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「コンセプトの再構築」!研究と音楽をつなぐグラフィックレコーディング~SAIHATE LINESでの挑戦

2019年3月23日(土)、北海道大学遠友学舎にて、研究と音楽のフェス"SAIHATE LINES"が開催されました!

フェスという呼び名にふさわしく。グラグリッドからは、和田・名古屋がグラフィックレコーディングの「アーティスト枠」として参加しました。
そして今回のグラレコでは、「研究と音楽をつなぐ」ために、ツール、描き方、かかわり方、すべてを一新!

「これは本当にアートだ。新しい世界をつくるものだ!」
「今回のグラフィックレコーディングは、記録や議論の促進で見てきたどんなものとも全く違う!」
「コンセプトの再構築が、今回のグラレコの価値だ!」


など、登壇者の方、参加者の方から、非常に高い評価、うれしい声をいただくことができました。今回の記事では、速報的にSAIHATE LINESのグラフィックレコーディングの挑戦をご紹介したいと思います!

↑投影したグラフィックレコーディングと、印刷されたグラフィックレコーディングの前で歌う登壇者と参加者!


音楽家のライブと、研究者の生きざまの講演がクロス!

オープニングのアーティスト、GREEN CARPET BRASS BAND!

今回のSAIHATE LINESのすごく特徴的なのは、アーティスト(音楽家)のライブと、研究者の生きざまを語る講演が、交互に行われるという点。
この音楽と、研究者の講演をつなぐのが、グラフィックレコーディングに課せられた役割でした。

音楽家のライブの後は、研究者の講演!
研究にかける思い、大事にしてきたことを熱量高く語ります。

私たちは、ライブの音楽、そして研究者の講演を、iPad(デジタル)でリアルタイムで描き留めていきました。描いたグラフィックは、遠友学舎の特設スクリーン全面に大きく投影します!

さらにクロスするのは、ゆるキャラたち。札幌のテレビ父さん、蔵王のじゅっきー君も登場!
音楽家のライブを、みんなで味わいました。


参加者と、音楽家・研究者をつなぐ、ビジュアルボード

こうして描かれていったグラフィックは、投影するだけにとどまりません!
各セッションが終了後、北海道大学構内にて、A0サイズで印刷させていただきました!(特別に許可をいただいて、たくさん調整いただきました!本当にありがとうございます…!)

印刷されたグラフィックを、遠友学舎にどんどん飾りだしていきます!

この飾りだし方は「ビジュアルボード」といって、参加者の感想、思いをどんどんグラフィックに追加していき、みんなでこの場だからこそのボードをつくりあげていく仕組みなんです!
参加者の方も、音楽家・研究者の熱い思いにふれて、たくさん感じたことを書いてくださいました。


研究者の思いに、ひびいたもの。
音楽家のライブへの感想もたくさんよせられました!


ビジュアルボードには、参加されていたお子さんからの声も!!!!
「たのしかった」「だいすきおんがく」うれしい!!!

イベント終盤には、参加者の方の声もたくさん集まって。
とても見ごたえのあるビジュアルボードとなりました。

研究者、音楽家、参加者、全員で。同じ空を見て、ふりかえる

トリのアーティストは、GOING UNDER GROUNDの松本素生さん!

夜も遅くなり、雪の大地と星空を背景に、参加者全員で松本さんの歌にききいりました。
終わった後は拍手、大歓声!「アンコール」の声が遠友学舎いっぱいに響き渡りました。そして戻ってきてくださった松本さん!

↑アンコールの声も視覚化!

アンコールの後は、音楽家、研究者、参加者全員が集まり、「SAIHATE LINES観測会」という、ふりかえりのステージを行いました。
ビジュアルボードも一緒にステージに並びます。

そしてSAIHATE LINESというフェスで感じたことを、ゆっくり語り合いました。
「このごちゃごちゃ、カオス感が新たなつながりを生み出した」
「音楽も研究も、遠いようで、実はシンプルなパッションから生み出されているという点で同じだ!」
「これからも種をまいていく存在でありたいと感じた」
「やりたいことが、やりあえた!」
など、生きざまがクロスした結果がどんどん語られていきました。

そして大団円!みんなで「田園」を大合唱!

