佐々木チワワちゃん

歌舞伎町歴〇年の酒雑魚メンヘラ。大学では社会学・文化人類学を学んでいます。 歌舞伎町で…

佐々木チワワちゃん

歌舞伎町歴〇年の酒雑魚メンヘラ。大学では社会学・文化人類学を学んでいます。 歌舞伎町で出会った人たちの物語から私の個人的なログまで。「知らない誰かの物語に、知らない誰かが共感する」そんな読み物を作れたらと思います。

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  • 歌舞伎話譚

    歌舞伎町のいろんな人にインタビューしたマガジンです。 ホスト側、ホスト狂側、歌舞伎町の居酒屋の店員。いろんな立場の人の、いろんな物語を。

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2018年10月、自分の価値をわかっているから彼女は歌舞伎町で死のうとした

こんにちは。アクセスありがとうございます。 私は歌舞伎町によくいるごく一般的なホスト遊びが好きな女の子です。 このお話は一年前の歌舞伎町、飛び降り自殺が相次いだあの時期に私が実際に体験した話を当時まとめていたものになります。ホス狂の人向けだけではなく、いろんな人に読まれる前提で歌舞伎ワードにできる限り解説をつけているので、煩わしいと思う人はいるかもしれません。 あと数日で、未曽有の10月がやってきます。その前にこのルポタージュを公開したいと思い、古い文章を引っ張り出してき

    • chilldspot MV「愛哀」-原作

      「すぐ行くから、待っててね。」そう言われて店を出た後の歌舞伎町は思ったよりも冷え込んでいて私は目的地へと足早に向かう。「お姉さん、バー初回どうですか」「お姉さん可愛い!仕事探してない?」うるさい勧誘の声。「今日の店まじ渋かったね〜」「今日の初回はハズレ引いたね」「明日から出稼ぎマジで鬱」私と同じような服装で同じような人生をこの町で辿っていそうな女の子たちの声。その全てをすり抜けて、私は歌舞伎町のど真ん中にあるシーシャ屋に向かう。 板には私のような女の子達が注ぎ込んだ金額で輝

      • ※随時更新 佐々木チワワ仕事2022

        著書「ぴえん」という病 発売中!グランドジャンプ連載「ヤマアラシのシーシャ」読み切りこちらから無料で読めます2022年に書いた記事などのお仕事まとめです!宜しくどうぞ! 〇FRIDAYにて連載 第1回・歌舞伎町とトー横キッズ 第2回・膣ドカタとは何か 第3回・現役東大生風俗嬢特集 第4回・止まらない歌舞伎町ホストバブル 第5回・悪質パパ活マニュアル 〇fumufumu news インタビュー記事 〇佐々木チワワ×谷頭和希 「ドンキホーテにはなぜペンギンがいる

        • 佐々木チワワ2021仕事まとめ

          どうも、佐々木チワワです。2022年になったということで、この1年の活動履歴をまとめてみました!半分以上がwebで読める記事となっているので、ぜひ読んでみてください!インタビュー記事では普段私は書かないものも聞かれて答えているので、のぞいてみてくださいな。 ☆著書・「ぴえん」という病 好評発売中!!!週刊SPA!様での連載記事に大幅加筆をして仕上げた書籍が、現在好評発売中です!おかげさまで重版もかかっております。まだの方は是非よろしくお願いします! 紙面・Web掲載〇FR

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        2018年10月、自分の価値をわかっているから彼女は歌舞伎町で死のうとした

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          「来年も一緒にいようね」という呪い

          「今年もありがとう、来年も一緒にいようね」 「あけましておめでとう、今年もよろしくね」 ホストとのこんなLINEが飛び交う元旦、これは希望的観測であり呪縛の言葉だなと思う。 人間関係が水のように流れる水商売で、「来年も一緒にいようね」なんて無責任で嬉しくて苦しい呪いがあるだろうか。 「来年も再来年も一緒にいてね」みたいな言葉、軽々しく言わないでほしい 約束だよ、とか言わないでほしい。 「ナンバー上がるまで」みたいな果てしない未来よりも1年後は近いかもしれないけど、でも

          「来年も一緒にいようね」という呪い

          あり合わせのクリスマス

          今年もクリスマスがやってきた。 18歳のクリスマスはホストクラブでお鮨を食べて、 19,20のクリスマスは友人と遊んだ。 今年のクリスマスは家で1人でいつもよりお笑いの特番が多いことに幸せを感じていた。 クリスマスじゃなくても別にひとりの日はひとりだし、逆に言えば「クリスマスだから」といってわざわざ1人から逃れるために直前に遊ぼう!となるような友人もいなかった。 先週「もうクリスマス一緒に過ごすか~」とか言っても、結局お互い本気でクリスマスという特別な日をささげるよう

