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人間犬は白い夢を見る

うち(旦那さんと私)では人間ドックのことを「人間犬(にんげんいぬ)」と呼んでいます。

ドック・・・犬じゃないから。


本日、仕事がお盆休み明けですが、午後半休を取って人間犬に行きました。

7月中旬に予約の電話をしたところ、全然、予約が取れなかったのです。

バリウムが嫌なので、胃カメラに変更しようとしたら「一番早くて年明けですね」

・・・それで早いの!?

婦人科検診をプラスしたら「婦人科検診が火曜日と木曜日のみとなっております」

・・・週2日しかチャンスがないじゃん。

仕方なく「胃カメラではなくてバリウムにしたら、一番早くていつになりますか?」

「8/16ですね。その次は10月以降になります」

なるべく早く受けたいし、そんな先の予定はわからない。

「・・・8/16でお願いします」


なんでしょうね。

あの人間犬や健康診断を受ける人の同じ検査着を着て、使い捨ての白いスリッパをパカパカしながら、生気なく移動している様。

誰もが無の顔なんですよ、私も含めて。

楽しい訳じゃないし、かわいくもない同じ検査着を与えられて、いろいろな人体実験(違うw)をされているからなのかしら。

今日も今日とて、私の採血は左腕を出して「う〜ん」と言われ、右腕を出して「あぁ・・・」と言われる残念さ。

すいませんなぁ、採りにくい血管で。

左腕で採ったけど「あ!ごめんなさい!痛いですよね?しびれたりはしてないですか?」

「大丈夫です」(採血でこんなのは、いつものことですから)


そして、懸案のバリウム検査。

7年ぶり3回目、とか?

・・・甲子園出場じゃあるまいしw

まずは「発泡剤」の儀。

検査技師さんに発泡剤と水の入った紙コップを渡されて、真剣な表情で深呼吸を数回。

過去に発泡剤が飲み込めなくて吹き出した経験があるので「素早く飲み込む!素早く飲み込む!」と念じながら、カパッ!

む・・・うぐっ!

げっぷしちゃダメ!

かろうじてセーフ。

スリッパを脱いで、検査台の上へ。

「右手でこのバーを掴んで、左手でコップを持ってください」

バリウムのたんまり入った紙コップを手渡されました。

いよいよ本番。

バリウム一気飲みの後のアクロバットショーが開催です。

検査技師さんは隣りの部屋からガラス越しに私の姿を観察しつつ、アナウンスで指令を出してきます。

「はい。バリウムを一口飲んで〜」

なんと重たい飲みごたえ。

もはや液体というより固体。

「じゃあ、残りを全部飲んでください」

必死。

普通の飲み物も一気飲みが出来ないのに、こんな塊を短時間に飲み込めと?

なかなか減らないイチゴミルク味のバリウムを凝視しながら飲み切る。

・・・タンッ!

検査台横のコップ置き場に「やってやったぜ!」という気持ちで肩で息をしながらコップを置くと、検査技師さんは「口の周りをティッシュで拭いてください」

口の周りにバリウム、べっちょり。

・・・ふきふき。

「これから検査を始めます。台が動きますので気を付けてください」

うぃーん。

立っていた姿勢から仰向けの姿勢に。

「右回りに2回転してください」

ゴロン、ゴロン。

「はい。そこで少しだけ左側を向いて、息を吸って〜。止めてください」

「楽にしてください。今度は少し右向きになって、息を吸って〜。はい、止めてください」

「また、右回りに、今度は1回転してください」

ゴロン。

「うつ伏せになって〜。手をバンザイの状態で息を吸って〜。止めて」

「仰向けに戻って、手を下ろしてください。もう一度、少し左向き〜。ストップ。次は少し右向きで〜。ストップ」

「はい。お疲れ様でした〜。台を戻します。ゆっくり台から降りたら、洗面台がありますので、そこでよくうがいをしてくださいね」

洗面台の鏡には、髪が乱れて、検査着もヨレて、げっそりした私の顔。

口をゆすぐたびに水が白くてビビる。


ふぅ〜!

来る前よりも明らかにやつれて終了。

帰りに下剤を渡されて、うちで1錠飲みました。

白ちゃん(バリウムの後のアイツ)を排出するまでが、人間犬です。

・・・やっぱり来年は胃カメラ希望!

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