てぬぐい『カブトガニ』誕生秘話②

2010年9月22日(木)に、倉敷市本町に約2坪の小さな店「お茶とてぬぐい日本茶カフェ互茶」を開店しました。秋分の日で雨だったのを覚えています。

笠岡市という、倉敷市から広島県方面に30㌔ほど西の町で、日本茶と茶道具を戦後60余年商ってきた『青山茶舗』という店の倉敷支店という位置づけでした。(なぜ倉敷に支店を?という話は別の回で。その場所しか選ぶことができなかったのです。)

日本茶カフェというスタイルで気軽にお抹茶や煎茶を飲んでいただきたいというのがひとつ、てぬぐいの販売というのがもうひとつ、二つの柱を持って新規開店しました。
・・・今でも時々受ける質問なのですが、
お茶屋さんがなぜ?もうひとつの商材にてぬぐい?
 なぜでしょうねぇ。
てぬぐいは、『和』の文化を継承するものであり、「倉敷」という町にピッタリのアイテムではないか!とそのころ自分勝手に思っていたのでした。デザインによっては日本の四季を意識しますしね。
 幸いにも、その頃には倉敷には、季節アイテム以外では「てぬぐい」を年間通じて専門に販売する業者はいなかったので、倉敷でのてぬぐい専門店の開拓者(パイオニア)的な意味合いを持つこともできました。(てぬぐいを扱う店が群雄割拠する今においては、より一層重要な意味合いを持っています。)

開店後、公私ともに笠岡、倉敷のさまざまな人たちのご縁をいただきながら、てぬぐいを販売したり、日本茶カフェでお茶を提供したり、倉敷美観地区の行事に参加したり、と忙しく秋を過ごし、無事にその年の12月、年の瀬を迎えました。

12月ー晴れてるけど寒かった日のことです。
染め元よりお電話でご提案をいただいたのが直接のきっかけ。
「干支のてぬぐいの繁忙期が済むと少し、いろんなところに時間の余裕ができる。オリジナルのてぬぐいを企画してはどうか?型紙、染めの行程に、今だったら、余裕のスケジュールを組み込むことができる。今だったら!」

オリジナルてぬぐいについては以前より漠然と企画していましたがもうひとつフンギリがつきませんでした。(この時漠然と企画していたものは後日商品化することになる)
この時には「カブトガニ」のことはホント、原型さえもありませんでした。いわゆるタマゴにもなっていない状態です。

てぬぐい「カブトガニ」。
発売以来、1万枚を超えるベストセラー商品になるとは!

そして…③へ続く

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