食のこと

『リトル・フォレスト』の冬・春を観た。

amazonのプライムビデオで
他の作品を観ようと探していると、
ラインナップに並んであるのを発見したのだ。
数ヶ月前にオススメしてもらい、
時間ができたら観ようと思ったまま
時が経っていることに気がついた。

作品は春夏秋冬に分かれていて、
冬と春、夏と秋でセットになっている。
長さは2時間。平均的な映画と同じだ。

内容はほとんど知らないけれど、なんとなく
日が沈んだ後の時間に合いそうな気がして
夕飯を作って食べながら見ることにした。

お正月休みがまだ続いているものの、最近は
あまり調理に時間をかける気が起こらないので
簡単にできるメニューでささっと用意したものを
PCの前に並べ、再生を押した。

冬の雪景色と宮内さんの音楽に顔がほころぶ。
シンプルで、知恵と工夫が効いた料理たち。
できたての料理はどれもアツアツで、
立ち上る湯気に思わず、
一緒になって頬張っているところを空想する。

食事は、美味しく食べられるだけで
よいのだということ、そして飾らなくても
美味しいものはあるのだということが
目の前に浮かんできた。

生活をするということは、食べること。
食べることは、作物を育て、収穫すること。
作物を育てることは、畑を耕すことなのだ。

食に時間をかけたくないと思っていた、
私の思想はひどく都会的で、
本来の生活から逸脱しているのだと感じられた。

これだけの娯楽や睡眠に時間をかけられるのは
とてつもない贅沢なことだったんだねえ。


次のストーリーは夏から始まる。
この続きは、春の終わりに観ることにしようか。

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