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【SHOOT BOXING】海人が不可思をヒジ打ちTKO「打ち合いは望むところだった」。MIOが体重超過のイム・ソヒに判定負け「一番嫌なことが起こった」=4.1 SHOOT BOXING後楽園大会

 4月1日(日) 後楽園ホールで開催された「SHOOT BOXING 2018 act.2」メインで、SB日本スーパーライト級王者の海人(TEAM F.O.D)が、RISEライト級王者の不可思(クロスポイント吉祥寺)に4R、ヒジ打ちによるドクターストップでTKO勝利。日本65kg戦線の主役に躍り出た。

 また、セミではSB日本スーパーフェザー級王者の村田聖明(シーザージム)が香港の梁傲軒を相手に初の国際戦。1R終了時、右フックで鮮烈KO勝利を決めた。

 一方、SB日本女子ミニマム級では、20連勝中の同級王者・MIO(シーザージム)が体重超過(48kg契約で560gオーバー)のイム・ソヒを相手にペナルティとなるハンディ戦を拒否。減点やグローブハンディ無しで試合に臨んだが、判定3-0で敗れ、連勝がストップ。今年開催予定の「Girls S-cup」に向けて課題を残した。

◆「SHOOT BOXING 2018 act.2」
4月1日(日) 後楽園ホール

▼第8試合 64.0㎏契約 3分5R延長無制限R ※ヒジあり
◯海人(TEAM F.O.D/SB日本スーパーライト級王者)
[4R 2分45秒 TKO]
×不可思(クロスポイント吉祥寺/RISEライト級王者)

1R、オーソから左ジャブ、左ボディ、左ハイと左の攻撃は不可思。さらに右ローをコツコツと海人の左前足に当てていく。海人も圧力かけ右ロー。オープンスコアリングのジャッジは10-10×3。

2R、不可思の右ローに打ち返しのローは海人。不可思はボディから顔面にフックを打ち分けるが、そこに海人はカウンターの左を狙う。さらにロープに不可思を詰めると右縦ヒジで飛び込んでいく。1者10-9で海人、2者10-10。

3R、右ローを当てる不可思に対し、前足をスイッチする海人。不可思のローに対し左ストレートを当てると、コーナーに詰め、打ち合いのなかで長い左ストレートを当てる。2者10-9で海人、1者10-10。

4R、ジャブの差し合いでも互角の海人は、徐々に不可思を打ち合いの距離に持ち込むと縦ヒジ一閃! 不可思の額を切り裂くと、ドクターチェックの末、試合はストップ。4R2分45秒、海人がTKOで同階級の強豪・不可思に勝利した。

試合後、リング上でマイクを持った海人は、「日本のトップクラスは『海人』じゃなくて、『シュートボクサーの海人』で覚えてください。自分について来いとは言いませんが、65kgで一緒に世界を獲りに行きましょう!」とファンに挨拶した。

◆海人(※バックステージにて)

「不可思選手と対戦するのはテンション上りましたね。(他団体の選手と看板かけて対戦するのは)負けたら、あんなもんかと思われるリスクもありますが、そうやって追い詰められてる方が、プレッシャーで練習にも身が入ります。今回は、夢のなかにも不可思選手が出てきて、練習の最中にも顔が浮かび、追い込めました」

──オープンスコアリングのジャッジは気にした?

「ポイントで勝とうとは思っていなくて、当てられるものを当てて5Rまでいったら、パンチも当たっていたので、倒しにいけると思っていました。採点は気にしてなかったです。試合も面白くて、止められるより、5Rまで続けて最終的に倒せたらいいと思っていました」

──徐々に距離が近くなっていったが?

「途中、3R目の後半くらいから(相手も)入ってきたんで、こっちも距離を詰めて、今回はがっつりパンチで倒してやろうと思っていましたんで、打ち合いは望むところという感じでした」

──不可思選手の右ローは効いていた?

「ローは特に効いていなくて、カットしてて脛の骨同士が当たってて、そっちの方が痛くて、カットするより踏ん張っている方が楽でそうしていました」

──フィニッシュのヒジは狙っていた?

「流れ的にヒジが出て当ってくれたな、という感じです。今回はヒジを狙っていたというより、パンチで倒したかったんですけど、結果的にヒジが当たって切れた感じでした」

──序盤は自ら飛び込むヒジもありましたが、フィニッシュは打ち合いの流れのなかだった?

「そうですね。身についているというか。今回はヒジも切る、というより“倒しにいく方のヒジ”を打っていっていたんで、相手のアゴを(ヒジで)狙っていました。最終的にはアゴではなくデコでしたが(笑)」

──今後は?

