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地域の魅力を掘り出し商品化するサービスデザイン「地域デザイニング」郡山で芽吹く

さる6月27日。福島の郡山市にて、本年度の「郡山の魅力再発見プロジェクト」のキックオフが行われました。
これまで一年間、グラグリッドではこのプロジェクトを一緒につくりあげてきましたが、2年目となる本年度は、新しいメンバーを迎え、より地域に根ざした体制の中、自律自走の姿で始まりました。

今回は、先日のキックオフでご紹介した、昨年度の取組みをご紹介して参ります。

このプロジェクトは、「郡山の魅力ある地域ブランディングを目指した新たな観光サービスを創出する」ことを目的として、 地域のリーダーや地域のコミュニティ(観光協会や旅ホ連)、地域住民(企業で働く人や学生)、行政(市役所職員)などが、一体となって活動してきました。いろんな立場の人たちが一緒に悩み、考え、つくっていく活動は、いつも熱気に溢れたワクワクするものでした。

活動は、現地の視察を繰り返しながら、数回のワークショップを行い、磨き上げていくプロセスを経ています。半年間にわたり、複数の観光資産を見つけ、ブランドのコンセプトとして磨き上げてきました。

JTB様と一緒につくりあげたこのプログラム、この一年、私たちグラグリッドは、ファシリテーターとしてサービスデザインの考え方や、楽しいアプローチ方法を指し示しながら、先導役として第一歩をサポートする役割です。

郡山で活動を始めた当初は、「ここにはなんにも無いから。」「遊ぶなら東京に行っちゃうし……。」なんていう声も多く、自分たちで何ができるのか?不安そうな顔をしていらっしゃる方が多かったように思います。確かに郡山は立地的にも福島の交通の要にあり、南北への移動に非常に便利です。とはいえ、それが魅力が見当たらないことには繋がりません。きっと当たり前すぎて言葉になっていないものがあるはずです。

その中でも、何度も一緒にワークショップをしていくうちに、地元の人でも気づかなかった、郡山の文化、おもしろい場所、誇れる資産があることに気づき始め、実際に自分たちで考えた観光プランを検証するころには、「こんな装備を一緒につけよう!」「ここで船をつかおう!あそこに訊いてみよう!」なんて、アイデアが溢れるほどに湧いてきました。最後には、「自分たちには、誇れる水がある」「文化を交流させるような、風が循環する街にしよう」など、地域のコンセプトが明確に見えてきました。こういった輝きの原石を丁寧にファシリテートしながら磨き上げ、共に資源を見出すのが、本プロジェクトにおける私達の大切な仕事です。

昨年の活動報告をこちらのスライドで公開します。ぜひご覧ください。

新しく見つかった地域資産。自分たちで作り上げたいと思った顧客の体験。さまざまなストーリーを作り出してきたこのプロジェクト。これから、具体的な旅行商品に、地域のブランド戦略に活かされていく予定です。

(WSで参加者の方が描いたストーリーの一部)

この先は、地域のファシリテーターが先導してこのプロジェクトを進めていくことになりますが、地域に芽吹いた新しい活動、これからも見守りつづけていきたいと思います。

(三澤・名古屋)

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