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開業時年8万しか売り上げてなかったのに開業した私が相談にのった、経費と確定申告のお話

※私は税金や確定申告・開業に関するプロではなく、あくまで個人的な相談の範囲で書いています。こちらの記事に書いてあることは、当時の素人が調べた範囲のことであり、正確とは限りません。こちらの記事によっていかなる不都合が生じたとしても、損害賠償等は一切行いません。また、開業や特定のソフトなどを勧める記事ではありません。

友達のAちゃんが、税金と経費で苦しんでいたので、メッセンジャーで相談に乗りました。(去年のお話)

A「あのね、ちょっと確定申告について聞きたいことあるけどいい??」

わたし(以下K)「いいよ〜」


バイトをしていても個人開業できるのか?

A「私、アルバイト3つしてるんだけど、その上でハンドメイドとか絵もやっていて、その糸代とかを申告したいと思ってるんだけど…」

(話を端折っているわけではなく、ソノママなのだけど、まず開業の話をする私、会話の段階を2〜3段飛び越えている・・・)

K「まず、美術家として開業しに最寄りの税務署にいくよ!
必要なものは印鑑とマイナンバーの数字がわかれば大丈夫だよ!」

※この時、

●開業届
●開業届の控え
●青色申告承認申請書
●青色申告承認申請書の控え

上記の3点セットを記入してください。
青色申告承認申請書について

作品が売れて収入があるという証明のやり方は記帳。開業には資格はいらず証明とかではないではない。

A「自分の作品が売れて一応収入があるっていう証明って、どうしたらいいの?」

K「証明?」

A「えっ、作品でちゃんと食べてること証明しなくて良いの?」

K「開業に何円以上とかの資格は無いよ!収入があったら、まずはノートやエクセルに、日付・売り上げ・誰からお金をもらったか(minneとかbaseであれば委託なので、minne等からもらったことになる・手売りで名前がわからない場合は出店したマーケットの名前とか)を書いておくと後々便利だよ。消費税をあとで納税する義務があるからね。」

A「なるほど…年間20万しか売り上げが無いんだけどいいのかな?

K「これから増えていく見込みがあるなら、開業するメリットはあるよ。20万円は申告のラインでもあるので、やらなければならないとも言えるよ」

経費の振り分け

K「ざっくりいうと、Aちゃんの場合は
・おやつ→福利厚生費
・絵の具→仕入れ高
だいたい、仕入れ高になると思う。あと、ウェブサイトを誰かに作ってもらったときのお金とか→外注費。DMのデザインを頼んだら外注費。ポスターの印刷を印刷所にお願いしたら広告宣伝費。打ち合わせ→交際費。」

A「そっか、やっぱ細かく領収書もらっとくべきだねえ」
K「領収書じゃなくても、銀行振込だったらだいじょうぶだよ!
記録に残るから」

A「そっか!」

※クレジットカードで購入したものも見返しやすいですね。クレジットカードのサイトで明細がわかれば、経費となります。どこになんの費用として支払ったかが記録されている必要があります。

税務署はどこ?

A「税務署ってどこなんだろう。」

K「自分の家を事務所として申請すると思うんだけど、(違う場合もあります)その住所を管轄している税務署に行くよ。一度電話してみると良いと思う。」

税についての相談窓口

開業して変わること

A「開業したら何か変わることある?」

K「変わることは、確定申告を自分でして税務署に郵送したり持ち込んだりすることかな。時期は2月あたりだと思っててOKです。2018年1月〜12月の取引をまとめて、2019年2月〜3月に納税することになります。バイトを3つしているということだけど、年末調整はどちらかにまとめてやってもらってるの?」

A「年末調整やってないんだよね。トリプルワークで良く分かってなくて」

なんだと!?!?!?!

年末調整のススメ

K「年末調整どこかにお願いできないようなら、全部を台紙に貼って提出する必要があるよ!」

これで税がだいぶん変わります。おそらく払いすぎている。

アルバイトを掛け持ちしたとき税金はどうなるの?

