先日、Twitterのにじさんじ公式アカウントから中国市場でのグッズに関するツイートが発信されました。この件以外にも、最近のbilibiliでのライバー活動で注目しておきたい動向が増えています。そこで、一つ一つを記事にするには情報量が少ないけれど、私が気になった今後大きな動きとなりそうな事柄をまとめて紹介します。

月間スケジュールの公表

2022年８月下旬から、にじさんじライバーがbilibili動画で定期的な配信をするようになりました。YouTubeと相対する動画サイトでの配信であるためか、彼らのフォロワーや視聴者だけが認知しているかもしれません。

bilibiliのにじさんじ公式アカウントでは各日本人ライバーの配信を告知しています。９月からはカレンダーの告知に切り替わり、見やすく分かりやすくなりました。配信内容もコメントと対話する雑談配信だけでなく、原神や第五人格など開発元が中国のゲームの実況やカラオケ配信をしているとのこと。今後もYouTubeでは見られない配信や動画が増えていくはずです。
(画像下の各URLは、画像の引用元の投稿)

NIJISANJI ENから新規メンバー参入

Luxiemがbilibiliで活動を始めてもうすぐ半年。５人全員が各々のチャンネル登録者数80万人以上(最多は135万人のVox Akuma(ヴォックス・アクマ))という点からも、中国でも注目を集めているといえるでしょう。さらに、数日前にはLuxiemのデビューオリジナルソング「Hope in the dark」がbilibili動画で1000万再生ミリオンを突破し、依然人気を博しています。

前項のカレンダーにもありますが、『Noctyx』からFulgur Ovid(ファルガー・オーヴィド)、『ILUNA』からMaria Marionette(マリア マリオネット)がチャンネルを開設し、英語圏のライバーが徐々に中国の配信市場に進出しています。下の画像は、bilibiliでの初配信を告知したときの画像とチャンネルのURL。

今年に入り、YouTubeでも参加者全員がライバーのFPSの大会(にじさんじカスタム)や国際コラボ(マリオカート，VALORANT，オーバーウォッチ)でVirtuaRealのライバーが参加しており、今後ますますコラボが増えるかもしれないことを密かに期待しています。

新人デビュー＆卒業

2022年９月にデビューした17期生。白いライオンの莱恩Leo，キツネの江乱Era，ハトの岁己Suiの３人が仲間に加わりました。ライバー紹介ページがまだ更新されていないため日本向けの正しい呼称がまだわかりませんが、新しい仲間が増えるのは毎回ワクワクします。

３人が加入したことでVirtuaRealのライバーは、総勢50人となりました。(VirtuaReal LinkとVirtuaReal Starのライバーを含めると当時67人が活動中。)しかし、９月以降４人が卒業を発表し、秋の寂しさを身に沁みて感じます。新人ライバーと卒業するライバーの新しい環境でのスタートを心より応援しています。

喵月nyatsuki(にゃつき)
絵も描ける、水を操る猫族の冒険家　９月30日卒業
尤格Yog(よぐ)が新衣装を公開した際に投稿した歌ってみた動画「BOI」のイラストを手掛けた。卒業時には「シニカルナイトプラン」を歌っている。
Twitterでの投稿は少ないものの、彼女のイラストを見ることができる。(ツイートを辿ると、星弥Hoshimiほしみ と「Magnet」を歌っていたり、NIJISANJI ENの公式アカウントから紹介されていたりと、様々な一面を知ることができる。)

清良Kiyora(きよら)
異世界からやって来たクマ、10月15日に卒業予定。配信時間が変更されて、最後の卒業配信は10月14日の日本時間22時からとなりました。私が知っている唯一の情報である、今年６月にお披露目した新衣装の画像を共有。卒業までにLive2Dモデルのバージョン3.0を公開するとのことだが…

有加plus(ぷらす)　
妖怪の女の子　10月30日卒業
2022年６月の新衣装お披露目＆誕生日記念配信で、Twitterを更新していた。こちらもこれまでのツイートを辿ると、喵月nyatsuki(にゃつき)と共に韓国やインドネシアやインドのライバーと交流していたことに気付ける。

罗伊Roi(ろい)
異世界から来た王子様　11月11日卒業
「男性ライバーのアイドルユニット」といえば、にじさんじのChroNoir，VirtuaRealのROZAという印象が私にはある。ゲームができ、歌もよく、二人だけの空気感があり、男性ライバーを牽引してきた存在で、３Ｄで揃いのアイドル衣装を持っている点といった共通点もある。
彼の活動ではやはり３Ｄで動く姿が一番に思い出される。高貴な見た目とは反して、子供のようにはしゃいで体を動かす様子は多くのファンを虜にしてきたはずだ。さらに、多くの衣装やビジュアルを持っており視聴者を楽しませてくれた。
歌関連については、別の記事(作成中)で「○○とコラボした歌ってみた動画」の紹介と共に書いています。

多くのライバーが「元々の世界に帰る」という表現を使うのも、VirtuaRealらしさかもしれない。また、喵月nyatsuki(にゃつき)の配信が葬式っぽい画面構成であったり、有加plus(ぷらす)がラスト配信で「死」について考えていたりと、視聴者に「ライバーの死」を考えさせた、あの男性ライバーを想起してしまうのは自分だけだろう。
新年度間近の時期(日本では４月前後，外国では10月前後)は、生活や環境の変化の時期ということもあり、卒業するライバーを見送ることが多いように思う。これまでも日本での３月～５月、中国での９月～11月(告知するのはその１ヵ月前)に卒業するライバーがいたことを考えると別れは惜しいが、彼らの新しい旅路を見送れることを誇りに思える気がする。

日中国交正常化50年

９月29日で50年目である2022年は、あらゆる分野で記念催事が行われている。冒頭での中国向けのグッズ展開や最近のbilibili動画のみの配信も、これに関連しているのか私にはわからないが、日中の繋がりが深まることは嬉しいばかりである。そんな秋にbilibiliに２つの動画が投稿された。

日中の架け橋となるコンテンツを生みだす山下智博氏のチャンネルで投稿され、彼が企画したクイズ番組に出演したのは、「にじクイ」のレギュラーメンバーでもある健屋花那。他の参加者は、bilibiliで活動している日本人Vtuberの雫るる、日中英の３ヶ国語を操るbilibiliとYouTubeで活動しているVtuberの小柔(シャオロン，Yawara)。

日中それぞれの楽器の音色や漢字の違い、画像からではわかりにくいパンダやビールを見分けるなど、それぞれの国で馴染みのあるものに関する二択クイズに挑戦し、間違える度に解答者は少しずつ透明になっていく。皆が日本語を話せるため番組の進行は基本 日本語、bilibili動画に投稿されているため字幕は中国語と、日中どちらの視聴者も楽しめるバラエティ番組である。

VirtuaReal以外のVtuber(雫るるは個人Vtuber、小柔は企業Vtuber)と交流している点や健屋が「にじ３Ｄ」を使っている点など、気になる点はあるもののこうした機会が今後もあってほしい。