「世界に向けて。名前のある人を当ててくれるのは有り難いので、日本のトップクラスともやっていければいいですが、いつまでも自分が“日本のトップクラス”ではカッコ悪いんで、世界のトップクラスともやっていきたいと思います」

◆シーザー武志会長「S-cupにKNOCK OUTの勝者とアジアの選手を」

「KNOCK OUTでもトーナメント(初代スーパーライト級64kgトーナメント)をやっているけど、海人は鈴木(博昭)にも健太にも勝っているし、一番勝った選手を11月のS-cupに上げたい。いま65kgは一番面白い。ヒジも投げもある立ち技総合格闘技として、アジアは立ち技が盛んだし、全アジアトーナメントのようにして、中国、韓国、イラン、インドネシアなどの選手を集めてみたい」

▼第7試合 62.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R 延長無制限R
○村田聖明 (シーザージム/SB日本スーパーフェザー級王者)
[1R終了時 KO]
×梁傲軒 (=ジョエイ・レウン/香港)

※左右で詰め右ヒザ効かせた村田が右フックでKO。「実力をつけて、他団体の選手ともやっていきます」

▼第6試合 SB日本女子ミニマム級(48.0kg)
○イム・ソヒ(韓国/Jungmumun Gym/韓国コンテンダー女子フライ級王者)
[判定3-0(29-28×3)]
×MIO (シーザージム/SB日本女子ミニマム級王者)

※ソヒが体重超過で本来は減点1とグローブハンデになるところをMIOが拒否し、ハンデ無しの通常の試合に。

1R、ソヒの左STで腰落とすMIOは、2R得意の右フックを続けてヒット。3R、MIOの投げ防ぐソヒはギロチンチョ−クでキャッチポイントを奪う。判定3-0勝利ソヒはセコンドのキム・スーチョルと涙のハグも後味の悪さが残る体重超過だった。

◆MIO(※バックステージにて)

「手も足も出なかった。練習してきたことが出せませんでした。1R目にいいのをもらって、ダウンは取られなかったですけど初めてフワッとして。

(相手の)腰が重く投げも通用しなかったし、絞め技も危なかったです。ゴングに救われました。

(舞台との両立は難しかった?)甘くないなって。練習が全てだと思いました。一番嫌なことが起こったなと……これで負けたら舞台のせいだって言われると思って、それだけは……(泣き出す)。

(ハンデを拒否したのは?)ハンデがあっても差があったと思います。結果を受け止めたいと思います。

(試合後、RENAからは?)心配をしてくれました。試合前には『同じタイミングで負けるなよ』と言ってくれていて。

世界トーナメント(Girls S-cup)でリヴェンジできるなら必ずしたいです。トーナメントに向けて気持ちを入れ替えます」

▼第5試合 70.5kg
○北斗拳太郎(ボスジムジャパン/SB日本スーパーウェルター級王者)
[判定3-0(30-29×2,29-29)]
×向柏榮(パク・ウィング・ヒョング/SB香港/EnergyFight×SB2017 70kg王者)

※サウスポーから左ミドルは向柏榮。前に詰める北斗は首投げ、手数も増やすが向はクリンチ。

▼第4試合 SB日本Sウェルター級70.0kg
○宍戸大樹(シーザージム/元SB東洋太平洋ウェルター級王者)
[判定3-0(30-28×2,30-29]
×馮本汝(=ベルナルド・ファング/香港/Bernard Fung MMA)

※スイッチから馮の前足に左右ローを当てる宍戸。ローをチェックしない馮は大きなパンチ・キックも単発。宍戸はボディ、後ろ蹴りバックブローの回転技、さらに詰めての細かい連打も。

▼第3試合 SB日本ウェルター級(67.5kg)
○奥山貴大 @takahiro_314(GSB/SB日本ウェルター級3位)
[判定3-0(30-29×2,30-28)]
×チングン新小岩ジム(モンゴル/シーザージム新小岩/SB日本ウェルター級1位)

※右ハイから後ろ廻し蹴りはチングンも奥山かわし首投げ。奥山の右ローを手で払いにきたチングンに奥山は右ハイ! さらに左右フック当て払い腰SPも

▼第2試合 SB日本スーパーバンタム級 55.0kg
○笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級5位)
[判定3-0(30-29,29-29,30-28)]
×竹野元稀(風吹ジム/SB日本スーパーバンタム級6位)

※サウスポー笠原友希にオーソの竹野元稀は右STで詰める。ジャブローで散らし左ミドルは笠原。3R竹野の連打に打ち合い応じる笠原は左STヒット。右回りで捌き、左ミドルも。判定2-0笠原勝利。

▼第1試合 SB日本スーパーバンタム級(55.0kg)
○大桑宏章(シーザージム渋谷/SB日本スーパーバンタム級10位)
[判定3-0(29-23,29-22,29-21)]
×優吾・FLYSKYGYM @kick0403(FLYSKYGYM/RISEバンタム級3位)
※優吾が体重超過で減点1とグローブハンデ。

1R、共にサウスポー。優吾は右ジャブインロー、左ST。大桑は首投げで2度SP奪う。2R、左右ボディ、テンカオは優吾。大桑は近距離ではまたも首投げで2度SP奪取。3R、首投げSP奪う大桑は、スタミナ厳しい優吾の頭下げさせヒザで2度ダウン奪取。体重超過の優吾は大差判定3-0負けに号泣。

▼OPファイト SB日本ライト級(62.0kg)スターティングクラスルール 2分3R延長2R
◯江澤悠里(シーザージム)
[判定3-0(30-24×2,30-25)]
×李俊亨(香港/SB香港・榮拳館)

※李が体重超過で減点1とグローブハンデ。江澤は1Rに連打でダウン奪い、2R、投げでSP奪取。

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