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てか意思決定より、選んだ選択肢をいかに粘り強く正しい道にするか、駄目でもPDCAを回してすぐに修正/撤退するかのほうが大切。

しゅんしゅしゅんです。

選択と意思決定と決断の違いって考えたことありますか?

印南一路さんのサバイバル決断力を読んだ。

本書では、「意思決定」とは単なる「選択」ではなく、選択にいたる過程の全てを含む思考活動そのもの。その中でも、不確実性が高くあいまいな状況の中で難易度が高い意思決定を「決断」と定義している。

この定義はなるほど、だ。

本書では、こう定義づけた後に、間違った意思決定が起きるケースや、適切な意思決定をするフォーマットの話が始まる。

この間違った意思決定を誘引する「心理的バイアス」について本書の多くが割かれている。心理的バイアスってのは例えば「確証バイアス」。自分が正しいと思った仮説に合う情報ばかりを集めて、合わない情報を無視してしまうみたいな話。他にも空気を読んで、多数の意見や偉い人の意見に忖度してしまう「同調圧力」など。

ここで、本書の多くが心理的バイアスに割かれていること自体にがっかりした。意思決定論ってこんなもんなのかなと。意思決定論の特徴的かつ重要な要素は、いかにバイアスから脱するか、しかないのかと。

だとすると、心理的バイアスに、より特化した行動経済学という学問のほうが面白いなと思うわけです。

適切な意思決定をするフォーマットにしても、詳細は本書を読んでいただきたいのですが、超概論だけここに紹介すると①メタ判断②選択肢の生成/絞り込み③選択肢の評価④決断⑤評価学習、この順にやっていくと適切な意思決定ができるというもの。

メタ判断ってのは、そもそも意思決定の前に「その問題は本当に解くべき問題なのか」を考えようってこと。いわゆる問題設定力の話。

選択肢の生成/絞り込み・選択肢の評価は、いわゆるロジカルシンキング的な話。評価学習ってのはまさにPDCAの話。

ここまでをまとめると、行動経済学、問題設定力、ロジカルシンキング、PDCAの足し上げ、つまり意思決定論って個別学問の足し上げであり総なめ的な感じがするあなと。

実際に本書も、大前提は意思決定は間違うものだとして、評価学習の部分があってこその意思決定だってスタンスのようだ。

ここはまさにそうだと思うんですよね。僕は決断力を磨くといった時に、一度決断した道を成功にするための粘り強さや修正力、ダメだった時に撤退する機動力や柔軟性の方が大切だと思う。

もちろんそりゃあ、正しい決断ができた方がいいし、修正が少ない方がいいに決まっている。でもどうせ間違うし、間違ってないとしても、もっと良い道があったかもしれない可能性は捨てきれない。

時間をかけて吟味をした失敗が少ない「であろう」意思決定と、判断は早いけど失敗が多い「かもしれない」意思決定はどっちがいんでしょうね。今はスピードと修正力に優れた後者に軍配が上がるのだと思います。

まあなんて理想論を振りかざしながらも、結局は時間をかけるだけかけて、変化が怖いから意思決定を先伸ばしするとか、リスクを見積もるだけ見積もっておきながらそのリスクを恐れて、超安全な道を選んだりしてしまいます。

これは全てロジカルではなく感情の話。リスクをとる勇気や胆力、朝令暮改を恐れない柔軟性が僕に芽生えますように。

では。

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