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幼少期からの電子機器の利用が子供の感覚に影響する

 電子機器のモニター(画面)の利用には注意する必要がありますが、パンデミック以降、あらゆる年齢層でモニターに支配されたライフスタイルへのシフトが加速しています。 多くの親が従来の子育てに必要だった時間や労力を省き、モニターの利用を増やすことを選ぶようになっています。
JAMA Pediatrics誌に新たに掲載されたデータは、乳幼児と青少年の過度のモニター利用に関連する課題を浮き彫りにしています。 科学者たちは、子どもにとってモニターは大きな問題であることを強調し、少なくとも3歳まではモニターを見させないようにすることを提唱しています。
 
●モニターを見る時間が幼児の行動と心理を変える
 ご家庭には、タブレット、スマートフォン、ノートパソコンなどの機器があると思います。 乳幼児や青少年がいる家庭では、これらを手の届きにくい場所や鍵のかかる場所に保管することをお勧めします。

 ある研究では、乳幼児がモニターを見ると、周囲の情報を処理する能力が妨げられることが述べられています。 この研究結果は、乳幼児は少なくとも生まれてから2年間はモニターの使用を控えるべきであると示しています。 残念ながら、多くの親が幼児期の教育や娯楽のために電子機器に頼り、注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症などの感覚障害を引き起こしています。
 ADHDや自閉症と診断された子供たちは、環境や人間関係から引きこもる傾向があります。 これらの診断を受けた子供の多くは、ビデオゲームやインターネットの使用、内的独白といった孤独な活動を好みます。社会学者や心理学者はこの現象を主人公症候群と呼んでいます。
 
 1歳時にモニターを利用すると、3歳までに感覚的な問題が105%増加すると報告されています。この研究を担当した研究者たちは、1,471人の2歳未満の乳幼児に関するデータを分析し、モニター視聴の習慣に焦点を当てました。33ヶ月時点の参加者の発達評価は、親が記入したアンケートによって行われました。この研究では、生後1歳でモニターを利用すると、生後3歳までに感覚処理に問題が生じる可能性が105%高まることが明らかになりました。 乳幼児期にモニターを視聴した子供は、言語障害、行動上の問題、問題解決の困難、睡眠障害などを経験することが多くなるのです。

●モニターの使用は成人の健康も悪化させる
 モニターから発せられる光は、子供と同じように大人にとっても中毒性があります。過剰な使用、つまり1日6時間以上モニターを利用すると、うつ病のリスクが高くなります。 ソーシャルメディアの利用は大人の心理に特に有害です。モニターを見る時間を最小限に抑えれば、質の低い睡眠、不眠症、頭痛、眼精疲労、認知力の低下や変化など、健康に悪影響を及ぼすリスクを大幅に減らすことができます。
 
●モニターの利用時間を減らす
 社会的な絆を築き、強めることでモニターの利用時間を減らすことができます。 家族や友人、知人といっしょに過ごす、地元の社交クラブに参加する、スポーツをする、あるいは習い事をする、といったことです。
パソコンや携帯端末を1日に何時間も使わなければならない場合は、できるだけ頻繁(例えば30分毎)に休憩を取りましょう。可能であれば屋外に出て休憩できれば理想的です。

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