OKR表紙2

【実践】アクティブ・ブック・ダイアローグ®(ABD)『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』(主催側_7月21日開催)

 大学院の同期から、「OKR」という目標管理の本を書いた友人がいて、その本でアクティブ・ブック・ダイアローグ®を実施する場合に無償でゲラを提供しているという話をもらい、面白そうなのでABDを企画してみようという流れになりました。私自身、それ以前は「OKR」というものを全然知りませんでしたが…

 そのご縁ということもあり、著者の奥田和広さんにもご参加頂きました。そして、奥田さんがグロービス経営大学院の方ということもあり、せっかくなのでグロービスのイベントとしてやってはどうかと企画を持ち込ませてもらいました。今回、主催はグロービス公認クラブで、ファシリテートをやらせてもらう形になりました。

 ※ABDやってのサマリは、一番最後にまとめています。

今回のスタイル

参加人数:7人×2グループ(幹事側2名がサマリに参加)
合計時間:180分(時間内に完了)
ページ割:15~20ページ程度
オープニング:45分(コサマライズを1回実施)
コサマライズ:50分(コサマライズ2回目)
休憩:10分
プレゼン:一人3分くらい×7回
ギャラリーウォーク:2分×4回(ペア)
ダイアログ:35分(個人→小グループ→著者質問)
クロージング:10分(個人でのまとめ→チェックアウト)

この構成の工夫としては、以下の3つ。
①認識レベルの統一のためコサマライズを本質部分の章で実施
②2グループに分けて後で合流させる
③著者質問の時間を設ける

●設計書

 グロービス公認クラブさんのほうで広く募集をして頂いたので、わりと参加者が多くなるのでは?と思いつつも、最終的に何人になりそうか見えない状況だったので、フレキシブルに動けるようなABD設計を考えました。

不確実性要素①「人数」
 人数が多い(20人とか)前提で進める場合、もし半分になったら当日慌てること間違いないので、6~8人くらいでできるようにしようと考えました。
 一人1章だとすると7人でいけます。ですが、2章と4章が長いので分割もできるし、不確実性要素②の対応でやるので、4章を抜かすということもできます。主催側が私も含めると3人いたので、調整も効く状態を作るようにしました。

不確実性要素②「参加者のバラつき」
 ・そもそもABDをやったことがあるのか?
 ・OKRという手法を知っているのか?
 という点も気になりました。

 おそらくはどちらも経験や知見がある方は少ないだろうと思ったので、アクティビティとして、「最初にOKRの説明が書かれている4章だけでABDをする」ということを試そうと思いました。

 結果、一旦はこんな形で設計しました。

 ですが、実際には予測できず準備しきれないところもあり、オープニングアクティビティとしてやったコサマライズ縮小版のあとに少しダイアログを入れて準備時間をつくったり、せっかく2グループ分のサマリができたのでぶらぶら見る時間を作ったり、著者への質問時間を延ばしたり結構変わりました。

●事前準備

 『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』は、ABD実施者向けに無償でゲラ(原稿刷りだし)を提供してくれています。なので、こちらから申し込みを行いました。著者の奥田さんもご参加頂ける可能性もあります。※このキャンペーン期間は2019年9月末まで

●オープニング

 オープニングで実施したのは、著者紹介と簡単なアンケート、それから4章だけでのコサマライズ。アンケートは手挙げでABDの経験とOKRの知識について聞きました。

 開催前に事前に本書を読んでみたところ、「4章」にOKRそのものの説明がまとまっているので、アイスブレークの延長として「4章」を人数割して、コサマライズとリレープレゼンを30分くらい実施。

 なるべくABDのハードルを下げるために、絵もいいけど文字だけでもいいんです!と言っておくことが重要だと思います。
 ↓↓まとめ方の例

●コサマライズ

 今回も章タイトルだけ事前に貼りだしておきました。2グループだったので、気持ち敷居となる壁を一枚だけ挟みました…
 2グループのファシリとなると結構大変。今回は幸いにグロービス公認クラブの方が2人いたので、別々のグループに分かれてリードして頂きました。とっても助かりました。初心者が多いABDの場合、グループに分けるリスクはアンコントローラブルになることなので、全体を見る人、それぞれのグループを管理する人に分かれるので、あまり運営効率はよくなさそうです。

 ちなみに人数の関係で調整したのは、以下の点。
・純粋な参加者が12名なので、幹事も参加し、7×2グループに。
・2章と6章が長め。6章を半分に分解。2章は幹事が担当。
・代わりに7章はインタビューなので割愛。

●リレープレゼン

 リレープレゼンの前後に少し時間をとり、自主的な対話などがあったり、別グループのサマライズを見てもらう時間をつくりました。
 リレープレゼンでは、3分を目標にプレゼンしてもらいましたが、今回も時間はゆるめで。思い切り話してもらうこと、聞くことに集中してもらうようにするのがポイントですね。

