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日本リピーターから見た日本の観光地の今とは?

10年前から日本をたびたび訪れているメキシコ人の知人が今年も日本にやってきた。
私が彼と知り合ったのはかれこれ6〜7年前で、すでに日本は4度目くらいだった。ラーメンが大好きで、メキシコでラーメン屋さんがやりたいと言って、友人の那須のラーメン屋さんでいろいろ勉強して、今はメキシコで「Nasu Town」という日本食屋さんを営んでいる。
1ヶ月くらい滞在してあちこち観光して、今回は最後の方で那須にやってきた。
急いで英語倶楽部メンバーに連絡して、急きょ「お帰りアレックス!」の集いを開催。
いろんな話をする中で、前回&その前と比べて驚くほどインバウンド観光客が増えた今年の日本各地の主要都市と観光地の話になった。
とても興味深かったので、日本リピーターアレックスが感じた「インバウンド観光客の激増した日本の今」をまとめてみる。

白川郷でオーバーツーリズムを実感

ずっと行きたかったんだ、という白川郷。
ちょうど3月に雪が降ったタイミングで、雪景色も堪能したよう。
しかし訪れてびっくりしたのは、すごい数の外国人旅行客。
受け入れできるキャパを超えてるのではないか?
小さな田舎の都市の観光地には、人数制限なども必要なのでは?
ちょっと残念だったよう。

ゴミをポイ捨てする外国人観光客

激増した外国人観光客だけが原因ではない気はするけど、彼が今回の旅行で驚いたのは、道端などに捨てられているゴミが多かったこと。
以前の日本旅行中にはなかったことだから、きっと外国人旅行客が急に増えすぎたことが原因なのでは?
ゴミ箱の数が足りない?
いや、文化の違いなのでは?
「こんなにクリーンな日本の道路にゴミを捨てるなんて、どうかしてるぜ!」
と、かなりショックだった様子。
最近のニュースでも見られるゴミポイ捨て問題。
各自治体の早急な対応が求められそう。

温泉の中でスマホ?!

温泉好きのメキシコ人が今回温泉で一番驚いたのは、温泉にスマホを持って入っている外国人がいたこと。
盗撮目的ではなく、温泉の湯船を撮りたかったようだけど、脱衣所には「スマホ禁止」の貼り紙もあったと。
同じく、大きなタトゥーが入った外国人も温泉に入っていて、
「温泉にタトゥーはダメじゃなかった?」と不思議に思ったらしい。
アートなタトゥーはもしかして施設によってはOKなのかもしれないが、浴室内にスマホはダメでしょ。
各温泉施設、ホテルは、その辺りの張り紙の多言語・イラスト化、事前に説明するなど、対策が必要ですね。

割り込みする外国人

観光地で並ぶ、駅で電車に並ぶ、切符買うのに並ぶ、バス停で並ぶ・・観光してると並ぶことが多い。
割り込みをする外国人が多かったことも気になったようだ。
注意する人もいるけど、何語が通じるかわからないし、旅行先でトラブルに巻き込まれるのも嫌だし、ということであまり注意されないらしい。
「日本は1列に並んで待つ文化なんだよ。それも知らないで日本で自分の国にいるように振る舞うのはちょっと違うと思うんだ」
さすが、10年前から日本に来ているアレックス、よくわかってらっしゃる。

TAXI無い問題

これもインバウンドに関係なく、那須高原も然り、田舎の観光地では問題になるタクシーつかまらない&タクシー無い問題。
公共交通機関(バス・電車)も本数が少なく、田舎だと日本語の表示しかない場合もあるし。
「時間ないし、タクシーで行く?」って思っても、タクシーが無い。
アレックスが国際免許を持っていたので、彼らはレンタカーという手段も使って観光したようだけど、慣れない土地で車を運転するのはちょっと不安もある。
メキシコでももちろんウーバーが主流である。
日本に来てから「え?ウーバー無いの?」って国の人も多いかも。
日本でのウーバー解禁、急がないとダメだよね。

ピザ屋での出来事

今回の旅行で忘れられない体験がこれだったらしい。
大阪でピザ屋に入ったら店員さんが「あ、また外国人が入ってきた(泣)」みたいな顔をしたらしい。
自分たちの前にいた外国人観光客は日本語も英語もできない上に、ジェスチャーで「これは何だ?」とピザのメニューを上からひとつずつ聞いていて、もう20分くらい経っていて、店員さんも困惑していたよう。
何とか前のお客さんの注文が終わり、「また外人か・・」の顔つきだった店員さんに、彼たちは拙いけれど日本語で注文した。
すると、店員さんの顔がパーっと明るくなり、
「日本語、できるんですね!どちらからですか?」
なんて話しながら注文終了。ピザができるまで時間があったから、近くを観光して20分後くらいに戻ると、何人かの店員さんが
「グラシアス!アミーゴ!」
と戻るまでの間にスペイン語を調べて、話しかけてくれたと。
「それが僕はとってもうれしかったんだ!コミュニケーションって、こういうことだよね!」
うんうん、私もそう思う。

<結 論>外国人観光客はもっと日本の文化をリスペクトすべき

いろいろ衝撃もあった今回の1ヶ月の日本滞在で、彼らが一番思ったことは「文化へのリスペクトが大事」ということ。
これは私たち日本人にも言えることだけど、お互い文化の違いがあることをきちんと認識して対応する、のが大切だよね。
「外国人観光客は、日本語を少し覚えるとか、簡単な英語で話すとかして。客だから何でもしていい、なんて思っちゃダメだよ。」
「で、日本人は、お客様だからって何でも聞いてあげなくてもいいんだよ。ちゃんと説明して、日本ではこれはダメ、って伝えないとね。」
さすが、2人ともレストランを運営する経営者でもある。

そして最後に
「やっぱり相手がどこの国の人であっても、言葉でのコミュニケーションは大切。特に自分の文化と違う相手とは、言葉でお互いを理解する必要があるからね」
いや、英語講師としてもホントにそう思う。
勉強になったよ、アレックス。

次回は9月にお母さんや従兄弟、叔母さんを連れてまた日本に戻ってくる予定のアレックスたち。
時間があったら、また那須高原までレンタカーで来てね!

アディオス、アミーゴ!

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