間を意識させるために、視覚的にアピールできるサインを送る!

・やることリストは、どこからでも見やすく、人が集まりやすい場に掲げ、ワクワク気分を盛り上げる仕掛けに!

・ネームタグ以外にも、自分の名前や好きなものを自由にかけるモノを用意して、ネットワーキングを促進!

どれも、インドアにこそ活かしたい工夫!ぜひ、みなさんも活用してみてください!

(三澤)

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