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【PANCRASE】“鉄人”藤野恵実、INVICTAファイター・ジェイコブセンと対戦「女子も男子も関係なく、MMAの試合として見てもらえるレベルの高い試合をしたい」=5月20日(日)『PANCRASE 296』スタジオコースト

5月20日(日)『PANCRASE 296』新木場スタジオコースト大会で、INVICTA FC参戦中のシャロン・ジェイコブセン(米国/TRIPLE THREAT GYM)と対戦する藤野恵実(FIGHT FARM)が8日、公開練習。杉山しずかを相手に1Rのグラップリングスパーリングを披露した。

約5年ぶりのPANCRASE参戦となる“鉄人”藤野の相手ジェイコブセンは、レスリングで高い実績を誇り、ケージ際でも泥臭いファイトを厭わない“米国の鉄人”ともいえるタフファイター。

2003年にSMACKGIRL-F3アマチュアから格闘技キャリアをスタートさせた藤野はMMA21勝10敗の15年のなかで、シュートボクシング、キックボクシング、柔術にも挑戦。さらに近年ではレスリングで全日本マスターズ選手権にも出場し、2017年には女子58kg級で準優勝に輝いている(※優勝は世界選手権銀メダリストの清水真理子)。

女子総合格闘技の黎明期から格闘技に取り組み、海外『ROAD FC』でも4勝1NCで無敗の戦績を持つ藤野は、公開練習後の会見で、「みんな日本に対戦相手がいなくて外に出ていった。『女子の格闘技が~』と言うんだったら喧嘩でも売ってこい。氷河期からやってきた怨念みたいなものをみんな持っている。いい所だけ持っていくなよ」と若手の女子ファイターにベテラン総合格闘家としての自負ものぞかせた。(photos by Dave Mandel, INVICTA FC, ROAD FC, GONG KAKUTOGI)

「いい所だけ持っていくなよ」

──久しぶりのPANCRASE参戦(2013年5月、アンバー・ブラウンにネッククランクで一本勝ち以来)です。いまのお気持ちは?

「ちょうど5年ぶりなんです。前回が5年前の5月で、そこからほとんど海外(DEEP JEWELS、WSOF、ROAD FC、Kunlun Fight、DEEP)だったので、戻って来られて嬉しいという気持ちがあります」

──『INVICTA FC』に上がっているシャロン・ジェイコブセン選手が相手ですが、この先、PANCRASEと提携している『INVICTA FC』参戦を意識して戦いますか。

「今はこの試合だけを考えたいので、まずは今回きちんと勝つこと。先は結果次第でついてくるものだと思っています」

──ジェイコブセン選手の印象を教えてください。

「自分と似ているタイプかなと。レスラーなんですけど、ケージに押しこんで削って来るタイプで、勢いもフィジカルもある。同じタイプでどっちが強いのかの勝負になると思います」

──レスリングで実績がある(16歳からレスリングを始め、2006年『第6回女子ワールドカップ』で吉田沙保里と対戦(フォール負け)。2008年に121ポンド(54.88kg)全米女子フリースタイルレスリング王者に)ようですが、スキル的にも手強いと思っていますか。

「自分から攻めていこうと思っています。もうディフェンスよりも、自分から攻めないと勝てないと思うので。向うのテイクダウンをディフェンスするよりも、自分から積極的に攻めていきたいと思っています」

──対戦相手が当初のエイミー・モンテネグロから変更されましたが、そのあたりの影響はありませんでしたか。

「いつもことなので(笑)。ROAD FCなんて4回くらい代わったりして……(笑)。代わらないことがあんまりなかったので、何とも思わないです」

──元の相手の方が戦いやすかったという思いはないでしょうか。

「そうですね(苦笑)。ちょっと思います。でも強い相手と戦いたいというのが希望だったので、分かりやすく強い方が良いかと思います」

──それは当初のモンテネグロよりも、変更された相手のジェイコブセンの方が強いという認識でいるということですか。

「それは前の相手に失礼になるので……(笑)。でも実績的(MMA5勝2敗、INVICTA3勝1敗)にも映像を見ても、代わった相手の方が強いと思っています。(PANCRASEの)グッドジョブです(笑)。ほんとうにあと何試合戦うことができるのか分からないので、弱い相手を連れてこられても別に楽しくもないので。せっかくなら強い相手を呼んでもらえる方がありがたいです」

──ジェイコブセンの直近(1月のInvicta FC 27)のアシュリー・ニコルズ戦(ジェイコブセンの判定勝ち)を観ても、非常にタフで、あれほどの強い打撃を受けても勝負を諦めない選手です。

「タフな試合になることは想定しています。どっちがタフなのかという戦いになるかなと思っています。フィジカルも気持ちも強くて対戦相手として申し分ないので、面白い相手を連れてきてくれた坂本(靖・PANCRASE広報&マッチメイカー)さんに感謝しています」

──FIGHT FARM所属でのPANCRASE参戦になります。環境の変化は?

