見出し画像

【CHC】 シカゴ・カブス 戦力分析 2024

※ サムネイルは共著のイサシキさんより提供


"Hey Chicago, what do you say? Cubs are going to win today."

どうもみなさんこんにちはMasatoです。

スプリングトレーニングでは既存の主力選手たち、プロスペクトの選手たちが良好なアピールを続けて大いに盛り上がりましたが、いよいよMLB開幕の時期が目前に迫ってきました。

今回は毎年恒例のシカゴ・カブスの2024シーズンプレビューとして、様々な視点から戦力分析、チーム成績予想などをしていきたいと思います。


はじめに

本カブスの戦力分析記事はMLB30球団ファン合同note企画で同カブス担当として活動いただいているイサシキさんとの共著となります。また、直近放送予定のカブスラジオにおいて、パーソナリティメンバーのフェグリーさんからの考察も踏まえながら併せてこのnoteを参考いただくのが良いかと思います。

各セクションごとには執筆者氏名を記入させていただいています。我々2人の考察それぞれがどんな視点から今年のカブスを評価しているかお楽しみいただければ。


2023年オフシーズン振り返り

シーズン終了会見にて我らがジェド・ホイヤー プレジデントが語ったのは「永続的なコンテンドを目指したい」という旨のもの。その期待を裏切らない姿勢で、11月には同地区ブルワーズと契約満了になっていたクレイグ・カウンセルと5年4000万ドルというMLB監督史上最高額でヘッドハンティングに成功する幸先の良いスタートを切りました。

その後大谷翔平の獲得失敗や出るわ出るわの興味芸が身を結ばないまま2ヶ月間の長いノートランザクションを経て、年明け1月にはNPBからポストされていた今永昇太4年5300万ドルで獲得してマーカス・ストローマンの予期せぬ退団の穴埋めに成功すると、その2週間後にはアストロズからオプトアウトしていたヘクター・ネリス1年900万ドルで獲得し、手薄でハイレバレッジ経験の少ない投手が多かったリリーフ補強にも着手する補強巧者ぶりを披露。極め付けは選手からもカムバックコールを受けていたコディ・ベリンジャーと3年8000万ドルで再契約を果たし、これにてストーブリーグはゲームセット。シカゴの街は結果的に熱狂と歓喜の渦が巻き起こりました。

以前から裾野を広げていたアジア市場からハイフロアなスターターを獲得し、終盤勤続疲労を起こしたリリーフ陣にはメンターとなり得るベテランを補強。打線も数多くのMLBReadyプロスペクトにチャンスをちらつかせつつ、リーグ屈指の破壊力を誇った打線をキープしたことは、ロスター運用の観点からもgoodと言えるでしょう。

また、トレードでは貴重なサウスポープロスペクトだったジャクソン・フェリスと引き換えに、オールドプロスペクトの域に入っていたドジャースのマイケル・ブッシュを獲得して左打者の補強に努めると同時にイェンシー・アルモンテも獲得してリリーフ補強も実現させる素晴らしいムーブがあり、マイナー契約もリリーフとコーナー野手を中心に粒揃いな選手たちを集めてSTでの熾烈な競争に一役買う姿は印象的でした。中でも開幕ロスター入りを果たしたギャレット・クーパーは22年のオールスターに選出された実力派の野手で、どうしてマイナー契約で引っ張って来れたのかが不思議なくらいでした。

長々と書きましたが、個人的にはここ数年ナ・リーグ中地区唯一のビッグマーケット球団として補強資金を費やしてきたカブスにとって、今オフの補強が最も"Intelligent Spending"のように感じました。(イサシキさん)


今オフについての感想

Masato
ホイヤー自身が信頼を置いていたロスを電撃解任し、同地区のライバルチームを率いていた名将Craig Counsellをメジャー監督史上最高額で何の音沙汰もなくいきなり引き抜いてきたホイヤーの恐ろしい部分が垣間見えた衝撃のオフシーズンのスタートでした。

