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女の友情はハムより薄いかもしれない話

この度のような沢山の犠牲者を生む
大きな自然災害のニュースを見ると
様々な思いが蘇ります。

地震をはじめ、
集中豪雨、台風、土砂災害など
毎年のように起こり、
かけがえのない人の命を奪います。

そんな中・・・

家族や夫婦の絆が深まった、
疎遠だった友人と
再び連絡を取り合うようになった、
離婚した元パートナーと再会した、
などの美談を耳にするたびに、
現実、そうではなかった私は、
私のような経験をした話を聞く機会もなく、
なかなか話す事ができませんでした。

10年来の親友(既婚)がいました。
「いました」という意味は、
もうそうではなくなったという事です。

ある日、夫と入籍したことをひと月後に
親友に伝えました。
結婚が決まってからやる事がたくさんあり
親友には後でゆっくり報告しようと
楽観してました。
それが彼女の逆鱗に触れてしまいました。

リアルタイムで報告しなかったこと、
彼と付き合っていたことを
秘密にしていた事に烈火の如く怒りました。

「水臭い!
今までいろんな相談に乗ってきたのに
信じられない!
騙された!
あなたが怖い!」

と、メッセージが送られてきました。

浮かれて幸せの絶頂にいた自分が
恥ずかしくなりました。
崖から突き落とされた気分になったのを
今でも覚えています。
当然、祝福されると思っていたからです。
悲しかったですね。

それとは別に
「〝騙された〟って??
レズでもあるまいし」と
思ったのも事実です。

とにかく、怒りを鎮めなければと思い、
「自分が無神経だった、配慮がなかった」と
何度も謝罪しましたが
振り上げた拳を下ろすことは
できなかったのか、
電話をしても出てはくれず、
メールを送っても返信は2週間後ぐらいで
「メールは今、気づいた」と
明らかに惚けた様子。

「会って話したい」と誘っても
「今、お金がないから給料日に連絡する」
「今忙しいから来月末に連絡する」
と言われましたが、待てと暮らせど
連絡が来ることはなかったです。

私にはもう会いたくないのです。
とことん嫌われてしまった。

私はやっと諦めがつきました。
デリカシーのなさを省み、
何度も謝りましたが
許してはもらえなかった私は
「私からはもう連絡しないよ。元気でね。」
という短文のメールを最後にしました。

途中、何度もメールしようと思いましたが
どうせ拒絶されるだろうと、
思いとどまりました。

時が経ち、ある日大きな自然災害が起き、
たくさんの尊い命が奪われました。

そんな大惨事が起きても
連絡が来ることはありませんでした。 
私も連絡しなかったのでお互いに、です。

長すぎるほどの時がたち、
安否確認ぐらいしても
バチは当たらないだろうと思いましたが、
お互い連絡を取り合うことはしませんでした。
そして今に至ります。

多分、元気でいるだろうと思います。
いや、どうか元気でいて欲しい。

こんな大災害が起きてもこうなので、
きっと戦争が起きたとしても
日本が沈没したとしても
私たちは二度と会う事はないだろうと
改めて思いました。

〝縁が切れる〟とはこういう事なのだと
痛感しました。

万が一、再会する機会があったとしても
一度壊れた関係は二度と戻る事はなく、
これほど脆いものはないと悟りました。

大切な友達を失って
私は大切な事を学びました。

人と人とは、親子でも夫婦でも友達でも
距離感が大切なのだと。

何もかも知ろうとしないこと。
知らない事があっても良い。
なんでもリアルタイムで報告されなくても、
いちいち感情的にならない。

お互いひとりの人間なのだから。

いつでも良い、
1週間後でも、10年後でも良い。
自分に話してくれた時、
話してくれただけで
ありがたいと思うことが大事なんだ。

自分がどん底であっても
家族の、友達の幸せや成功を
心から喜べる人になろう。

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