3年・6年経って「Hello, Worker」の歌詞が染みてきた

 今晩は、この企業だったら院進よりもいいなと思った第一志望御社にお祈りメールを貰いました。ゴケです。この3月と4月は院進か就活か、人生の一分岐を決める時期で忙しかったためnote更新出来ませんでした。ゼミの発表終わったのでGW楽しみます。もうあまり就活しないし、いえい。

 今回、初めて曲を知った時より現在の方が刺さる曲についてvocanoteを書きたいと思います。cannaさん改め(?)なんかさんのこの↓ツイートで言われちゃったのですけど「書いて」って言われたんで書きますね。

 私が今回話題にする曲は絵師じゃないKEIさんの「Hello, Worker」。ミリオン再生曲の一つでありライブの演目になることもある。正真正銘のKEIさん一個人どころか巡音ルカさんというキャラクターの代表曲の一つである、と言っても過言ではありません。

 この曲に初めて出会ったのはコンピアルバム『EXIT TUNES PRESENTS Vocalocluster feat.初音ミク』です。当時おそらく中学3年生だった私は特にこの曲に感慨はなく「絵師じゃないKEIさんならタワーかDoomsday Clockが最強だろ常考」くらいに思っていました。なんだコイツ生意気過ぎないか。殴っていいか。普通にバンドサウンドは聞いていてスッと耳に入ってくるため曲が回ってきても飛ばすことは無かったし、当時は一CD毎狂った様に再生していたため歌詞も諳んじることも出来ていましたが。

↑本家ハーフミリオンいってないのマジ!?

↑VY1の名曲の一つなので是非

 そんな私が「この歌詞、いいんじゃね?」と最初に思ったのは約三年後の大学受験。複数の合否結果を経て、私は結局地方の大学に合格しそこに進学を決めます。そして始まった大学生活。ふとハローワーカーの歌詞をもう一度を読んでみるとある歌詞が心に引っかかりました。
 その歌詞とは「数行の“お祈り”に揺れ動く人生」です。大学受験の合否発表って自分の番号とか+αを打ったりするだけで出てきたりするのですよね。番号を打つと出てくる「不合格」の文字。「受験番号xxxx番の方は残念ながら不合格です。」こんなたった一枚のページだけで人生って変わるんですよね。(※今在籍している大学は学科毎に受験番号が羅列されていたページでした。)

「就活じゃないけど、数行のお祈りってこれ(受験)も一緒じゃないの?」 そう思いました。(中高一貫で高校受験はなかったのでこれが曲を知ってから初めての受験だったのです)

 で、さらに3年経って大学3年生。3年生になって「現実」が差し迫ってきました。研究室配属に加えて徐々に圧が強くなってくる就活という現実……。春~秋にかけては私は院進する気が全く無かったため就活への漠然とした不安のみが重くなっていきます。正直な話、それまでの人生って割と夢を見てられるんですよ。でもこの時期になってくると現実と向き合わなければならない。冬になって自分を振り返ってみて思いました。「私、3年間何やってきたんだろう?」

 私の今までの大学生活、平穏に過ごしてきたと思います。少ないながらも友達は出来て、単位は落とすことなく、サークルも行って、実習とか経験して、研究室も割と気に入ってて。でも私、これから社会人になるに向けて、何をするんだろう?何が出来るんだろう?何が出来たら会社に雇って貰えるんだろう?何を目標にしたいんだろう?
 思えば私の人生、慎ましくありたいと思っていて「夢」を追いかけて来た記憶が無い。大学受験はとにかく「農学部に入りたい!」しか思っていなかったし、その後の就職もとにかく就職したい、くらいしか思っていませんでした。一応2ヶ月ほど行なった就活で履歴書を開いて文字を書き起こしてみても、私は会社で何をしたいのかわからない。楽しそうな仕事はあってもそれに値する能力なんて私には無いのでは?鬱状態にはなって無いですけれどもこうした問いが頭の中でグルグルしていました。

 そんな時、そういえばハローワーカーって就活の曲だったな~。そう思って歌詞を開きながら聴いて見ました。語彙力がゼロなのですけどKEIさん、歌詞が天才では?と思いました。

 履歴書を「B4の紙切れに収まる僕の人生」と例えるセンス、内定を得るために面接だけではなく説明会ですら笑顔を作る人々を「誰かに認めて欲しくって振りまく笑顔」と描写し、お祈りメールを貰う我々のことを「数行のお祈りで揺れ動く僕の人生」と表す語句選び。中学3年生の私は就活システムについて全く理解していなかったためこの歌詞描写のセンスが全くピンと来なかったのです。
 KEIさん、絶対就活したでしょ?ごめんこんなアホな言葉選びで。でもこの歌詞、本当に私だし我々なんですよね。
 履歴書を書いてて、私絶対受からないでしょ、内定貰える気がしない、という感情。実際現時点で内定は貰えなかったため本当に「期待されないまま 期待もしないまま」ですよ。内定貰った人を見ては不安に駆られる思い、「先頭は遠ざかる」し「取り残される」思い。内定貰った人を見ながらも現実から逃げて何もしない私は「目の前のレールの向こうに憧れるだけ」なんです。これコンサートで流して大丈夫?皆自分思い返してツラくならない?

 本題とは外れるのですけど「明日のことはわからない 昨日のことはかわらない」って歌詞がとても好きです。昨日何があっても悔やんでも帰ることは出来ない。昨日のことは抱えて生きていくしかない。昨日の事を抱えたままでも明日に進んでいける。そう思わせてくれる歌詞だと思います。

 ところで私が院進しようと思ったのは12月、先生と研究計画を立てている時でした。あれ?一年って何も出来なく無い?一年で何も得られない結果になって卒業したとして、私何のために大学行ったんだろう?「最後の研究で何も出来なかったんだよね~あはは~それで卒業しちゃったんだよね~」って私はこれから先の人生で触れ回って行くの?……私、何のために大学行ったんだろう?そう考えてしまった。もしかして後二年あったらもう少しまともな事が出来るかも知れない。そう思ってしまいました。
 研究計画のゼミ発表を行なった今でも「何がしたいかわからない」「何ができるかわからない」、研究に関してだけの話ではなく今後の人生も含めてそう思います。私は、もう少し何をしたいか、何ができるか、それを考えるためさらに二年間という時間を親から頂くことにしました。幸い私の周りには院進する割合も多く、同期も一緒に頑張ろうねって言ってくれています。

 それでもいずれ来る就活。要はその就活という問題二年先延ばしにしただけですからね、これ。二年後の状況がどうなってるのか分からないし、後悔しないと言い切れません。絶対あの時就活頑張っとけば良かったと思う日はあると思います。そんな日々を経てコンサートでハローワーカー流れたら自分を重ねちゃいそうです。
 断言しますけれども私はまた2年後この歌詞に泣かされると思います。それでも、それまでに少しは「何かしたい」「何かできる」自分に少しでもなっていますように。這いつくばって生きていこうと思います。

#vocanote