FA補強ではDeNAから今永昇太をポスティングシステムで獲得。ホイヤー直々に日本へ視察し高評価していたある意味意中の先発投手を確保できたことはアジアとの導線を強化したいカブスにとってはとても大きかったと思いますし、日本人ファンとしてもとても嬉しかったです。さらにはおかげさまで日本人ファンもかなり増えましたし、日本でのシカゴ・カブスという球団の注目度も上がったように思います。

リリーフの薄さもオフの課題でしたが、トレードでYency Almonte、FAでHector Nerisを獲得し、積極的に動いていた点は高評価です。打線の方でも課題であったコーナー内野手にMichael Buschをトレードで獲得、FAの目玉となっていたBellingerをオプトアウト付きの3年契約でまとめて再契約できた点も非常に高評価です。Cooperは何でマイナー契約で連れて来れたん。
ホイヤーが常々言っていた継続的なコンテンドに向けて盤石な体制を作り上げられたのではないでしょうか。

イサシキさん 
先述の通り、弱点であった投手陣の補強とリーグ屈指の打線を維持させることができた点は高評価です。強いて挙げるとすれば、大谷翔平獲得失敗後のムーブメントにかなり時間がかかってからプランBへの補強シフトへと展開したことは、今後のオフシーズンでもあり得そうな話なので対策を練って欲しいなあと思いました。

何より同地区の球団から名将を引き抜き、まだ2年ある契約期間を捨ててまで現監督をクビにするというホイヤーの恐ろしい一面が見られたことに関して、カブスがこれから何としても勝ちにいくんだという強い姿勢を感じたので非常に嬉しい気持ちになりました。


投手陣

★ ローテーション予想

Masato
1. Justin Steele → 開幕投手内定
2. Kyle Hendricks
3. 今永昇太
4. Jordan Wicks
5. Javier Assad

<コメント>
まず1番手は開幕投手が内定した現エースのSteele。候補の1人であるJameson Taillonは腰のハリなどにより開幕を故障者リストで迎えることが濃厚。Jordan Wicks, Javier Assadがローテーションに加わることはCounsell監督が言及しました。

見ての通りカブスは技巧派ローテーションですので野手陣のバックアップはかなり重要になってきますね。

今永昇太は本拠地ロッキーズ戦でリグレー史上初の先発投手としてのメジャーデビューを果たす予定です。カブスの歴史の1ページに名を刻む瞬間です。楽しみだね。

イサシキさん
1. Justin Steele
2. Kyle Hendricks
3. Jordan Wicks
4. 今永昇太
5. Javier Assad
→怪我から復帰すれば、Jameson Taillon

<コメント>
ローテーションは既に現地報道でも出ている通りの陣容になりそうで、注目の今永昇太は本拠地開幕戦にあたるロッキーズ戦での先発登板が予定されています。
メンツを見ると技巧派が多く、支配力に乏しいのは否めませんが、その分グラウンダーを打たせる技術に長けている投手が多く、ダンズビー・スワンソンやニコ・ホーナーを擁する鉄壁内野陣との相性補完は抜群。シーズンを通して安定感ある投球を披露することができればウィークポイントとして挙げられることも少なくなるでしょう。ただしこの手のタイプの投手は大規模なスタッツの上振れも期待しにくいので、全体的には可もなく不可もなくのような形に収束しそうです。


★ クローザー予想

Masato : Adbert Alzolay

<コメント>
昨シーズンは58試合に登板し、防御率2.67/22 セーブをマーク。カブスのクローザーとしての地位を確立しました。
今年もカブスの9回は俺だと言わんばかりの活躍を期待したいところです。
今年もたくさんのガッツポーズを期待してるぞ。

イサシキさん : Adbert Alzolay

<コメント>
一昨年から本格的にリリーフへと転向し、昨季はチームの守護神として22セーブをマーク。シーズン終盤は勤続疲労がたたってIL入りを経験したものの、今シーズンも揺るぎない信頼を寄せられつつ9回のマウンドに向かうこととなるでしょう。
元々その素質を高く買われ、"If he reaches his potential, he will someday be one of the five [starters], and closer to [No. 1] than five" と評された前プレジデントのセオ・エプスタインの目は(半分)正しかったと言える結果を残した彼が、ワールドシリーズのマウンドで渾身のガッツポーズを魅せる日を待ち遠しく思っています。


