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大坂なおみ選手 全豪オープン優勝:スピーチの「カジュアル言葉」な日本語訳に思うこと

大坂なおみ選手、Australian Open 優勝!

素晴らしいゲーム、そして素晴らしい”人に届く・伝わる”ウィンニング・スピーチ。

photo: news8000.com

細かなことは別途書くとして、このスピーチを訳している方の中に「どうしてそういう風に表現するかな~?」という方々が少なくないのが気になって仕方がない。

どうして彼女のスピーチをカジュアル言語で訳してしまうのでしょう?

まずは、こちらが彼女のウィンニング・スピーチ

それがこうなってしまうんです・・・

「ハロー。
パブリック・スピーキングは得意じゃないの。だから何とか乗り切れるといいのだけど。
(クビトバ選手に)ずっとあなたと対戦したいと思っていたわ。大変なことを乗り越えてきたよね。あなたとの最初の試合がこの決勝戦となったのが残念だけど、とても素晴らしいプレイだった。あなたと対戦できたことを光栄に思っているわ。」

みたいな・・・

確かに彼女の話し方は決して堅苦しくはない。でも、これはないのではないかな?と思うのです。

そんな訳をしていながら、奥ゆかしいだとか、敬意があるとか、そんな褒め言葉をつけている。奥ゆかしくて、人への敬意がある人は公の場で丁寧語になると思うのですけど。

大坂選手のスピーチに対する訳に限らず、なぜか英語で話された言葉の訳って、(ビジネス関連でない場合)話す人が男性・女性に限らず、「◯◯だわ!」とか「□□だぜ!」とか、日本語ネイティブの人でも言わない言葉がつけられていることが多々ある事実に苦笑い。男性・女性がわかる言葉づかい、親しみを持った表現(訳)ということなのかもしれないですが、それって違う気がします。

あの深夜のTVショッピングで英語を喋っている人に日本語の言葉吹き替えが被されているアレみたいな。

それと関連して、先日、誰かが言っていたことを思い出しました。「日本の人は、どうして外国人だと(日本語ネイティブではない)とわかると、カジュアルな言葉(ため語)で話してくるんだろう?」と。

難しい言葉だとわかりづらいだろうとした配慮なのかもしれないけれど、「です」「ます」外すのは話が違いますよね。

なーんて

スピーチが得意ではない彼女が、彼女の言葉で話したウィンニング・スピーチ。漫画とかTVショッピングのおかしな吹き替えみたいに訳してほしくないなー。それこそ、敬意を払ってほしいと思ったのと、これの理解は、グローバルなコミュニケーションとして最低限必須ですからということで、備忘録。

大坂なおみ選手、優勝おめでとう!

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