花まみれの淑女たち・レビュー

もうすぐ「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の映画が公開されますが
これは歌川たいじさんの体験した実際にあった話が原作で、それを読んだ時は、うたさんの壮絶なその過去そのものと、子供の愛の偉大さに胸を打たれて涙が止まりませんでした。
 前評判もすごく良くて、日本にいたら初日に見に行くのに〜〜!
日本にいる方は是非映画館にお出かけください^^
映画の公式ページはこちらです。

その歌さんの最新小説「花まみれの淑女たち」が
8月末に発売された当初読みたくて読みたくて・・・。
歌川たいじ商店でも海外に郵送してくださるとの事で、
頼もうかどうしようか悩みつつ歌川さんの活動を見ていたら
秒刻みであっちこっちに講演や、映画の宣伝で動いているのを知っていたので「仕事増やしたら悪いな〜」と手が出せずいたらある日突然に「今すぐ読みたい!」になり、ポチッてしまいました。

「花まみれの淑女たち」

この小説のストーリーに関してはご本人がイラストを交えてここで丁寧に説明してくださってます。

前作の「やせる石鹸」は
お母さんとの深い葛藤を乗り越える、巨デブな主人公たまみちゃんと、周りの人間くさい可愛い人々のあり方が秀逸で、「痩せたら幸せになる!」と信じて疑っていなかった私の青春時代とばっちり重なってなみだなくしては読めませんでした。
 デブがいじられる情けなさと苦しみ・・・
日本にいる間はそれに縛られてて(いや、自分で卍固めしてただけなんだけど)消えて無くなる方法ないかな〜って長い間思っていました。
この作品を読んだ時、猛烈に今の自分の枠を外したい!というポジティブな衝動に駆られたのを生々しく覚えています。

で、今回の新作の主人公の由佳ちゃんは、リーマンショックの影響でリストラされた30歳をすぎた女子で、これまた強烈なお母さんのおかげで心に深い葛藤を持っている・・・
彼女の痛切な心の痛みもずっしり伝わりつつも、イタリアに住んでいる私はつい「その干物分けて〜〜!」と思う始末。ごめんね(汗)

登場人物は老若男女味のあるひとばかり。
小さい目にバッチリメイクで派手派手衣装のバレンシアばばぁ、世にも美しい麗人レナラさん、植物のマスターのE・T、若くて美しい東北訛りの配達員の岸田くん、可愛い乙女な面のあるマスター、詐欺の頭をやっていた緒方・・・

書きすぎるとネタバレになるのですが、どの人も皆んな一所懸命生きている。

このバレンシアばばぁやレナラ達のように社会をもっと良くしようと人助けをして生きていけたら、まだまだお楽しみはこれから沢山ありそう〜〜!!!!
私の母は83歳だけど、何か出来るんじゃないのかしらん!?なんて人の事なのにワクワクしてしまった。
 この前まで電話に出ると「お母さんいますか?」なんて言われていたので、50代の頃にやっていた朗読サービスまたやればいいのに〜!とか・・・。

今の日本が抱える闇の世界もしっかり描かれていて、私のように海外暮らしをしている人間にとって、現状把握にもすごく良いと思いました。



『本当に好きなら、道は必ず見つかります』


とレナラさんが由佳ちゃんを励ますのだけど、これって恋愛の事だけではなくて、
『好きな事』『人生』もそうだよなぁ。と感じました。

今、自分の存在がなんとなく頼りないひとも、
特に悩みもなく幸せでいるひとも、
実際に大きな問題に直面しているひとも、
何かしらの大きな気づきと突破口が垣間見れる小説だろうな・・・。と思います。

封切り間近の映画も観て、この小説を読んで今の幸せと豊かさに気付かされちゃってください!

オーナーの開発したスコーン、美味しそうだな〜・・・。

福岡県の糸島市で旅館をやっているフェイスブックのお友達がいるのもあって、
いつか行きたい場所だったのでビックリしたぁ!
マスターとレナラさんの居る糸島ならなおさら行きたい〜
2008年にブログを始めた時から仲良くして頂いている福岡に住んでいる艶香姉さまと、うたさんがとっても仲良しなのも嬉しいし。


熱く生きたい!
旅がしたい!
恋がしたい!(笑)欲も掻き立ててくれて元気出た〜〜!!!

うたさん、素晴らしい作品をありがとうございました^^
次の作品も楽しみにしています♡



サポート頂けたらすご〜く嬉しいです。 言葉にできないほどに。