野手陣

各ポジションごとの評価を以下指標で評価します。昨年の分析記事書くときに私が勝手に作った指標なんですけどね。

★ 評価指標
10点・・・S
9点・・・A+
7~8点・・・A
5~6点・・・B
4点・・・B-
~3点・・・C


C

Yan Gomes, Miguel Amaya

Masato : B- (4点)

基本的には正捕手Gomes, 第2捕手Amayaの体制です。
Gomesはリーダーシップ、パンチ力ある打撃と安定感のあるリードに定評はあるものの、CS%が29%と盗塁阻止に関してはほぼフリーパス状態。37歳になる年齢を考えても正捕手としてずっと座らせるのはちょっとリスキー。

昨年デビューしたAmayaも攻守に粗がある状態で ゆくゆくは正捕手になってほしいが全体的なレベルアップは必要。(Gomesさんご指導お願いします。)

第3捕手は今年はJoe Hudsonになるんですかね。Alfaroいなくなったの地味に痛いが。

点数としてはちょっと悩みましたけどB-評価かな。

イサシキさん : B (6点)

実はカブスの見えない弱点部分。正捕手のヤン・ゴームズはリーダーシップに優れて打撃も良い(今年の7月で)37歳のベテランだが、年々守備指標は悪化の一途を辿っており、ベース拡大化も相まって盗塁はほぼフリーパス状態と危険水域。サブのミゲル・アマヤも全てにおいて及第点の活躍を見込めるものの、正捕手になるためには攻守でのグレードアップが必要となるなど、少々心許なさを感じます。
だからアルファーロ残して欲しかったのに...


1B

Michael Busch  (Garrett Cooper, Matt Mervis, Cody Bellinger)

Masato : A (8点)

基本的にはドジャースからトレードで獲得したプロスペクトのMichael Buschをスタメンで置く想定で、マイナー契約から開幕ロースター入りを勝ち取ったCooperとの起用になりそう。
AAAにはMatt Mervisが控え、万が一コケた場合、PCAのコールアップが起きた場合などに備えてBellingerも起用できるという点は○。
1Bに関しては昨年のHosmerやManciniがいた時に比べ、デプス強化に成功した印象。

イサシキさん : A (8点)

新加入のブッシュとクーパー、さらにトッププロスペクトのピート・クロウ=アームストロング(以後PCA)の昇格後はこのポジションでの起用が有力視されるベリンジャーが控える陣容は、控えめに言って豪華でしょう。
昨季トレイ・マンシーニやエリック・ホズマーらの獲得が不発に終わってしまったポジションなだけに、今季の運用は上手くいって欲しいと願うばかりです。


2B

Nico Hoerner  (Nick Madrigal, Christopher Morel, Miles Mastrobuoni etc.)

Masato : A (8点)

ここは偉大なるゴールドグラバー Nico Hoernerが一強ですが、控えにはNick Madrigalや3Bでの構想ですが本来は2Bも守っていたMorel、UT枠でMastrobuoniも起用できるなど充実したポジションになっています。

ニコはこの前の球辞苑で守備の極意を伝授してましたね。ゲッツーが1番好きなプレーらしい。話の節々から知的な部分が垣間見えましたね。
野球もうまくてスタンフォード卒の超秀才とかスペック完璧すぎてだな。

イサシキさん : A (8点)

球界屈指の守備力を誇るホーナーをメインに、ホーナーと遜色のないディフェンス能力を発揮できるニック・マドリガル、そして数あるポジションをこなして最も指標の良かったクリストファー・モレルもいることからこの評価にしました。
皆さんもホーナーの守備は是非一度見て下さい、惚れます。



3B

Christopher Morel   (Nick Madrigal, Patrick Wisdom, Miles Mastrobuoni, Michael Busch etc.)

