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『霜花の姫~香蜜が咲かせし愛~』

『霜花の姫~香蜜が咲かせし愛~』
原題:香蜜沉沉燼如霜〈2018年〉

お魚さん…いや、運命の君、羅雲煕(レオ·ロー)にのめり込むきっかけになった作品である。
ファンタジー系の永遠の桃花に近いドラマかと思ったのが、見るきっかけだった。天界に花界に…との説明だったので、きっと見やすいだろう、と。あとはよく名前を見かける、楊紫(ヤン·ズー)と鄧倫(ダン·ルン)が主演カップルだったのと、イケメン異母兄弟の話というのが決め手になった。


鄧倫が演じる火神・旭鳳と羅雲煕が演じる異母兄である夜神・潤玉の、楊紫が演じる花神と水神の娘である錦覓をめぐる、壮大な兄弟喧嘩のお話。ザックリと説明するならまさに、周りを巻き込んでの、天帝位と錦覓をどちらが手にするかの傍迷惑極まりない兄弟喧嘩(とはいえ、天界と魔界の大戦争になったワケだが…)、としか言いようがない。その喧嘩も、元を辿れば、旭鳳の父母である天帝と天后が、超我儘身勝手な為に潤玉の生母と錦覓の母である花神を傷つけたことが原因とも言え、要するに旭鳳と潤玉は毒親の犠牲者、とも言えるか…?


映像はキレイだし、衣装も素敵ではあるのだが、見ていてちょっとこう、たまにだね、イライラしてしまうのだ。錦覓は、可愛いけれど「なぜ?どうして?」という言動ばかり。人を愛する気持ちを封印されてしまった、という設定のためとも思うのだが、少しばかり共感しづらいイラつくヒロインであった。


さて、このドラマ。本国でも少々物議をかもした作品だそうだ。それは、男主2番手となる潤玉の登場シーンが原作より大幅に増え、かつ男主1番手の旭鳳がかすむくらいの名演技だったからです。日本で言うならば、助演が主演を食っちまった、みたいなものである。


個人的に思うのは、鄧倫も悪くはない、イケメンだし。だが、圧倒的に羅雲煕が演技力高すぎて、おまけに潤玉というキャラクターが魅力的すぎて、もう被虐の美を余すところなく見せつけるものだから、鄧倫が霞んでしまったのだ。
このドラマで鄧倫も羅雲煕も、一躍人気俳優となった。特に羅雲煕は、このドラマの話がこなければ『引退も仕方がない』と思い悩んでいたとのことで、人気が出てくれて良かった。その後、なんだかんだとドラマ出演の話は途切れていない。放送されるかどうか、はまぁ、あの国では別なのだけど。ここがあちらの映画やドラマの難しいところではあると、つくづく思う。


とはいえ、鄧倫。昨年、話題の人となってしまった…またたく間にあちらの社会から封殺されていった様は、国の違いを目の当たりにしたようなもの。もう、再起は難しいのだろうか。


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