●ギャラリーウォーク

 2人一組のペアでギャラリーウォークで実施。
 奥田さん曰く、3人一組でのギャラリーウォークもみたことあるとのこと。2人だと強制力が発生するので、何か言うために咀嚼しようとする思考になるのでいいのかなと思っていますが、視点を増やすために3人にしてもいいのかもしれません。今回は、参加者がMBA candidateが多いということもあり、そもそもHRM領域にも関心度が高い参加者だったため、結構盛り上がった気はしています。

●ダイアログ(&質疑応答)

 ダイアローグに入る前に、一度振り返りの時間を作ってもらうために、「大事に思ったこと」と「新しい問い」を考えてもらいました。問いに関してはこのあと、奥田さんに質問したいことも意識してもらうように促しました。そのあと、まずはグループでダイアローグを実施。
 もともとワールドカフェをしようと思いましたが、時間が押してしまったことと、参加者の内容についての吸収がよさそうな雰囲気だったので、奥田さんへの質問タイムに移行しました。

●エンディング

 この時点で時間はギリギリでしたが、参加者の了承を得て、最後に「持ち帰るもの」を書いてもらい、テーブルグループで共有してもらいました。

●リフレクション

 いつも通り、PDF化して参加者に共有。
 2日後に、今回実施しなかった「第7章」を条件付きで無償配布をしている情報を共有。

https://lp.tabanel-japan.com/ 

●ABDサマリ

第1章 今こそ、組織の時代
 組織には「もやもや」があるのに、存在し続けるのは、わくわくがあるから。「わくわく」はこれから起きることへの期待や喜びの感情。目的を持つことが「わくわく」の源泉。

第2章 組織力の公式
 「組織力」=「個人の力の単純合計」+「相乗効果」
 「個人の力」=「最大出力」+「発揮力」
 プロレスラーチームと女子チームの綱引きで、女子チームが勝利したことから、組織で発揮する力は個人の力の単純合計ではない。

第3章 変えるべきは意識ではなく仕組み
 目標管理がうまくいかない理由は、目標が形骸化している、目的が共有されていない、メンバーそれぞれの目標を個別管理している、挑戦を評価できない、目標が人事評価になっているから。
 意識は変わらないが、仕組みが変われば意識が変わる。組織力の公式を最大化するのがOKR。

第4章 OKRで組織力が高まる
 OKR=「O(1つの目的)」+「KR(複数の重要な定量的結果指標)」
 「O」は、何を目指すのか。挑戦的、魅力的、一貫性がある。
 「KR」は、勝利(目的達成)につながる指標。目的との結びつき、計測可能、容易ではないが達成可能。
 OKRだと、組織のベクトルが揃い、目標や進捗が共有でき、変化に素早く対応でき、高い目標を掲げることができる。メンバーが経営者の感覚に近づくことができる。

第5章 OKRの始め方
 まず導入目的を明確にする。戦略に落とし込み、現場リーダーがトップからのメッセージをその現場向けに翻訳して発信する。事業コンセプトを整理して可視化することで方向性のズレを防ぎ、目的を設定する。目的は利益や業績ではなく「地図に残る仕事」(大成建設)など言葉を置き換える。KRの設定方法は、現状を明らかにして目標とする結果を達成するまでの期限を決める。指標の計算式は、人による解釈のずれをなくすため明確にしておく。

第6章 OKRの運用
 運用の基本はフィードバック。チームで1週間単位で。週の初めに目的を進捗、タスクを確認。障壁を洗い出し対策と優先順位を見直す。週の終わりにOKRの確認をし、承認と賞賛(ウィンセッション)。ただし、OKRにグランドセオリーはなく、わくわくを全員で追いかけること。
 また3か月ごとに振り返り(KPT)と再設定(ERRC)を行う。

KPT(Keep Problem Try)
 →続けたい事、問題点、新たに取り組みたい事。
 記憶が鮮明なうちに行い、責任追及はせず問題の解決に集中する。

ERRC(Eliminate Reduce Raise Create)
 →取り除く、減らす、増やす、付け加える

 OKRは自社に合わせて磨き上げる。「ワクワクを定着させる」「メンバーの巻き込みを意識売る」「振り返りを仕組み化する」。OKRはリーダーシップとマネジメントを両立させるためのツール。コミュニケーションツールとして活用する。

●感想

 久々に2グループにわけて実施しました。参加希望者が多い場合は、全体のダイアローグ以外はこれでも成り立つのかなと思います。当然グループごとにまとめ方が変わってくるので、二つのサマリを見ることで疑問点やつながらない部分も出てくるのかなと思います。
 あとは、著者の参加効力はとってもすごいですね。問いがその場で解かれることがほとんどなので、持ち帰るものがとっても多くなります。

 ありがとうございました!

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satoru shoji

オリコングループの(株)oricon ME 顧客満足度調査事業本部長。 アクティブ・ブック・ダイアローグ協会認定ファシリテーター。MBA修士。

アクティブ・ブック・ダイアローグ

みんなで、楽しく、短時間で、記憶に残る読書法「アクティブ・ブック・ダイアローグ®」を実践した記録です。
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