Masato : B (6点)

今シーズンの3BはMorelに安定して出場機会を与えるつもりだとCounsellが言及しました。控え候補としては上に挙げた通りかなと。Wisdomはちょっと慢性的な部分もありそうでかなり心配なんですが。Morelの3Bはマイナー時代からずっと見てますけどまあ我慢して寛容な心で見てあげましょう。

イサシキさん : A (7点)

今季からフルタイムでの起用が想定されるモレルを筆頭として、守備には難があるもののブッシュやパトリック・ウィズダムの起用も考えられます。またコンバートに成功しているマドリガルもオプションに入るでしょう。
モレルの守備が安定すれば大きなプラスを生み出すポジションとなりますが、STのみでの判断は不確定要素が多すぎるため、大きな上振れを引くこともあれば下振れ引くことも覚悟しなくてはなりません。カブスファンの皆さんは覚悟を決めて今季のサードを見守りましょう。


SS

Dansby Swanson

Masato : A+ (9点)

ここの評価は昨年と変わらずですね。昨年はカブスの選手としてゴールドグラブを受賞した球界屈指のディフェンダー Swanson先生がポジションを譲りません。今年もリーダーシップ含めてカブスを牽引してくださいね。
蓄積疲労は心配ですが、頑丈な体でおなじみですのでよほどなことがない限りはシーズン通してSSを守ってくれるでしょう。
控えとしてはUT枠のMastrobuoniに加え、Nico Hoernerを2Bからシフトさせるなどの柔軟な起用もできるかと思います。

イサシキさん : A+ (9点)

文句なしの守備職人であるスワンソンが鎮座していれば安泰です。もうちょっとムラを無くして打ってくれれば10点満点なんですけどね...
仮に彼が昨季のように疲労度合いを無視した起用をされてIL行きになったとしてもホーナーがいるので補完はできています。(あの頑丈なスワンソンが怪我するってどういうことやねんロ※ちゃん。)


LF

Ian Happ   (Mike Tauchman)

Masato:B (6点)
まあここはゴールドグラバーHappの独壇場かなと。シーズン通して見ればA〜A+評価は固いかなと思いますが、現状ふくらはぎを負傷しており、当面はTauchmanらが務めると思うのでここでは少し抑えめの点数をつけました。

イサシキさん:A (7点)

2年連続ゴールドグラバーのイアン・ハップが務めるポジション。打撃でも確かな選球眼と柔剛に富んだアプローチができるため、安定感に事欠くことはないでしょう。少々STで痛めたふくらはぎの状態が心配なので、開幕時点ではB評価です。


CF

Cody Bellinger   (Mike Tauchman, Pete Crow-Armstrong)

Masato:A (8点)

Bellingerが戻ってきてくれたことが非常に大きいんですよね。そして、控えにはTauchmanがいるため、No.1プロスペクトのPCAをしっかりとマイナー経験を積ませる体制を整えられた点は○。ただ ゆくゆくはPCAに守っていてほしいポジションではあるので打撃をみっちりマイナーで鍛えてきてくれ。

イサシキさん:A+ (9点)

過度な期待は禁物とはいえ、ベリンジャーとPCA、さらにはデプスとしてソリッドすぎるマイク・トークマンも控えている陣容には心が躍ります。
強力なセンターラインの形成に加え、打撃でも昨季同様にベリンジャーが結果を残すことができればgreatですし、そこにPCAが割って入る活躍を魅せればexcellentでしょう。
個人的にはリグレーの芝に青髪のサラブレッドが定着して欲しいと思っています。


RF

鈴木誠也 (Mike Tauchman)

Masato:S (10点)

ここは私も10点満点の評価です。昨シーズンは日本人史上3人目となるシーズン20発を打ち、カブスの躍進に大きく貢献してくれました。

ケガなく完走できた今年のスプトレでは15試合で .459/.512/1.081/1.593 OPS/306wRC+ という驚異の成績を残しました。スイングの力強さが段違いです。
今のカブスのRFはあなたしかいません。今年は本当に3割30本を狙えると思うのでシーズンでもケガなくカブスの頼れる主軸として頑張ってほしいです。

イサシキさん:S (10点)