          あり合わせのクリスマス

          元ホス狂の女がレンタル彼氏を呼んだ結果、密室でベルトで縛られた話

          最近あまりにホストに行ってないし、担当にも「お前もうホス狂ってほど俺にハマってないだろ」と言われて「元ホス狂」と名乗っております、佐々木チワワです。 ホストクラブ歴3年目、女性向け風俗利用歴1年半のチワワなのですが、女風は当たりはずれがデカいし、人数が増えすぎていてコストがかかる、ホストクラブも初回の3000円で初対面の男と何人も話すのがバリクソめんどくさい…けど胸きゅんはほしいという非常にワガママな悩みを抱えておりました なんかいいサービスないの!と呟いていた時にこんな

          元ホス狂の女がレンタル彼氏を呼んだ結果、密室でベルトで縛られた話

          初音ミクは唯一、「人にならず、死なない」推しである。~推しが終わる時について考えてみた

          先日、マジカルミライ2020に初めて参戦してきた。チケットを買うか悩んでいた時、友人がチケットを余っているからと誘ってくれた。本当に感謝している。 歌舞伎町で普段ホスト遊びをしている女子大生である私が今回このnoteを書こうと思ったのは、初音ミク及びボーカロイドというコンテンツは、唯一「死なない推し」なのではないかと思ったからだ。 さて、このnoteを読むにあたって、ぜひ今年のマジカルミライ2020のテーマソングともなった、キノピオピー氏による「愛されなくても君がいる」を

          初音ミクは唯一、「人にならず、死なない」推しである。~推しが終わる時について考えてみた

          東京の夜景を見て、美しさよりもみじめさを感じるようになった

          夏休みは毎日文章をなにかしら書くぞー!と意気込んでから早数日。梅雨明けをして太陽が容赦なく肌を焼くようになってしまい、気圧を理由に日々を消耗することもできなくなった。 というわけで、回顧録にはなるが1日から日記を書き直していこうと思う。 先週、友人と東京の夜景と川崎の工場夜景を観るバスツアーに参加した。コロナのご時世ということもあって満員御礼!とはいかない人数であったが、盛り上がるのにはちょうどいい人数が集まっていた。 東京駅からバスがゆっくりと発車する。 修学旅行でし

          東京の夜景を見て、美しさよりもみじめさを感じるようになった

          【名言続出?】歌舞伎町ホストとホス狂いの暴露と晒しを振りかえる

          「好きで好きで仕方なかった。」 この言葉は、歌舞伎町にかかわらず全国的にニュースで放送され、強烈なインパクトを残した。こちらの件に関しては傷害事件として名をはせた訳だが、それ以外にも日々「暴露」と「晒し」が行われているのが歌舞伎町だ。 今まではホスラブでの店スレなど比較的「歌舞伎町の中の人及び、その店に通う当事者の枠」にしか広まらなかった暴露。しかし昨今ではTwitterの普及により、大々的に拡散されるようになった。 そしてその暴露内容と自分の境遇を重ね、各々の立場に共

          【名言続出?】歌舞伎町ホストとホス狂いの暴露と晒しを振りかえる

          ホストクラブに足を踏み入れて1年半。今日私はタワーをした

          今日の事を、私は一生忘れられないだろう。 ホス狂としての私が出来上がるまで 1年半前、私は死ぬほど痛い細客だった。担当の事が好きで、でもお客さんになりたくなくて。「お金を使ってないのに、時間を使ってくれてるってことは特別なんじゃない!」って思ってたし、お店に行ったらどんな会計でもアフターはあって当たり前だと思ってたしガンガン電話をかけまくっていた。 思えば最低料金スレスレの値段でワンタイで帰る癖に「営業終わるまで待ってるね」って言ってアフター乞食していた自分のメンタルを

          有料
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          ホストクラブに足を踏み入れて1年半。今日私はタワーをし…

          4700万、捧げたお金の先にあるのは〇〇でした。

          「今でもね、思うの。あの時私のお腹にいた赤ちゃんが、『生きててくれてありがとう』って言ってくれているって。」 ・ 私がレイコと初めて出会った時、「この子がエースなんだ」と少し驚いたのを覚えている。明るめの髪に、小柄な体つき。俗にいうエースはバチバチに化粧をした「攻撃力の高そうな女」をイメージしていたのだが、レイコは柔和な雰囲気で、すぐに打ち解けることができた。 レイコは現在歌舞伎町でとあるホストのエースをしている。 月初に売掛(つけ払いで飲むこと。決められた曜日までに

          4700万、捧げたお金の先にあるのは〇〇でした。

          病むことに依存してる人種がいる。

          薄暗い店内。充満する水たばこの臭い。漂うアンダーグラウンドな雰囲気の中、ダウナーな空気が空間をいっぱいにしていた。 歌舞伎町のホスト街からは少し外れた、ホテル街の並びにあるシーシャバーに思いつめた表情の女が3人いた。 一人は担当と喧嘩をして、自分の使った金額と自分の想い、素直に伝えられない気持ちのはざまで今にも泣きそうになっていた。 一人は歌舞伎町に通って半年、初めて入れたシャンパンと、自分の高まり続ける気持ちに戸惑いつつも、満足げな顔をしていた。 そしてもう一人は自分の

          病むことに依存してる人種がいる。