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人を救うと見せかけて金だけをすくう宗教の危険性


親戚の中で唯一信頼できる、
今は亡き叔母の話です。

私には唯一の味方だったので
ここに記していこうと思います。

叔母がまだ若い頃、結婚する前に
姉妹でたまたま通りかかった、
東京は上野の易者に手相を見てもらったそうです。

〝若くして未亡人になる〟と言われ、
ちょっとショックを受けましたが、
時は流れ、そんな事もすっかり忘れていました。

叔母は20代前半で結婚し、
2人の子供に恵まれて
平凡でも幸せな日々を送っていた矢先、
ご主人が突然亡くなりました。
脳卒中だったと記憶しています。

私は当時、小学生、
冬休みが終わり、
明日から3学期が始まるという
とても寒い日でした。
急逝の電話がかかってきたのを
よく覚えています。

幼い2人の子供を抱えて、
まだ若かった叔母は
どんなに心細かった事か( ;  ; )

叔母は寝る間も惜しんで必死に働きました。
それでも生活は少しも楽ではなかったようです。


心が弱っているところにつけ込むのが
詐欺や宗教です。

叔母は〝統一教会〟
のめり込んでいきました。

「あなたの息子は本当は生まれてすぐ死ぬ運命だった。今、生かされているのはこの神様のおかげ。全ての財産を神に差し出しなさい。そうすれば息子の命は今後も延命できます。」と。

ただでさえ生活は厳しいのに、
献金するお金がなくなると
親戚やきょうだいから
お金を借りるようになりました。

私の父にも借金をするようになり、
よく窘めていました。
「そんな怪しいものは脱会しろ!
脱会したら金は貸す!」と。

私も少額ですが、頼まれた訳ではなかったけれど現金書留でお金を送ったことがあります。

「ありがとね。嬉しかったよ」と言われ、
涙が流れました。

なぜ、叔母の人生は
こんなにも哀しいのだろうか。

この時点で無理やりにでも脱会させて、
叔母のためになっていたのか、
それで叔母は救われたのか、わかりません。

身ぐるみ剥がされて、丸裸にされても、
叔母にとっては一筋の光であり
希望であったのかもしれません。

心の拠り所だったのです。
そんな叔母が不憫でならなかった。

あの事件で全体像が浮き彫りになりましたが、当時はそこまで事件性は感じられませんでした。

叔母を救うことができなかった自分が
情けなくて仕方ない。

そして、統一教会をはじめとした、
人を救うどころか金集めが目的の
人を貶める宗教など
この世から消え去って欲しい。

では、どうやったら
救うことができたのだろうか。
きっと誰も救うことはできないのかもしれません。

どんな逆境でも、自分を救うのは
自分だけなのかもしれないです。



美味しいものを食べた時
素敵な景色に出会った時
良いことがあった時
亡き叔母に時々話しかけるんです。

苦労ばかりの叔母の人生・・・

生まれ変わることがあるのなら
今度は幸せな人生のもとに、と。

今でも、叔母の事を思い出すと
涙が溢れます。

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