7月の最終金曜日に、摩天楼オペラ主催の対バンイベントに参加してきたため、簡単に感想を綴っておこうと思う。

このイベントは摩天楼オペラ主催の対バンツーマンイベントであり、様々なバンドを迎え、計4日間行われる。今回はその1日目に参加してきた。
イベントタイトルの「BLAZE THE TRAIL」は「道を切り開いていく」とか、「新境地を開拓する」とかいう意味があるが、一方でこのイベントの会場が「新宿BLAZE」であるということにも掛かっている。

そういえば新宿BLAZEが来年閉店となってしまうということで、まだ一つ良い箱が無くなってしまうのは残念だ。
なんだかんだ小さすぎず、中規模なライブハウスという点では大変重宝されていた会場だと認識しているが、同様の規模のライブハウスって、言うほど無いと思うのだけど。
「一定の役割は終えた」という理由が公式発表の中に記載があったが、いやいや、まだまだ需要のある箱だと思うんだけどな。
(まあ賃貸借契約の問題とか色々別の理由もあるんでしょうが)

話を元に戻すと、この1日目の対バン相手は、あんきもこと「Unlucky Morpheus」。
この2組は先月PURE ROCK JAPAN 2023でも共演し、共に充実のパフォーマンスを見せつけている。
大分前に吉祥寺CLUB SEATAにてツーマンを行ったことがあったのだが、その時に大分意気投合して、またやろうという話があり、今回のオファーにも繋がっているらしい。
それぞれに、
摩天楼オペラは「ヴィジュアル系なのにメタル」、
Unlucky Morpheusは「メタルなのにヴィジュアル系っぽい」ということで、それぞれの領域で謎に虐げられてきた同志、気が合うという面もあるようだ。

先行　Unlucky Morpheus

摩天楼オペラのイベントなので、先方はあんきも。セトリは以下の通り。

'M' AMTHEM
'M' Revolution
Unending Sorcerless
Salome
籠の鳥
落花流水(feat 苑)
夢幻
アマリリス
Welcome To Valhala
La voix du Sang
Knight of Sword
Black Pentagram

演奏やFukiの声の充実度に特に問題も文句もないところだが、個人的にはオペラとの対バンなんだから、Angriferとか虚妄の恋人とかDogra Magraとか、もう少し激しめのやつを入れてきても良かったんじゃないかなと思ったり。
今回特筆すべきは、苑をゲストに迎えて行った「落花流水」。
MCによると、この曲自体はあんきも結成前からあり、苑が摩天楼オペラを結成する前のバンドを紫煉が見て、そのバンドにインスパイアされて書いたものであるとのこと。
それを10年以上経ってから当事者と一緒に歌うって中々凄いエピソード。
演奏はなんと原キーで披露。男性の声だとAメロでも大分高くなってしまうが、そこは流石の苑であり、歌えているから驚き。
そういえば、この「落花流水」、フルバンドバージョンで披露したのってここ最近あったかな？
その意味ではかなりレアだったのかも。

後行　摩天楼オペラ

あんきも終了が20:00頃だったが、その後約30分近くの転換時間をかけて、主催が登場。
セトリは以下の通り。

The WORLD
零れ落ちていく未来
Curse of Blood
INDEPENDENT
Diolama Wonderland
RUSH！
終わらぬ涙の海で
悲しみは僕への罰
儚く消える愛の讃歌
BURNING SOUL(feat Fuki)
真実を知っていく物語

<アンコール>
honey drop(feat 紫煉)

セトリとしては、5月までのライブの流れを汲むセトリとなっているが、一曲目がThe WORLDだったのは意外で、Human Dignityの後半ツアーのファイナルを思い起こさせた。(あの時は最後もThe WORLDのサンドイッチスタイルだったが)
零れ落ちていく未来では、珍しく客に歌えと煽る部分があり、いざ歌ってみると早口で口が回らないw
BURNING SOULでFukiが出てきたのはまあ予想通りというか。オペラのお祭りソングのようなものだし、実際大盛り上がりだった。
その熱を持続したまま突入した真実を知っていく物語が、なんかいつもよりも燃えたし、やっぱり本編最後に相応しい曲だな再認識した。

最後のアンコールでは紫煉が参加してhoney dropでオーラス。
この曲は飛び跳ねる曲だが、最後の最後でこれは足に大分キツくて、楽しかったがヘロヘロでフィニッシュ。
時刻は21:30を超えていた。

2バンドとも、現在を代表するメタルバンドの雄としての実力は見せつけた充実のツーマンだった。
さて、この2バンド。9月に対バンにてまた共演することが決まっている。
その時は他にもバンドがいるので今回とは違った様相にはなろうが、メタル好きには大変嬉しい話。今から楽しみだ。