肩書き

A「フリーのイラストレーターとかの人たちもみんなこの開業の方法取ってるのかな?」

K「そだね!私の場合は「美術家」で、事業の内容に講演の出演とかイラストとかもガンガン書いたよ。

『その他サービス業』の中の美術家という仕事になるよ。
開業自体は紙を書くだけだよ。でも一応パスポートや免許証などの身分証明と印鑑も持って行こう!控えも手書きでかかなきゃいけないのが面倒だよ!」

家賃の証明と家事安寧

K「アトリエの家賃って銀行振込?」
A「そう、M銀行の振り込みでやってる」
K「基本銀行振込だったら既に証拠が残ってるからいらないよ」
A「そっか」
K「光熱費もカードとか振込だったら証拠あるから大丈夫
ただ、家賃と光熱費は少し特殊で
30パーセントとかだけ経費として認められたりするよ。別に40ぱーでも50パーでもいいけど、どれくらい使っているかとかって、こういうのは大げさではダメでかなりシビアだから、30パーが限界かも。
これを、「家事安寧」というよ」

開業届の書き方

K「開業とは、新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときの手続だよ。該当の税務署に届け出るよ。事業内容は、行うものすべて書こう」

[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続
A「絵だけじゃなくて文章も書くかも💡」
K「手芸と絵の販売以外に、ないかもしれないんだけど、一応、もしかしたらやるかもしれないこと全部書いてもいいかも」
A「ほおお」

K「ウェブサイトの制作とか、イベントの企画とか、出演とか
ライターとか
やらなそうって思っても一応」
A「👍」

記帳の仕方

K「当然税理士をつけたほうが話がはやいけど、初期投資がむずかしいなら、または小さなサイクルで回す事業形態なら、ソフトにお金を払って記帳を簡単にすることも一つの手だよ。『確定申告・ソフト』でいろいろと出てくるはず。このあたりはもっと詳しく使用感などをレビューしている人がいると思うから調べてみて。

それと、税務署の相談員さんの相談会に行くことがおすすめだよ。新宿区だと、ルミネで相談会をやることもあるよ」

平成30年分の確定申告のお知らせ(所得税及び復興特別所得税・贈与税・個人消費税)

いつの確定申告?


A「それで、今開業できたらもう今年の確定申告に反映できるのだろうか?来年になる?」
K「来年の2〜3月に、今年のまとめをだすものになるよ」
A「そっかそっか」

K「ただ、年末調整については
去年のものでもなにか損してるかもしれないから聞いた方がいいかも。そして、開業前のレシートとかは、開業準備金として認められるって感じだよ」
A「おおお
わかった!」
K「今年は、何か所得税で損してるかもしれないので、そこを取り返せるなら取り返せたらいいなー!」
A「そうね!それを目標にするね!ありがと〜!
ほんと長々とごめんね」

K「いえいえ!」

A「ありがとう〜〜!」

ということで、後日談ですが、年末調整でやはり損をしていたようなので、相談員さんに相談にのってもらえたようでした!

私はこの友人には青色をオススメしましたが、本当に個人の形態によります。

開業にはデメリットもあり、例えばその後売り上げがなかった時に、開業したものを閉じに行くめんどくささとか、きちんと記帳するめんどくささとかがあります。また、「確定申告書等作成コーナー」のソフトは癖があって慣れないと使いづらいし、資料を揃える必要もあります。記帳のための会計ソフトを自費購入するなら経費も発生します。

自分の状況に応じて、やってみてくださいね!

お役に立てたら幸いです。

金藤みなみ
http://kintominami.com/
http://commission.kintominami.com/

アーティスト。1988年徳島県生まれ、東京都在住。衣装家・小道具家としてキャリアをスタートし、消費によって削られる衣装とコンプレックスを動機に、パフォーマンス、ビデオインスタレーション、マスク制作、小説執筆などで活動。2013年から2016年まで渋家に在籍。

地名で作品を探せるLINE@ afk7750b

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