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サービスデザインをデザインの基礎として捉え、実践的に学ぶ授業、金沢美大で今年も行います

 昨年度から始まった、金沢美術工芸大学の「サービスデザイン」プログラム。今年もグラグリッドの三澤が講師を勤めさせていただくことになりました。4月、5月、6月の3ヶ月間に、それぞれ1週間ずつ集中して実践的な演習を行います。(昨年の様子はこちらのブログにて)

 大学生がサービスデザインを学ぶことは難しい、と考える方もいらっしゃるでしょう。なぜなら、サービスデザインでは、経営視点で事業内容を捉えたり、サービスに影響を与える社会のしくみを理解している必要があるからです。しかし、金沢美大では、あえて全てのデザイン学科(視覚デザイン、環境デザイン、製品デザインの3専攻をミックスさせたチーム)、しかも2年生の最初の必須授業とし、サービスデザインの考え方を基礎知識として根付かせるためのプログラムとしているのです。もちろん簡単なことではなく、昨年度も多くの混乱、葛藤があったと思います。しかし、学生の若いパワーと柔軟な発想力は、高いハードルを超えていきました。

 昨年の10チームが提案した10のサービスをご紹介します。お題は、「金沢の和菓子屋さんの買い方、食べ方、関わり方」です。

A班:https://www.youtube.com/watch?v=60ztXdm-9FM
B班:https://www.youtube.com/watch?v=JyiI3nMQ5KA&t=53s
C班:https://www.youtube.com/watch?v=pPSR3bTJyGA
D班:https://www.youtube.com/watch?v=UJ2sjrDoRiw
E班:https://www.youtube.com/watch?v=DzxxPmDAPyY
F班:https://www.youtube.com/watch?v=MuPG2bGxd7I&t=1s
G班:https://www.youtube.com/watch?v=EPnsXm9JP28
H班:https://www.youtube.com/watch?v=HeeUNA763rY
I班:https://www.youtube.com/watch?v=kdCUOKlDP1I
J班:https://www.youtube.com/watch?v=70_N2ZQOxAU&t=20s

(アウトプットとしては、この動画に加え、サービスブループリントや、サービスエコシステムマップなどを何度もブラッシュアップし作成しています。)

 本プログラムのゴールは、サービスデザインを「やってみる」といった簡単なものではありません。「新しい体験を提案するものになっているのか?」「本当に社会でサスティナブルな事業に育つ構想があるか?」事業戦略の現場のディスカッションをそのまま授業でも扱っています。

 さまざまなディスカッションを経て、「つくりたいもの」ではなく「つくるべきもの」をしっかりと捉える方法を知り、1つのプロダクトや1つの組織でできることを超えた、エコシステムを考える方法を習得していきます。

 特に、デザイナーを目指す美大生にとって、コンセプトの作り方を知り、社会システムがどうあるべきかを考える方法を知ることは、とても大きな意味を持っています。「依頼が来てから創るデザイン」から、「何をデザインすべきかを提案するデザイン」へ。

 2018年度の授業は4月23日から開始!引き続きレポートしていきますのでお楽しみに。

(三澤)

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