決してSTだけを見て判断しているわけではありません。今季から正式に師と仰ぐ内川聖一氏を臨時コーチとして招聘したり、ここ2年完遂できなかったSTにおいてマイペースな調整を許されるほどの信頼感を得た彼にかかっている期待は大きいように思います。
今季は30HRとOPS.850以上、そして初のオールスター選出も夢ではないところまで来ていると思うので、本当に頑張って欲しいです。
...え、選手の名前?入れなくてもわかるでしょ〜(怠惰)


オーダー予想

Masato
1. (DH) Ian Happ
2. (RF) Seiya Suzuki
3. (CF) Cody Bellinger
4. (3B) Christopher Morel
5. (SS) Dansby Swanson
6. (2B) Nico Hoerner
7. (1B) Michael Busch
8. (C)  Yan Gomes
9. (LF) Mike Tauchman

ここは状況次第でCounsellも柔軟な起用をするとは思いますが、スプトレでのオーダーを参考に予想してみます。
Happはケガの癒え具合にもよりますがいきなり守備で出すのはまだ厳しいと思うのでまずはDHからのスタートになるかなと。MarqueeによるとCounsellがHappをリードオフマンとして起用する想定のようです。

中軸に関してもまあこの並びが自然なのかなと。


イサシキさん
1. (DH) Ian Happ
2. (RF) Seiya Suzuki
3. (CF) Cody Bellinger
4. (3B) Christopher Morel
5. (SS) Dansby Swanson
6. (C) Yan Gomes
7. (2B) Nico Hoerner
8. (1B) Michael Busch
9. (LF) Mike Tauchman

STで様々な打順を試していたカウンセル監督の直近でのオーダーを踏まえた上で予想しました。
ふくらはぎの状態が心配なハップをDHスタートにして、トークマンをレフト起用という形で、今季のDHは怪我や疲労度合いを考慮した運用法になると思います。
鈴木誠也とベリンジャーが打線の軸。モレルかブッシュが安定して打ってくれるようになればそのどちらかが4番になりそうくらいには考えています。
PCAが昇格すれば最初は8番打者かなあと思うので、それに伴って9番にホーナーが回るかなあという印象です。 


担当2人の今季注目選手

Masato : 今永昇太 (LHP)
全体企画では鈴木誠也を選出も、こちらでは今年4年総額5300万ドルで横浜DeNAからポスティングで加入した今永昇太を選出。スプトレでもメジャーの強打者からバンバン三振を奪っていた姿は印象的でした。"The Pitching Philosopher"はカブスのローテーションの救世主となるのか。打の鈴木誠也と共に日本のファンを盛り上げてほしい。

もちろん他にも注目してますよええ。なんなら全員。ただWBC決勝先発して優勝してカブスの入団会見でZobristに憧れてました。入団会見の第一声で"Hey Chicago, what do you say? Cubs are going to win today." で爆笑を掻っ攫いファンの心をがっしり掴んだんですよ。注目しない理由がありません。

イサシキさん :  鈴木誠也 (OF)
各媒体で書きすぎ&語りすぎでもうストックがないですが、それくらい今季の鈴木誠也には期待しかありません。
ここ2年、打撃メカニクスの繊細な変更を経て好不調を繰り返しながらMLBの舞台でもトップティアの能力を有することを示した彼が、3年目にどのような活躍を魅せてくれるのかが楽しみすぎて夜ぐっすりと眠れます。
当然打撃に注目が集まりがちですが、昨季大きく指標を改善させた守備にも注目したいところです。
風の強い本拠地リグレーフィールドで鍛えられたレンジは本物。昨季終盤に起きた悲劇の落球をバネに、更なる進化を遂げるかにも期待しています!

クリストファー・モレル (3B)
今季のカブスの命運を握る選手の1人だと思います。
先述のサード起用で懸念されているのは守備ですが、個人的にはそのマイナスを打撃で取り返してくれれば問題ないと思っています。そして何よりもサードはスター選手としての華があってこそのポジション。常にエモーショナルなプレーでファンの心を鷲掴みにしてきた彼にはその素質が十分備わっているように感じますし、元気印の彼が活躍する姿はかつてのハビアー・バイエズを彷彿とさせてくれます。
まだまだ荒削りな25歳ですが、そんな彼の一挙手一投足から目が離せないシーズンになることを望んでいます!


