見出し画像

戦略的なキャリア形成に必要な2つのスタンスとは?

こんにちは。五兵衛です。
家族のこと、キャリアのことなどをメインに発信していきます。

今回は、ちょっとだけキャリアのことを書いてみようかなと思います。

皆さんは、理想通りのキャリアを歩んでいるな~と実感していますでしょうか。
 私は、まったく違っています(笑)。こんなに長く今の会社でサラリーマンやるとは思っていなくて、最初のうちは「いつでも辞めてやる」くらいに思っていました。

それでも丸16年近く雇用されている中で感じているのは、当たり前のことかもしれないですが、組織の中にいたとしても戦略的にキャリア形成をしていく必要性があるということです。
(ちなみに、ここで言う「キャリア形成」とは、自分の人生においてどのような経歴、経験、スキルを得たいのか、自分にとって理想的な働き方は何かを考えてキャリアを描いていくことの意味で使用しています)
今の会社を辞める予定もないし、自分は事務職でこのままでいいし、と思っている方にも、何かヒントになればいいなと思います。

キャリア形成の必要性

よく言われていることですのでご存じかもしれませんが、今なぜキャリア形成が謳われているかというと、

1.VUCAの時代と言われている

VUCAとは、一言でいうと「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味します。
 
元々は、1990年代後半に軍事用語として発生した言葉のようですが、2010年代に入ってから、変化が激しく先行き不透明な社会情勢を指して、ビジネス界においても急速に使われるようになりました。
 私が担当している研修の中でも、多くのコンサルの方が研修内で使用するようになり、『今までの常識が非常識になっていく、逆にこれまで非常識とされてきたことがそうではない時代になっていくよ』とメッセージしています。

念のためVUCAは、4つの単語の頭文字をとった造語です。
・V(Volatility:変動性)
・U(Uncertainly:不確実性)
・C(Complexity:複雑性)
・A(Ambiguity:曖昧性)

2.「人生100年時代」が到来したと言われている

「人生100年時代」という言葉は、長寿化がもたらす働き方や生き方の変化を描いた書籍『LIFE SHIFT』の作者であるリンダ・グラットン氏が提唱した言葉で、世界中で大きな話題を集めました。
 このことにより、従来のライフプランでは「学ぶ」「働く」「引退する」という3つのステージが基本的な形でしたが、人生を100年という単位でとらえたとき、この基本が大きく変容する可能性があることを提示した言葉が「人生100年時代」です。
 つまり、寿命が延びた今、私たちは従来とは異なるライフプランニングをしなければならない、ということになります。

ちなみに、これについて厚生労働省は、平成29年12月に「人生100年時代構想会議 中間報告」を、平成30年6月13日に「人づくり革命 基本構想」をとりまとめてホームページに公開しています。↓↓↓

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000207430.html

このような、10年先どころか5年後どうなっているのか見えにくくなっている現代においては、フリーランスで働くにしても組織に属して働くにしても、自分で戦略的にキャリアを考えていく必要が出てきています。

キャリア形成に必要だと感じる2つのスタンス

このような時代の流れの中で、私自身、企業様向けの研修を企画運営している人材育成・組織開発のコンサル会社にいることもあり、たくさんの研修運営の場に立ち会ってきました。
 様々な業界の、様々な各社の社員の方々を見てきて改めて感じるのは、仮に現在の企業に定年まで勤めあげるとしても、ある程度戦略的にキャリア形成をしていく必要があり、そこには大きく2つのスタンスが必要ではないかということです。

それは、
①キャリアを作り上げることに自ら責任を持つスタンス
②環境変化を踏まえてエンプロイアビリティを向上するスタンス

の2つです。

①キャリアを作り上げることに自ら責任を持つスタンス

これは、従来通りの会社依存スタンスだと、いずれサラリーマンとしても、ついてこれなくなるということです。
 会社から提供される研修を何となく受講して、その日限りで満足するだけでは、自分の新たなスキルや知識は身についてこない、世の中の動きを見ながら自分で作っていく必要性があります。
 それを自分の責任として、自発的にキャリアを築いていくことが大切になってきます。

②環境変化を踏まえてエンプロイアビリティを向上するスタンス

これは、企業が求めるスキルにも変化があるということです。
 いつまでも自分に対して求められているスキルや知識、役割が一定ではないということ、それを察知して動くためには、自社が今どのような役割で動きになっているのかという現状把握に加えて、会社全体が何を目指しているのかを理解し、自分事として咀嚼して腹落ちさせ、さらにその中で自分がどうしたらいいのか?を考えていく必要があるということです。

ここで、エンプロイアビリティとは、雇用され得る能力のことで、Employ(雇用する)とAbility(能力)を組み合わせた言葉です。
 一般的には、エンプロイアビリティが高いと転職や再就職に有利とされていますが、私個人としては、組織に属していたとしてもここを高めていく必要があるのではと感じています。

ちなみに、厚生労働省によると、エンプロイアビリティの基本要素は以下の通りです。
A:知識・技能に関する要素
⇒職務遂行に必要となる特定の知識・技能などの顕在的なもの
B:思考特性・行動特性に関する要素
⇒協調性、積極的など、職務遂行に当たって持っている態度、思考特性や行動特性にかかわるもの
C:潜在的な個人属性に関する要素
⇒動機、人柄、性格、信念、価値観などの潜在的な個人的属性に関するもの

このうち、Cについては、個人的かつ潜在的なものであり、これを具体的・客観的に評価することは困難と考えられるため、厚労省ではエンプロイアビリティの評価基準として盛り込むことは適切ではないとしています。

厚生労働省ホームページより抜粋

さらに、厚生労働省は「平成29年度労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業」において、エンプロイアビリティチェックシートを公開しています。
 リンクは以下となりますので、もし興味がある方はご自身のチェックに活用されるとよいと思います。↓↓↓

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11800000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku/0000199569.pdf


まとめ

いかがでしたでしょうか。
 キャリア形成は、各社員が自分の理想を歩んでいくために必要なことです。
 そして、それを手に入れるためには、最低限の行動が必要です。計画だけ立てても理想とするキャリアは手に入りません
 もちろん、行動を促すには周囲のサポートも必要になります。自社がどのような人事制度になっているのか、育成体系はどうなのか、管理職になる/ならない含めてどのような道を選べる企業なのか、改めて見直すことから第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?