「生きていくんだ それでいいんだ」
「僕がいるんだ、みんないるんだ」
「みんなここにいる」

みんなで同じ時間を、歌って、味わって、反芻して。
すごく幸せな大団円となりました。

SAIHATE LINESでのグラレコの意味~「コンセプトの再構築」と「リフレクション・イン・アクションの仕掛けのひとつ」~

今回のSAIHATE LINESを通して私たちが感じたのが、「想定されていた枠組みから、どんどん解放されてゆく空気」でした。
今回の主催者である山崎さんの講演にて、こんなことばがありました。

「SAIHATE LINESでは、フェスのように、別のステージから音が漏れてきこえてくることに意味がある。自由に動くことができる。予想してなかった、異なるモノ・コト・文化の交わりがおきるのがフェスの価値だ。」

私たちのグラフィックレコーディングも、そうした異なるモノ・コト・文化から生み出された結晶を星座のように交わらせ、新しい形として再構築するというものを目指しました。(なので、講演の文脈が残る記録ではありません)

新しい形(コンセプト)を、グラフィックとして掲げることが、このイベントの新しい空気感、価値を伝えられる一助となれたんじゃないかな、と考えています。

また、グラレコの投影でコンセプトを会場で思いっきり体感できたり、感じたことを書いてみんなでボードをつくったりすることに加え。
みんなで歌う、音楽を楽しむ、コーヒーを飲むなど、イベント最中でのリフレクション機会(リフレクション・イン・アクション)がすごく多かったイベントでもありました。

こうした個々の自由さに応じた、様々な形でのリフレクションの一つとして、グラレコが位置付けられたように感じました。
こうしたコンセプトを体感する仕組み、そしてリフレクションが重層的に重なって。「みんなで歌う」という、通常の学会やカンファレンスでは考えられない自由な空気がうみだされてきたのだと思います。

解放をもたらす、自由をもたらす、北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院の挑戦。その挑戦の中で、一つの役を担えたこと、とても嬉しく思います!

完成したグラフィックレコーディング

・「遠友学舎の歴史的時空」小篠隆生(北海道大学大学院工学研究院)
・「ローカルフェスと地域社会のあいだを旅する」山崎翔(北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院観光創造専攻)
・GREEN CARPET BRASS BAND(北海道 ・札幌)


・「場としての早稲田・社学を生きてきて」早田宰(早稲田大学社会科学総合学術院)
・「実践的研究者として生きる術-大学をパンクする-」矢部拓也(徳島大学大学院社会産業理工学研究部)
・わかまつごう(鹿児島・薩摩川内)


・「社会の新たな価値を創り出す研究を求めて」大庭竜太(トヨタ財団・公益法人協会 )
・「北海道と対話とイノベーション」難波美帆(グロービス経営大学院、 元北大URA、 CoSTEP)
・HAPPLE(東京・自由が丘)

松本素生(GOING UNDER GROUND)


これらのグラフィックレコーディングを通じて、SAIHATE LINESのの空気感、エモさが伝われば、とてもうれしいです!
また、SAIHATE LINESでの講演内容が気になった方は、ぜひ公式のSAIHATE LINESのクラウドファンディングにご参加ください!レポートを読んで、当日のことを体感できるかと思います。



そうそう。こうしたかかわり方と仕組みづくり、描くときのテクニカルな方法論について、グラフィックを描く方から「ぜひ教えてほしい!」「気になる」というお声がけを多々いただきました。
グラフィックのテクニカルな面も、別の記事にまとめる予定です。
ぜひご期待ください!

(和田)



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