見出し画像

「当たり前」が覆りまくる

しゅんしゅしゅんです。

こんなにも仕事に対する構えが、鮮やかに覆りまくるなんて。

アダム・グラントさんの「ORIGINALS」を読んだ。本書ではオリジナルな人を「みずからのビジョンを率先して実現させていく人」と定義している。一般的にオリジナルとは日本語では「独創性」である。その「独創性」は「創造性」に端を発するわけだが、本書の特異な点は「創造性」に「実現」を組み合わせていること。

オリジナルな人とは何か。オリジナリティを阻むものは何か。そのオリジナルなアイディアをどう周りに説得するか。そのアイディアを世に問うタイミングはいつか。そのアイディアを誰と進めるか。オリジナルな人になるためにはどうすればよいか。オリジナルな組織であるためにはどうするか。本書の構成はこの通り。

オリジナルとは「創造性×実現」と言うだけあって、アイディアの創出から周りを巻き込んでの実現まで、一貫した指針を与えてくれる。

しかし、驚くべきはこの本自体のオリジナリティが半端ないこと。いわゆる通説を切り捨てていく。通説を切り捨てていく系のビジネス書は世の中に多く存在するが、目新しいものは少ないものである。通説を切り捨てた先にある新しい説が既に通説になっていることが多々。しかし、アダム・グラントさんの「ORIGINALS」は本当に「えー!」の連続。痛快なくらい「当たり前」を覆してくる。

■世の中のイノベーターはリスク志向のバリバリのリスクテイカー
■アイディアはとにかく早く世に出せ
■アイディアはそのWHYを訴えかけろ(サイモン・シネックさんの有名な論)
■オリジナリティは年とともに衰えていく

どうですか?ここに挙げた4つの通説。ビジネス書とかをよく読む人にとっては「当たり前」な説ではないですか?

本書ではそうではないと言います。

そしてそうではない先にある説は「言われてみれば、そりゃそうだ」と思わせる力強さがある。つまり新たな「当たり前」が自分の中にすぐに出来上がる。

監訳者の楠さんは、その解説の中でこう述べている。

著書が議論の対象にしているのは、人間の営みである。人と人の世の営為にかぎっていえば、「日の下に新しきものなし」。人間の本性と人間社会の本質は、今も昔もこれからも変わらない。変わらない本性や本質と正面から向き合うからこそ、人間についての深い洞察が導かれる。(中略)人と人の世については「世紀の大発見」はありえない。どんなに価値ある知見でみ「いわれてみれば当たり前」となる。むしろ、大切なことほど「いわれてみれば当たり前」という面がある。ただし、である。この「いわれてみれば…」というところに大きな価値がある。「いわれてみれば当たり前」ということは「いわれるまでわからない」ということにほかならない。「当たり前」の向こう側にある真実を鋭い論理を重ねて突き詰め、無意識のうちに見過ごされている人間と社会の本質を浮き彫りにする。そこに著者の仕事の本領がある。

うーん、まさに。

超オススメビジネス書。興味が沸いたら是非読んでいただきたい。

では。

最後まで読んでくださりありがとうございます!面白かったらスキ!超おもしろければサポートいただけると嬉しいです!これからもがんばります。