「津田(勝憲氏)がマネージメントをしてくれているのでFIGHT FARM所属になりましたが、環境的には(FIGHT FARMで)ミットやフィジカルを強化し、女子のスパーリング相手はそんなにいないので、今日のように杉山(しずか)選手らにほかでお願いしている状況です。練習内容も、試合前も普段も変わらず、ずっと同じことを続けています」

──ここ数年、タイトルというものにこだわりを持ってこられて、なかなかそういう状況になりませんでした。タイトルへの想いはPANCRASEでも変わりませんか。

「……まず勝たないと何も言えないので、そこからですね。ここで勝ったら、ちょっと言います。チャンスを、って。まだ1回も勝っていないので」

──国内で今、様々な女子の試合が行なわれていますが、海外でずっと体を張ってきた藤野選手から見て、自身の試合と他の選手の違いをどう感じていますか。

「……まぁ女子は幅が広いので、比較的誰でも出やすくレベルの差がすごくあるんですけど……やっぱり普通に女子も男子も関係なく、MMAの試合として見てもらえる試合をしたいと考えているので、それなりにきちんとレベルの高い試合をしたいと思っています」

──盟友の浜崎朱加選手がRIZINで勝利し、V.V Mei選手は藤野選手の前日にONEで戦います。そのなかで最後の締めを戦うことに関して、どのような気持ちですか。

「みんな同世代ですね。一個下と二個下なんで(藤野37歳、浜崎36歳、V.V Mei35歳)。ホント、若手には“ババァ追い越してみろ”って思っているので。浜ちゃんも言っていたのですが、誰も挑戦してこないのはなんかヌルいなって本当に思いますね。名前を出してこいよって、みんないるんだから。みんな日本に対戦相手がいなくて外に出ていったわけじゃないですか。『女子の格闘技が』と言っているんだったら、喧嘩でも売ってこいとすごく思いますね。

浜ちゃんの試合は凄くレベルが高いなと思って、一本取れなかったけど、地上波で流してもらえたのはすごく嬉しかったです。“強いな、浜崎朱加”と思ったので。Vはこれから(5月18日、アンジェラ・リーと再戦)ですけど、前回の試合もあの時のMMAベストファイトぐらいになっている。

やっぱりそういう試合を皆で見せていきたいと思っています。どこまで持つかも分からないですけど、下の子たちでは手が届かない上の場所、レベルで戦いたいです」

──改めて、この試合でどういった姿を見せたいですか。

「“ババァ舐めんなよ”って。やってきた量もすべて誰にも負けないと思っているので。それを試合で出したいです。氷河期からやってきた怨念みたいなものをみんな持っているので。いい所だけ持っていくなよ、トントンって(笑)」

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◆『PANCRASE 296』
5月20日(日)東京・新木場スタジオコースト
開場15:30 開始16:00

▼キング・オブ・パンクラス・バンタム級暫定王座決定戦 5分5R
上田将勝(パラエストラ東京/1位)
ハファエル・シウバ(ブラジル/ASTRA FIGHT TEAM/2位)

▼フェザー級 5分3R
田中半蔵(FUNS/5位)
上迫博仁(チームクラウド/和術慧舟會HEARTS/第7代DEEPフェザー級王者)

▼女子ストロー級 5分3R
藤野恵実(FIGHT FARM)
シャロン・ジェイコブセン(米国/TRIPLE THREAT GYM)

▼ライト級 5分3R
トム・サントス(ブラジル/チーム ブラジリアン タイ/3位)
冨樫健一郎(パラエストラ広島/7位)

▼ウェルター級 5分3R
奈良貴明(パンクラスイズム横浜/6位)
村山暁洋(GUTSMAN)

▼バンタム級 5分3R
藤井伸樹(ALLIANCE/3位)
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル/ブルテリア・ボンサイ/9位)

▼ストロー級 5分3R
井島裕彰(GUTSMAN/1位)
北方大地(パンラス大阪稲垣組/2位)

▼ウェルター級 3分3R
高木健太(リバーサルジム川口REDIPS/3位)
中村邦夫(パンクラスイズム横浜)

▼フライ級 3分3R
上田将竜(緒方道場/5位)
倉岡幸平(蒼天塾)

▼バンタム級 3分3R
清水俊一(宇留野道場)
林 大陽(CAVE)

▼ライト級 3分3R
網潤太郎(和術慧舟會AKZA)
小林 裕(フリー)

【プレリミナリーファイト】

▼第24回ネオブラッドTフェザー級準決勝 3分3R
亀井晨佑(パラエストラ八王子)
小島勝志(STYLE PLUS GYM)

▼第24回ネオブラッドTバンタム級一回戦 3分3R
小川隼也(フリー)
平田純一(DAMM FIGHT JAPAN)

▼ライト級 3分3R
上田厚志(総合格闘術骨法烏合會 矢野卓見道場)
高橋 弘(パンクラスイズム横浜)

▼ストロー級 3分3R
三谷敏生(総合格闘技道場コブラ会/NASCER DO SOL)
杉浦弘幸(NEVER QUIT)

【チケット】

VIPバルコニー(バルコニー隣接の室内で喫煙可/ストアもしくは選手経由のみで販売。限定40枚):20,000-
SS: 15,000-
A:  11,000-
B:    8,500-
2F:   7,900-
C:    6,900-※完売
立見:6,200-
※未就学児は無料。
※当日券は一律500円増し。
※ワンドリンク制(税込み500円)客席入り口でドリンクチケットを要購入。

チケット発売所
パンクラス ストア
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード 594-040)
ローソンチケット 0570-000-777 (Lコード 32065)
イープラス(PC&携帯)
チケット&トラベルT-1 03-5275-2778

主催:パンクラス
特別協賛:skyticket/(株)アドベンチャー
オフィシャルパートナー:(株)ドローンネット、(株)メイクブイ・ホールディングス
後援:SAKURA BLOOM、STC GROUP、DPS、マーシャルワールドジャパン、鰓呼吸
問合せ:パンクラス 03-5339-9198

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