日本人MLBファンの注目する選手

直近で筆者の方からXで以下のように協力要請を出しました。


短い時間ではありながらも実に50件近いコメントをいただきました。(ありがとうございます!!)

その結果をグラフでまとめます。
※こちらは本noteリリース前にいただいたコメントより算出。ラジオ後に更新が入るかもしれません。

★ 投手

投手では今永昇太とKyle Hendricksが4票タイで支持を集めました。"Professor"と"Pitching Philosopher"の教授と哲学者コンビ。個人的にはCuasの3票はなかなか興味深かったですね。

★ 今永昇太を挙げてくださった方の主なコメント ★

投げる哲学者・今永投手です。持ち前の負けん気と知性で、ひとりMLBに挑む姿に惹かれています。(yunohaさん)


★ Hendricksを挙げてくださった方の主なコメント ★

2016世界一メンバーで唯一の現役カブス所属であるヘンドリクスに思い入れがあるので注目しています!30中盤に差し掛かっている年齢ですが、まだまだ活躍を期待してます 
(すうぃっしゃーさん)

ヘンドリクスは技巧派の理想形と考えていまして、昨季の打球系の指標が優秀だったので今季も期待を込めています。 (派手ランタさん)


★ Cuasを挙げてくださった方の主なコメント ★

Jose Cuasに注目しています。ロイヤルズ時代から球の暴れっぷりがそこまで変わっていないようですが、独特なフォームも相まって魅力的な投手です! 
(Windiansさん  合同note CLE担当)

Jose Cuasですかね
ドン底から這い上がってきた苦労人
某投稿者さんの動画を見てからずっと気にかけています (石森大誠を信じ続けるビシモンテさん)


★ 野手

野手ではChristopher Morelが最多の11票の支持を集めました。溌剌としたプレースタイルがカブスファンのみならず他の球団のファンにとっても魅力的に映るのでしょう。

★ Morelを挙げてくださった方の主なコメント ★

モレルに注目したいです!
カウンセルからも打撃を高く買われているようですし、ようやく守備位置を固定されて迎える今シーズンどんな成績を残すか楽しみです。30HR打つポテンシャルあると思います!(リグレルさん)

やはりクリストファー・モレルですね!
あの長打力は本当に魅力的です!
あとサード固定されてどういう成績を残すのかが楽しみです!(カブモンさん)

ポジション固定からの覚醒を信じてやまない
30-30はしてほしい (いしゆーさん)

間違いなくモレルです
ホワイトソックス戦でのサヨナラスリーランで惚れました (ヤッスーさん)

クリストファー・モレルくんがダントツ 
(マイア・ミッシーさん 合同note MIA担当)

また、近々放送予定のカブスラジオにてリスナーの皆様からのコメントを募集したいと思いますのでドシドシお寄せください! ご協力いただいた皆様誠にありがとうございました!!


シーズン展望

イサシキさん
もはや毎年のこととなりつつありますが、カブスの所属するナ・リーグ中地区は圧倒的にディビジョン制覇を果たすことでようやく他2地区のチームと張り合えるようになれるという状態が続いています。

カブスから見て同地区4球団もプラスと捉えられる補強やエクステンションが起こっているため、戦力差に大きな隔たりがあるようには思えませんが、強いて言えばILで開幕を迎える程の選手が最も少ないのはアドバンテージでしょうか。

となると、カウンセル監督の運用次第or開幕スタートダッシュを決めることで、中地区をぶっちぎる可能性も出てきます。とはいえカブスも4月はドジャースやアストロズ、ダイヤモンドバックスといったバリバリのコンテンダーを相手にするので、勝率イーブンまたはコケるケースも容易に想像がつきます。

