ミミズコンポストはじめました。その1

ミミズを買ってきた。はじめはAmazonで購入しようと思ったが、思いのほか高かったため、送料くらいは安くなるだろうと思い近所にある釣具屋に行ってみた。500円だった。これならお試しに買ってみてもいい値段だ。

家に帰って、あらかじめ用意しておいたダイソーのプラスチックケースにミミズを放した。ビニール袋から黒い土塊と一緒にミミズが出てきた。何匹いるかはわからないが10数匹くらいか。思っていたより少ない。俺は釣りをしないからわからないが、釣りに使う分には十分な数なのだろう。しかし、俺はミミズに生ゴミを食べてもらい、その糞をベランダで育てている植物の鉢植えに混ぜてみようと考えていたから、ミミズの数に心許なさを感じた。

もっと買ってくるか?

そう自問したが買い足すことはやめることにした。そもそもちゃんと育てられるのかわからない。とりあえずこいつらだけでやってみよう。どれくらいの時間がかかるかわからないが、上手くいけば繁殖して勝手にどんどん増えるだろう。

ミミズが来た日の晩ご飯がなんだったかは覚えていないが、ニンジンの皮をミミズに与えたことははっきり覚えている。なぜならミミズ達はニンジンの皮をほとんど食べず、未だに残ったままになっているからだ。何かおかしいと思いネットで調べてみると、ミミズはあんな姿形をしておきながら結構繊細な奴らしい。環境が変わると落ち着きを取り戻すまで何も食べないのだそうだ。しばらく様子をみることにした。

一ヶ月経った。ニンジンの皮はまだ残っている。ニンジンの皮は嫌いなのかと思い、小松菜の茎やコーヒーの粉も少し入れてみたが食べている様子は無い。ミミズが呼吸しているからか、ケースの内側にたくさんの水滴がついている。湿気を吸ってもらおうと土の上に蓋をするように新聞紙を敷いた。

数日してケースの蓋を開けてみた。案の定、新聞紙が水分を吸ってしなしなになっている。ミミズ達の姿は見えない。俺は水分を吸って脆くなっている新聞紙を、破けないようにそっとめくった。

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