見出し画像

いい塩梅の料理と人生

小松菜を3センチくらいに刻む。キノコを適当な大きさに雑に切る。ベーコンを細切りにする。
フライパンをほんの少しだけ温めて、そこにベーコン、キノコ、小松菜の順に入れ、塩を適当に入れ炒める。最後にほんの少しのお醤油と、パックに1つの鰹節を入れて出来上がり。

水に浸す時間も待てないほどお腹が空いていたから、おかゆにする。少し硬めのおかゆ。炊き上がったら適当な器に盛り、先ほど作った炒め物をのせ、サイドに2週間前に作ったこなれたザワークラウトものせる。

これが今朝の私の朝ごはん。

どんなに手の込んだ料理より、こんな風に全て適当に作った自分のための料理が一番美味しいんじゃないかと思った。そのくらい美味しかった。

料理が好きだから、美味しく作れた料理は人に食べて欲しくなる。
だから誰かのために作ることも多いんだけど。往往にしてホームパーティーのための料理を作るとき、誰かにあげる料理を作るとき、気合いが入りすぎるのか、「うーん。いつもはもう少し上手くできるんだけど」ということが多々ある。
不味くはないけど、前に自分のために作った時ほど美味しくはできてない。
そういう時を振り返ってみると、いつもよりきちんと計量をしたり、し慣れない下ごしらえをしていつも以上に時間がかかっている。絶対的に考えすぎている。間違いなく肩の力が入りすぎている。

美味しいと言って欲しい。料理上手だねと言われたい。よく思われたいと思うときはいつだって、ふわっと力の抜けた自分らしさが隅に追いやられているみたい。いい塩梅の人間になるには一生かかるのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?