ということで何が言いたいのかというと、それだけカブスのシーズン展望を予想することが難しいということです。

詳しいことはカブスラジオでも触れようと思うので、ここで私が予想しているシーズン展望を簡潔に述べると

①コンテンダーとして地区首位を快走。TDLでは不安定な投手陣にテコ入れをするちょい買いでプロスペクトもプロテクトしつつ後半戦へとバーストをかける

②イーブン近くで前半戦を終えるものの、ディビジョン制覇やWCが狙える状態。TDLでソリッドな先発投手を出血覚悟で獲得して後半戦を闘い抜く

③前半戦コケてTDL前に10個ほどの借金を作る。TDLでも売れる選手が少ないので、どっちつかずのような姿勢を保ちつつも保有権の長いリリーバーをトレードで放出するくらいの動きはある?

といったところでしょうか。

筆者からも、先述のイサシキさんのコメントにもある通りで、ここはケースバイケースでカブスラジオでも言及はしたいと思いますが、コンテンドする地盤を作ったのだから良いところまで行ってほしいという願望はありつつも、最悪のケースというところも想定しておかなければならず、非常に難しい部分ではあると思います。

ここはカブスラジオで色々皆さんでお話しできればと思います。

シーズン成績予想

Masato : 87勝75敗

昨年は83勝79敗で一時期2桁貯金があったものの、終盤に失速してこの成績に落ち、熾烈なワイルドカード争いの末ポストシーズンを逃してしまいました。失速しなければポジションは固かったと思うんですけどね。(昨年は84勝78敗と予想して意外と惜しかったというどうでもいい話。)

今シーズンは監督も変わって先発ローテーションが非常にファンではあるものの、昨年よりはいい成績が期待したいという思いを込めて2桁貯金で予想します!

イサシキさん : 86勝76敗

昨季は疑心暗鬼な部分もありましたが、今季は明確なコンテンド姿勢が見えるので堂々と勝ち越し予想をしておきます。

当然上振れを起こせば90勝到達も夢ではないと思いますが、そのためには怪我人を最小限に抑えることや投打において安定感ある試合運びをしないといけないのでハードルは高め。最悪の場合は勝率5割を下回ることも想定しておかなければなりません。

昨季より1シーズンで全球団と対戦する方式へと変更されたことはカブスにとって痛手ではあるものの、移動距離の短さや6月以降の対戦カードを鑑みれば、10個前後の貯金を作れる可能性もあると思います。


まとめ

イサシキさん
21年に起きた衝撃的なチーム解体から早3年の月日が流れました。当時は絶望しかないロスターに打ちひしがれる毎日でしたが、今では新たなチームのコアを獲得、創出して再びコンテンダーとしての地位を確立しようとするフェーズまでやってきたことを、ファンとして心より嬉しく思っています。
あの焼け野原状態だった21年のオフにシカゴ愛を語って入団を決め、その身を尽くしてくれたストローマンがいないのは個人的に寂しいです。とはいえ彼が抜けても見劣りしない陣容になっていることを考えれば、ファームシステムを含めて本当によく短期間でここまで整備できた印象もあり、必要なところに資金を投入しながら育成にも力を入れてきたホイヤープレジデントの取り組みもそろそろ評価されるべきではないかと思えてきました。
鈴木誠也、今永昇太という2人の日本人選手の在籍によって日本からの注目度も上昇しているホットな球団を今までと変わりなく応援していくのと同時に、4年ぶりのポストシーズン進出に向けてカウンセル監督の手腕に期待しています。

Masato
今永昇太の加入、Bellingerの復帰などによりますます注目度の上がっているカブス。現地媒体でもダークホース候補として注目されています。

昨年は本格的にコンテンドに舵きりしたもののあと一歩のところでポストシーズン進出を逃し、チームとしてもファンとしても非常に悔しさが残ったシーズンでした。そのオフには監督が電撃交代し、なんとしてでもポストシーズンにいくんだ。継続的にコンテンドできるチームを作り上げていくんだというホイヤーBOの強い意志を感じました。新指揮官となったCounsellがどのようにカブスを導いていくのか。リーグ優勝、ポストシーズン進出を目指して頑張ってほしいですし、ファンとしても全力で応援していきたいと思います!

Go Cubs Go! You have to see it!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?