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ルメールの神騎乗


皆様こんにちは。
タイガーマスクGです。


最近はなかなかnoteを更新できていませんが、今まで最低でも月1回は投稿してきましたので途切らせるわけにはいかないと思い、執筆に至りました。(noteから催促通知が来ただけ)


というのは半分冗談ですが、ここ最近は自分の考えを発信するよりも「周りの意見をたくさん見る」ことに重きを置いて日々活動しており、それに連動する形でnoteの投稿頻度も減っておりました。



今回は久々にちょっとした競馬語り(と言えるほど大それたものではないですが…)のような形でつらつらと書き綴っていきたいと思います。


その名も『ルメールの神騎乗』



いかにもYouTubeでまとめられていそうなスーパープレー集みたいなタイトル。

競馬語りと言っておいてルメール騎手の神騎乗集をただただ紹介していくのは話が違いすぎるので、神騎乗と言われたレースについて自分なりの思いや考えを話して行けたらなと思います。




まずは何と言っても、昨年の菊花賞。

ドゥレッツァとのコンビで3馬身半差の勝利を収めましたが、やはり大外枠からハナを奪い、道中は行きたい馬を行かせ、直線で末脚を引き出した一連の騎乗は誰もが驚いたことでしょう。
紛れもなく私も驚いたその1人。現地で見ておりましたが、1周目のスタンド前を先頭で通過していった時は内心「あちゃ〜…」と思っていたほど。笑

結果的にハナを切ったことで耳を立てながらリラックスして走ることができラストの余脚に繋がったわけですが、レース直後は「さすがルメールさんだ」という思いと同時に「とんでもない馬だ」という気持ちになったことを鮮明に記憶しています。


春のクラシック勝ち馬など世代のトップホースたちを相手にまだ3勝クラスを勝って間もない馬が勝ち切ってしまうばかりか、出して引いての入り乱れた競馬をしたにもかかわらず、そのクラシックホースに3馬身半差をつけて圧勝してしまったのはただただ末恐ろしい。それもG1はおろか重賞すら初挑戦だったことを考えれば、なおさら評価が上がる勝利。

もちろん、ジョッキーのエスコートなくして勝てたかどうかと言われると何とも言えない部分ではありますが、鞍上のファインプレーによって馬の強さが隠れてしまっているのは勿体ないなぁと感じます。




このような事象は当レースのみならず過去にも色々なレースで起こっており、ルメール騎手に限って言うと昨年暮れの有馬記念もそのひとつ。

スターズオンアースとコンビを組み、敗れはしたものの僅差の2着に好走。それも不利と言われる大外枠から果敢に先行しての結果で、こちらも「さすがルメール!」とレース後は賞賛の声が多く飛び交っていました。


しかし、個人的にはそれ以上に「スターズオンアースのスタートの上達」を一番に強調すべきではないかと思っており、この馬自身、春の大阪杯まではまともに速いスタートを切ったことがなく、実際に秋華賞、大阪杯はスタートさえ五分に切れていれば勝ち切っていたのではないかと思えるほど。
ヴィクトリアマイルで“スタート”を戦前における一番の課題として設定し、レース当日は好発に成功。秋初戦のジャパンカップも同様、それまでの出遅れが嘘のような絶好のスタートを8枠から決め、2戦とも3着と敗れはしたものの今までとはひと味違う姿を見せておりました。(※ちなみにジャパンカップもビュイック騎手の好騎乗がフィーチャーされていました)

こうしてスタート力が向上したスターズオンアースは有馬記念でもロケットスタートを決めるわけですが、どうしても中山2500mにおいて不利な大外枠から好スタートを決めて先行し、勝ちに等しい2着と好走したという事実から「ルメール騎手の神騎乗」として大きく取り上げられることとなり、スターズオンアースの成長については終始あまり触れられていない印象でした。




また、ルメール騎手の神騎乗といえば2017年の日本ダービーも語り草となっております。

コンビを組んだレイデオロは名伯楽・藤沢和雄元調教師にも初のダービー制覇をプレゼント。
レース内容としても、スローペースの前半を見てルメール騎手が中団から果敢に捲っていき、逃げたマイスタイルの2番手を確保。そのままひと息入れて直線は再び脚を使わせて後続を封じ込めるという、競馬ファンを“アッ”と言わせたスーパープレー。それを大一番のダービーでやってしまったため、なおさら大々的に取り上げられることに。


もしもあの場面で動いていなかったら、もしかするとレイデオロはダービー馬になっていなかったかもしれない…なんていう声も。それは永遠の空想論なわけですが、そう思わせるほどの神騎乗だったことは間違いありません。

ただ、それ以上に強調したいのが気性的に難しいはずのレイデオロが道中で動いてもしっかり折り合えたという事実。これは競馬ファンだけでなくあらゆるメディアもなかなか声を大にして言っていなかったのではないかという当時の印象であり、今でも馬の強さ以上にジョッキーの好騎乗がピックアップされるほど。
実際、私もレイデオロが大好きな友人がこのことを強調していたから気づけたというのは少なからずあり、つまりこの言葉は友人が言っていたことをただパクったというわけであります(今では持論とまで錯覚しております←)。


冗談はさておき、気性の荒いレイデオロがあの大一番でジョッキーの指示に対し、的確かつ従順に動くことができたのは厩舎全体の努力の賜物であり馬自身の適応能力の高さでもあります。




ここまで3レースの神騎乗をご紹介して参りましたが、すべてに言えることはジョッキーの好騎乗には根本的な馬の能力があってこそだということ。

ドゥレッツァのポテンシャルの高さ、スターズオンアースのスタートの成長、レイデオロの気性の成長と適応能力の高さ。どれも馬の能力なしでは成立しない勝利。
ただ、馬のことばかり持ち上げてジョッキーはどうでもいいかと言うと一切そうではなく、馬の能力をしっかり引き出してくれる、下手したら上限を引き上げるようなジョッキーのエスコートというのはとても重要だと思っており、実際に私自身も応援馬がジョッキーの好騎乗のおかげで勝てたというレースはいくつもあります。

競馬ファンの皆さんであれば言うまでもなく理解できることかと思いますが、今回取り上げた3レースはジョッキーの好騎乗がイメージ的に先行してしまうレースなので、こうして少数派でも発信した方がよいだろうと思い、書き綴らせていただきました。




まあ結論を言うなら、ルメールは神様。(暴論)




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