プラモとラバーカップ

プラモとラバーカップ 実験的実践的最新式新入社員研修

輸入雑貨が彩れた部屋の中、俺は椅子に固定されていた。

「質問、お前の想定する顧客とは、誰だ?」
紫のラバーカップが突きつけられる。

数日前の自分を呪いながら、思考を巡らせる。


「今度の休み暇か。仕事手伝ってくれよう」
「なにすんの」

友人からの不意な依頼は、新入社員研修の実験をしたい、だった。
猫みたいな目を細めてニヤリと笑う。

「大学での専攻と経験を全部入れた!お礼にプラモ買ってやる」
「ならやる」


この安請負の結果が今の俺だ
ラバーカップを振り回し、猫の目をした彼女は続ける。
「世界の紛争は無益だ!しかし、その手法には有益な物がある。根性論じゃなくて、現代的な手法!」
紫のラバーカップをを突きつけ、歌うように宣言する。
「なので、これから24時間で、あげはどんをバイヤーとしてみっちり教育し直すから、感謝、歓喜、そして覚悟しろ」

【続く】

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