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サービスデザイン提案ビデオのご紹介:金沢美術工芸大学2年生

今年で3年目を迎える、金沢美術工芸大学2年生のサービスデザインの授業。15日間におよぶ、学生たちの試行錯誤が終わりました。

グラグリッドの三澤が講師を務めたこの授業では、隠れている体験価値の発見から、新しい体験の創造、持続するしくみの組立、そして、その提案までを実施しています。

成果物はストーリー

つくってきた体験とビジネスをわかりやすく提示するために、アウトプットはストーリー動画となりました。10本の動画がYOUTUBEにアップされていますので、紹介させていただきます。

学生たちの提案する10の「和菓子の新しい買い方、食べ方、関わり方」ご覧ください。
(AチームからJチームまで、各2分30秒の動画が流れます)

動画の解説

Aチーム:「おくりがし」
成人式を迎える人が、家族やお世話になった人へ和菓子と一緒に感謝の気持ちを贈ることができるサービス。贈答品としての和菓子の特性を活かしながらも、若者の視点からの新しい感謝のしかたが提案されています。

Bチーム:「askippu」(あすきっぷ)
マニアックな旅を求める日本人が、海外旅行先で言語の壁を超えて現地の人とコミュニケーションしながら旅をつくっていくサービス。和菓子を世界中に発信しながらも、地元の人しかわからない情報を収集するプラットフォームの提案にもなっています。ちょっとしたお礼の気持ちとして、和菓子の小ささ、嬉しさを活用し、人と人のつながりをつくっていきます。

Cチーム:「Toridori」
子どもの感性を豊かにしたい親に向けた、自然観察+和菓子づくり体験のサービス。自然の姿を概念的にあらわしている和菓子の特性を活用し、自然の色と自然の美しさを楽しみながら学べます。

Dチーム:「monaka」
会話が苦手な人、特別な雰囲気で会話したい人に向けた、和菓子を使った空間演出のサービス。会話を弾ませる和菓子の特徴に目をつけ、トークテーマのついた和菓子と、特別な空間づくりによって、特別な時間をつくります。家具・什器メーカーの事業としての提案です。

Eチーム:「闇茶会」
金沢に訪れる観光客に向けた、特別な夜の過ごし方の提案です。深夜の真っ暗な茶室でお茶を飲み和菓子を食べる神秘的な体験を、金沢の旅館や観光協会と連携して提供します。

Fチーム:「あじとこ」
金沢の奥深い世界を和菓子をとおして体感できるサービス。和菓子ひとつひとつが持つ世界観(お茶の世界、雪景色の世界など)をテーマとし、マップをたよりに探索しながら写真を撮影。最後は、その写真に囲まれた空間の中で和菓子を味わうことで、豊かな世界観をじっくりと味わう体験を提供します。

Gチーム:「書菓」
文学作品が好きな人に向けた、癒しの体験を提供するサービス。四季折々変化する和菓子とその世界観をもつ文学作品を同時に味わう体験を提供します。文学作品と和菓子のつながりを編集することで、新しい価値が生み出されています。

Hチーム:「おつかい便」
小学校1年〜3年が主役の和菓子の配達サービス。子どもが配達員として町のお年寄りに和菓子を届けることで、地域全体で子どもを見守り、お年寄りを見守り、より住みやすく安心して暮らせる町づくりを支えます。

Iチーム:「わがわがし」
企業向け、和菓子をつかった名刺デザインサービス。和菓子の高いテーマ性と、扱いやすい大きさに注目し、名刺交換のシーンで活用できるサービスを考えた。ビジネスでのアピールシーンで、コミュニケーションを円滑させる効果と、和菓子業界の新たな市場開拓を狙っています。

Jチーム:「CHAO!」(茶お!)
国際交流したい日本人と、日本の文化に興味のある外国人が、茶会をとおして和菓子や日本の文化を学ぶサービス。日本人の作法の美しさを演出するプロジェクションマッピングは、言語の壁を超えた体験の共有を促します。

お疲れ様でした

7月21日に金沢市で行われた公開プレゼンテーションには、提案先である、柴舟小出の小出社長をはじめ、お世話になった方々、多摩美術大学の吉橋先生にもお越しいただき、たくさんのコメントをいただきました。本当にありがとうございました。
この提案が実際に金沢で実現される日まで、そう遠くはないかもしれません。

関連ページ

60人が探索するサービスデザイン〜金沢美大3年目の挑戦〜
https://note.mu/glagrid/n/n0d91992b6906

それは最高のアイデアですか?デザイナーに必要な提案力とは
https://note.mu/glagrid/n/n222d214d90d4

金沢美大のサービスデザイン発表会2018 始まっていますhttps://note.mu/glagrid/n/n5bb2b95ee386

(三澤)

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