独り言

思い起こせば俺も33歳。
今年で34(!!)
バンドを始めるとしたらもう遅いか。
いや、いやいや。これからでしょうか?


別にバンドを組みたい訳じゃない。一人の気ままさも知ってる。一人だからこそできた歌もある。ただ、同じ方向に同じスピードで向かう仲間がいたら楽しいだろうなと思う。目的地のわからない片道分の燃料を積んだ宇宙旅。延々と終わりのないアスレチック。失敗を笑いあえる関係。仲間がいない事に慣れてしまった33歳としては、そんな日々が憧れでもあるんです。子どもに戻りたいとかじゃないんです。凍ってしまった地面を削ることは野暮な事です。



仕事と家の往復において、電車での移動は耐えがたくも仕方なく、極力荷物は少な目にし、時の流れを早く感じるべく工夫するものの、俺のスマホの持ちギガは僅かばかりなり、ならばと活字の詰まった紙を取り出すもやはりここは不特定多数の他人の缶詰の中、ノイズキャセリングも効果無し、集中できぬままに眼を泳がせば、物語は脳内に入ってきてるようであまりにも焦点が定まらず、でもまあ家路には多少なりとも近付いてる訳で、今が冬で良かったなぁと、安堵する。家に帰れば飯を食い、風呂、テレビ、ごみ捨て、布団に潜り読書の続き、あるいは音楽の沼に逃げる。基本、誰とも関わりたくはない。自分に問い、自分で答える。自分で疑問を抱き、自分で怒り、自分で慰める。俺は俺の物語を書き替えては消し、書き替えては消し、を繰り返している。



毎日やってらんねえけど、周りはどう贔屓目に見ても俺より頑張ってるから文句は言えない。仕事は俺を疲弊させ、精神を磨り減らすがミクロの単位で達成感のようなものを植え付ける。アイデンティティーが何もない今、失う怖さもない訳で、健康と連絡と欲望に従うだけの低空飛行状態を保つ。一喜一憂したい。小説の世界に旅立った君に会いたい。酔っ払いを避けながら小難しい顔して改札を出るつまらない俺を笑え。体の中に流れる音楽だけは譲れないが。

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