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エストニア e-Residency(電子国民)への登録 - 最新事情

(こちらは、Mediumで2019年1月28日に投稿された記事のnote転載です)

株式会社クロスデジタル 代表取締役・株式会社ブロックチェーンハブCommunity Manager & Industry Analyst の増田 剛です。

先日エストニア訪問記を書きましたが、今回さらに踏み込んでエストニアの e-Residency(電子国民)に登録しました。

https://e-resident.gov.ee/

登録にご興味のある方のために、2019年1月時点での最新登録プロセスをご紹介します。

e-Residencyの登録サイトから必要情報を入力し、パスポート画像をアップロード、事務手数料€100を支払えば申請が完了します。
エストニアに住所がある必要はありません。

https://e-resident.gov.ee/become-an-e-resident/

申請にあたっては、「なぜe-residencyに登録したいのか?」の問いに答える必要がありますが、そこまで厳密な計画が求められているわけではなく、将来エストニアでビジネスをしたい、とかのレベルで問題ないようです。「Fan of e-Residency」という選択肢もあるくらいです・・。

他にも、追加情報としてCV(職歴書)・SNSアカウント情報などを提出することもできますが、必須項目ではありません。

また、電子IDカード(digi-ID card)をピックアップする場所を選ぶことができます。基本的には日本のエストニア大使館(渋谷区神宮前)での受け取りですが、エストニアに旅行予定があれば、エストニアでの受け取りも可能です。なお、一度決めた受け取り場所から変更する場合は€50の手数料がかかります。

手続きの完了には申請から30日程度かかる、とされていますが、近年日本のみならずグローバルで申請数が積み上がっているらしく、それ以上かかる場合もあるようです。

e-Regidencyが付与されると、その旨を通知するeメールが届きます。その後、在日エストニア大使館に電子IDカードが到着したとの連絡が来る(eメール)ので、受け取りに行きます。

在日エストニア共和国大使館

在日エストニア大使館は渋谷区神宮前の住宅街のなかに存在します。呼び鈴を鳴らして、電子IDカードを受け取りに来たと伝えて入館。セキュリティチェックはなかったのですが、大丈夫なのか・・・。

参事官の方から説明を受け、氏名・署名・受取日時を書き、指紋(左右の人差し指)をとられ、もう一度e-Residency申請理由を(雑談のなかで)聞かれて、完了。電子IDカードのアクティベートはオーバーナイトで実施されるので、実際に使えるようになるのは翌日から。

ちなみに、私の申請から電子IDカード受領までのタイムラインは以下のようなものでした。
2018/11/30 e-Residencyシステムが申請を受理
2018/12/05 エストニアPolice and Boarder Guard Boardが申請を受理
2019/01/08 e-Residency獲得
2019/01/24 電子IDカードが在日エストニア大使館に到着
2019/01/28 在日エストニア大使館で電子IDカード受領
2019/01/29 電子IDカード アクティベート

・・・

振り返ってみると、非常に簡単、という感想。提出する情報も簡便で、また申請用のWebサイトのUIもストレスの少ないシンプルなもの。ここまで最初のハードルが低いと、申請が集まる理由も頷けます。

尤も、e-Residencyに登録して何をするのか、というのが重要なわけで、エストニア側としても「Fan of e-Residency」的な人があまりに増えるのもそれはそれで問題になってくるのかもしれません(今はエストニアの認知度向上やインバウンド増加にある程度貢献しているとしても)。

私も早速、できること・できないことを色々試してみようと思います。

https://e-resident.gov.ee/become-an-e-resident/

なお、電子IDカードの有効期限は5年間。満期後は再申請が必要です。