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花巻の冬暮らし 前編⛄️

2018年秋に花巻市へ移住

宮沢賢治好きをこじらせて生誕の地である花巻市へ移住してから、かれこれ5年目を迎える。
2年目までは、ここに慣れるまではと比較的人口の多くて利便性の高い場所にすんでいた。小さなアパートだったが、駅も近く、なんなら車が無くても暮らせるかな…なんて考えていたが。冬は雪のため自転車が使えないので甘かった。
3年目からは、市内で引越しをして大迫町へ移った。市街地から車で40分ほどのところ。車を持つことができたので、現在もここで、一軒家の平屋(築50年)を借りて住んでいる。

東北の冬は長い

大迫は自然が身近にあって静かで、水も空気もおいしいところだ。
でも、埼玉とは季節の移り変わりが全く違う。
8月のお盆を過ぎたころから朝晩の気温差が少しずつ広がっていき、9月の夜は寒くてストーブを出したこともある。11月からは寒さが本格的になってくる。
12月からは夜間水道の水を抜く。この頃になると夜は連日マイナス3度くらいの日が続き、12月から2月くらいまでは本当に寒くて、昼間でも水道の凍結があるため、外出前に水抜きをする。雪はさほど多くないのだが、時にはマイナス15度くらいまで冷え込む日があるので、道路や水道管が凍ってしまうことも多々あって、
たまに気が滅入りそうになる…。
そういう時は、温かいスープを作ったり、お風呂にゆっくりつかったり、湯たんぽを用意して本を読んだりと、出来ることで工夫する。
星空が一番美しいのもこの時期だ。大好きな賢治作品も、こんな厳しい自然の中で生まれたのだ。

実家から猫を連れてきた

2022年の10月から、猫と暮らしている。私が18歳のころから実家で一緒に暮らしていたおばあちゃん猫だ。これを書いている今も、ベットの上の湯たんぽにくっついて眠っている。実家の母と弟に世話を任せていたが、もともと私のわがままで飼いはじめた猫だったので、引き取ることにしたのだ。
ただ、埼玉育ちの猫に岩手の冬は相当こたえているはず。私が出勤の日は、大きな湯たんぽをふたつ作って、ベッドにしのばせてきている。2023年の冬は特に寒い。雪も降るがとにかく冷えるのだ。水道管も凍った。
20歳をこえたおばあちゃん猫を身近で見ているとかわいそうで、職場ではいつも心配して気を揉んでいる。寒い部屋で、ひとりで寂しいだろうなと。

10年に一度の寒波が猛威をふるうなか、部屋にこもりながら考えをめぐらせた。
これからも花巻で暮らしていきたい。でも、このままこの家に住み続けるのは、埼玉で暮らしていた私にはどうしても難しい…。

どうすればいいのか(◞‸◟)

後編に続きます。