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結局、人をメタルにハマらせるには何を聴かせるのが最適なのか

メタルオタクの皆さん。メタルを聴かない人から、「メタルを聴いてみたいからおすすめ教えて」と言われた経験、ありませんか?

こんなとき、相手がどうでもいいやつだったら適当にブルデスでもぶつけておけばいいと思いますが、親しい人に「メタルを聴いてみたい」と言われると、何とかしてこいつをメタルの沼に引き込みてえ、と思いますよね。

そんなとき、何を聴かせればメタルの魅力を十分に伝えられるのか。この記事ではそれを考えてみます。


基本戦略

人をメタルにハマらせたい時、大まかに3つの戦略があると思います。

① メタルに慣れていなくても聴きやすいバンドをまず聴かせ、徐々に他のバンドに派生させていく。

② めちゃくちゃ個性的なサウンドのバンドを聴かせ、インパクト勝負で一気にメタルの世界に引き込む。

③ シンプルに、自分の好きなバンドを聴かせる。

③については、好きなバンドは人それぞれだと思いますので、ここでは議論しません。思う存分自分の好きなバンドを布教してください。

1番無難なのは①でしょう。メタルには他のジャンルにはない独特な要素が多くあるので、徐々に慣れさせるというのは現実的な戦略だと思います。この戦略では、初めに聴きやすいバンドを聴かせてからどのように派生させていくか、というのが課題になります。メタル要素が強過ぎず、かつ他のメタルジャンルに派生させやすいバンドを最初に聴かせることが重要です。

②の戦略は、上手くいけばかなり強力かつ楽です。ただし、相手によっては、刺激が強過ぎてドン引きされておしまい、ってことになる可能性もあります。楽器の演奏ができる人など、音楽を詳細に聴き込むことにある程度慣れている人が相手の場合には、成功しやすい戦略なのではないかと思います。メタルを知らない人を一発で引き付けるインパクトと、ドン引きさせないキャッチーさを併せ持ったバンドをチョイスする必要があります。

では以上を踏まえて、①と②の戦略に対して、それぞれ適していると思うバンドをいくつか挙げていきます。


①の戦略を取る場合の候補

Linkin Park

言わずと知れた超ビッグバンド。これは鉄板でしょう。ノリやすいサウンドで鉄臭さがなく、ビジュアルもかっこいい。スクリームとクリーンボーカルがナチュラルに入り混じるので、スクリームにも慣れやすいと思います。

ただし、ギターソロやツーバスのようなメタルらしい要素は薄めなので、Linkin Parkから直接クラシカルなメタルに派生させるのは難しいでしょう。他のニューメタルバンドをいくつか経由して、メタルコアなどに派生させていくのが良いと思います。


coldrain

日本のラウドロックバンドです。個人的にはモダンなメタルへの入口として最適なバンドだと思っています。

その理由は、キャッチーで力強い歌メロとメタルらしいヘヴィネスを併せ持っているため、メタル慣れしていなくても聴きやすく、かつ派生させやすいからです。実は筆者も、ヘヴィな音楽を聴くようになったきっかけはcoldrainでした。

人にすすめる場合は、スクリーモ色が強く聴きやすい1stアルバムが良いでしょう。1stから3rdくらいまで聴かせれば、そのあとはメタルコア方面にもポストハードコア方面にも派生させられるかと思います。


While She Sleeps

イギリスのメタルコアバンドです。キャッチーなシンガロングパートのある曲が多く、独特のノリやすさを持っています。

一方でメタルらしいソリッドなリフやリードギターも随所で出てくるので、メロデスやメタルコアにも派生させやすいサウンドだと思います。初期にはハードコアらしい泥臭さと熱気もあり、叙情系ハードコアなどの方面にも派生させられそうです。

最近の曲はかなりモダンで聴きやすくなっているので、人にすすめる場合は新しいアルバムから逆上っていくのが良いと思います。



②の戦略を取る場合の候補

Slipknot

Iowaが生んだ "猟奇趣味的激烈音楽集団" です。実際に、Slipknotを聴いてメタルにハマったという方も少なくないと思います。

今さら解説するまでもないかもしれませんが、音楽性もビジュアルも絶大なインパクトがあります。狂気に満ちた破壊的サウンドでありながらノリやすいという、一度聴いたら絶対に忘れられない悪魔的サウンドです。

人にすすめるなら、やはり1stか2ndを1曲目から聴かせて特大の衝撃を食らわせるのがいいと思います。

Slipknotにハマらせることができたら、あとは放っておいても勝手にメタラーになっていくでしょう。


System of a Down 

こちらも言わずと知れた、アメリカのニューメタルバンドです。ニューメタルというのが正しいのかわかりませんが、とりあえずそういうことにしておきます。

ご存知の通り、かなりクセ強なサウンドです。メタルを知らない人でも、一度聴いたら耳から離れなくなると思います。

ただ、あまりにもサウンドが個性的過ぎるので、System of a Downにハマったところで果たしてメタラーになるだろうかという懸念はあります。もしかするとトライバルミュージックオタクが爆誕するかもしれません。


DragonForce

イギリスのパワーメタルバンドです。最後は少し系統を変えてみました。

メタラーの耳にはそれほど個性的なサウンドには聴こえないかもしれませんが、全てを置き去りにする圧倒的なスピードは、メタルに初めて触れる人には衝撃的だと思います。「速さこそ正義」という、メタルの世界に広く浸透している価値観がわかりやすく表現されています。

曲の速さやギターソロの長さといった音楽的特徴だけでなく、ロン毛に黒の衣装という風貌や厨二病的な歌詞など、メタルが内包するオタク的な精神性をも伝えられるバンドだと思います。


以上です。
いつもこんなことばかり考えながら生きています。
何かの参考になれば幸いです。

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